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コラム「北斗七星」
日本の宇宙船「こうのとり」9号機が、21日に鹿児島県種子島から打ち上げられた。国際宇宙ステーション(ISS)に食料や実験装置など運ぶ輸送船で、きょうの夜、ISSに到着する予定だ◆日本で初の人工衛星打ち上げに成功したのは今から50年前。それまで失敗の連続で、開発に携わった技術者たちは何度も挫折を味わった。失敗のたび、「大金を使って何の役に立つんだ」との非難も浴びせられた◆いま、「こうのとり」は2009年の1号機から今回まで9回すべての打ち上げに成功。1度に6㌧の物資を運べる輸送能力は世界一で、各国から高い信頼を得ている。過去の失敗から得た経験を確実に技術の発展に結びつけた成果といえるだろう◆かつてスペースシャトルに搭乗した毛利衛さんは子ども時代、「人工衛星スプートニクが、光の点として夜空の星の間を横切っていくのを見て、宇宙にあこがれた」という(『宇宙からの贈りもの』岩波新書)。現在も日本人飛行士たちの活躍に触れ、宇宙や科学への夢を抱く子どもたちは多い。そんな未来を育むのも宇宙開発の大切な役割だ◆「こうのとり」の飛行は今回が最後。開発中の後継機は、米国などが計画中の月周回宇宙ステーションへの輸送も検討されている。宇宙への夢がさらに広がることを期待したい。(千)









