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幼保無償化「2つの課題(保育の質向上)(受け皿整備)」解決に挑む
党次世代育成支援推進本部長 山本香苗 参院議員に聞く
公明党は今月6日、「幼児教育・保育の無償化に関する実態調査」の最終報告を発表しました。調査では、利用者の約9割が幼児教育・保育の無償化(幼保無償化)を「評価する」と回答した一方で、「保育の質の向上」と「受け皿の整備」の2点が今後の課題として浮き彫りになりました。この課題に公明党としてどう取り組むのか、党次世代育成支援推進本部長の山本香苗参院議員に聞きました。
■調査の概要
(1)調査期間
2019年11月11日~12月20日
(2)調査対象
利用者1万8922人、事業者8502人
合計2万7424人(全国)
(3)調査方法
公明党議員2982人による調査票に基づく対面での聞き取り
利用者への質問
安定財源の確保を主張 人材育成と処遇改善を
――実態調査で浮かんだ課題をどう見ますか。
山本 「保育の質の向上」については、保育の質を担保する人材の確保が何よりも重要です。調査でも事業者から「(幼稚園教諭・保育士の)人材の育成・確保への支援」を求める声が圧倒的で、調査票の自由回答欄には「若手の定着率が低い」との声が多数寄せられました。
また、事業者に保育の質の向上のために必要な政策を聞いたところ、「処遇改善」がトップでした。これまでも公明党として、離職した保育士の再就職支援や処遇改善などを積極的に推進してきました。引き続き、保育人材等のさらなる処遇改善や職員配置の改善のための「0.3兆円超」の安定的な財源の確保を政府に強く求めてまいります。
――無償化の実施によって「事務負担が増えた」との声が6割に迫りましたが、事務負担の軽減も必要です。
山本 自治体ごとに書類の様式や手続きが異なることによって、事業者のみならず、自治体においても事務負担が生じています。こうした実態を踏まえ、昨年末、公明党全世代型社会保障推進本部として、政府に対し、「自治体や事業者等とともに事務負担軽減のための検討を行い、具体的な負担軽減策を速やかに講じる」ことを提言しています。
多様なニーズ受け止め待機児童解消へ党一丸
都内の保育所で保育士らの話に耳を傾ける山口那津男代表(奥右から2人目)=昨年11月
――「受け皿の整備」については。
山本 調査では「0~2歳児の無償化の対象拡大」や、「待機児童対策」といった要望が多く寄せられました。引き続き、地方議員の皆さんと連携しつつ、無償化の対象拡大をめざします。
また、待機児童対策に関しては、政府は「子育て安心プラン」の中で2020年度末までに約32万人分の保育の受け皿を整備することを掲げています。まずこれを着実に実現することが重要ですが、21年度以降も、必要な受け皿整備を図っていかなければなりません。
このほか、障がいのある子どもの教育・保育の充実や、働き方が多様化する中、夜間保育のニーズが高いことも調査で浮き彫りになりました。こうした多様な保育ニーズに対しても、きめ細やかに対応していくことが必要です。
――いずれの課題も、国と地方のネットワークを生かした取り組みが重要です。
山本 地方議員と国会議員が現場の声に耳を傾け、実現に向けて力を合わせて粘り強く努力する――この国と地方のネットワークこそが公明党の強みです。今後もこのネットワークの力を最大限に発揮して、安心して子育てできる社会の構築に努めてまいります。
対策加速に予算計上
必要な施設整備促す
「2つの課題」に対応するため、政府は2019年度補正予算や20年度予算案に対策費を計上しています。
具体的には、保育所や認定こども園などの施設整備に向け、1月30日に成立した19年度補正予算で377億円を確保したほか、現在、衆院で審議が続いている20年度予算案でも767億円を計上。賃貸物件を活用して保育所を設置する場合の改修費も支援するなど、保育の受け皿整備を加速します。
保育士の処遇改善に向けては、20年度予算案で117億円を充てました。また、保育人材の確保へ190億円を計上し、保育士の資格取得や再就職支援を進めるほか、宿舎の借り上げ支援も推進し、保育士の家賃負担を軽減します。
さらに、多様な保育ニーズがあることを踏まえ、医療的ケアを必要とする子どもの受け入れ体制の充実を進めるほか、夜間保育も拡充。園外活動の見守りなど、子どもが集団で移動する際の安全確保なども進めることにしています。











