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能登の創造的復興、着実に
なりわい再建、一刻も早く
和倉温泉での公費解体、護岸整備も
山口代表ら石川・七尾市、志賀町で課題を聴取
公明党の山口那津男代表は17日、能登半島地震で大きな被害に見舞われた石川県七尾市と志賀町を相次ぎ訪れ、復旧の進捗を確認し、なりわい再建への課題を調査した。党能登半島地震復興加速化本部の大口善徳本部長(衆院議員)、塩田博昭事務局長(参院議員)のほか、党石川県本部の谷内律夫代表、小松実幹事長(ともに県議)、江曽ゆかり七尾市議、林直史・加賀市議、田代敬子・白山市議、道下政博・津幡町議が同行した。
和倉温泉の被害状況について渡辺社長(右から3人目)から説明を受ける山口代表(左隣)ら=17日 石川・七尾市
山口代表らは、七尾市の和倉温泉にある旅館「あえの風」を視察。株式会社加賀屋の渡辺崇嗣代表取締役社長の案内で、外壁がはがれ、鉄骨がむき出しになった館内の様子や、七尾湾に面する護岸が崩れ落ちた被害状況を見て回った。
懇談の席上、和倉温泉旅館協同組合の谷﨑裕理事長は「旅館の半数近くが半壊以上の危険な状況にあり、解体し建て直すまでに早くても2年以上かかる見込みだ」と説明。同観光協会の多田邦彦会長は公費解体の迅速化、まちづくりと一体の護岸整備などを求めた。
岸壁が損壊した石崎漁港を視察する山口代表(中央)ら=17日 石川・七尾市
また一行は、岸壁が損壊するなどした同市の石崎漁港へ。漁業関係者との懇談会で「地震で海底が変形してしまい出漁できない状況だ」「漁業の継続へ支援を」といった窮状に耳を傾けた。
仮設商店街で営業再開した出店者をねぎらう山口代表(右から2人目)ら=17日 石川・志賀町
志賀町では、北陸電力志賀原発の緊急時対応拠点施設「県志賀オフサイトセンター」を見学した後、「道の駅とぎ海街道」の仮設商店街を訪問。稲岡健太郎町長から仮設店舗の整備計画を聴いた。同所で今月から、たこ焼き屋を再開した松本光一さん(64)、久視子さん(59)夫妻は「地震で自宅兼店舗が全壊して落ち込んでいたところ、また再開できてうれしい。恩返しの思いで頑張ります」と語った。
17日夕、金沢市に戻った一行は、県庁内で馳浩知事と面会し、被災地の復旧に向けた課題に関して意見交換した。その後、党石川県本部は市内の会場と能登地域の市町をオンラインで結び議員総会を開催。能登再生へ全議員が団結して闘うことを誓い合った。
視察後、山口代表は「復旧・復興が徐々に進んできている姿を目の当たりにし、創造的復興への希望が見えつつあると実感できた。がれき処理など課題はあるが、党の国会議員と地方議員が結束して支援を継続していきたい」と述べた。