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2022年1月23日

改革進め 日本に活力

山口代表、石井幹事長の代表質問から

公明党の山口那津男代表と石井啓一幹事長は20、21の両日、衆参両院の本会議で岸田文雄首相の施政方針演説などに対する代表質問を行いました。活力ある日本に向け「取り組みが遅れていた構造改革を本格的に進める年にしなくてはならない」(山口代表)との観点から公明党が訴えた主張のポイントと、識者の声を紹介します。

山口代表

【コロナ対策】
飲み薬、国内開発の整備を
医療・療養体制、確実に強化

最重要課題である新型コロナ対策で山口代表と石井幹事長は、感染が急拡大する新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への万全な対応を政府に迫りました。

山口代表は、3回目接種で使用するワクチンについて自治体が希望する供給量を確保した上で、自衛隊による大規模接種センターを早期再開するなど、前倒し接種に総力を挙げるべきだと強調しました。

ワクチンや経口治療薬(飲み薬)を巡っては「海外に依存せざるを得ない状況を直視すべきだ」と指摘し、国内での開発・生産体制の整備を訴えました。

石井幹事長

石井幹事長は病床、宿泊療養施設の確保や自宅療養者の健康観察、往診の体制強化を確実に進めるよう要請。飲み薬も「患者に確実、迅速に届けてもらいたい」と力説しました。

3月末で期限を迎える緊急小口資金や雇用調整助成金の特例措置について石井幹事長は、一層の延長を主張しました。また、売上高が減少した中小企業に給付する「事業復活支援金」の円滑な執行を求めたのに対し、岸田首相は今月31日の週にも申請の受け付けを開始する意向を示しました。

【経済再生】女性活躍へ新プラン

デジタル基盤の強化の一環として石井幹事長は、命を預かる医療施設に対する「サイバーセキュリティー総点検」を提案。地方のデジタル化を図る「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けてもセキュリティー対策が急務だと指摘しました。岸田首相は「全国の病院で実態調査を行う」と答えました。一方、山口代表、石井幹事長は、マイナンバーカードの普及や活用を政府に求めました。

山口代表は「女性の経済的な自立が重要」と述べ、人材不足のデジタル分野で雇用を確保する「女性デジタル人材育成10万人プラン」を提案。岸田首相は女性活躍を柱とする「女性版骨太の方針」を今年夏までに策定する考えを示しました。

【社会保障】子ども政策 中長期で

子育て・教育について山口代表は、「国家戦略に据え、恒久的な支援策を中長期的に充実するべきだ」と政府に要請しました。「こども家庭庁」設置に関連し石井幹事長は、子ども政策の基盤として子どもの権利を保障する「子ども基本法」制定などを求めました。

山口代表は、党の提言を踏まえて政府が初めて策定した「孤独・孤立対策の重点計画」を取り上げ、住まいのセーフティーネット(安全網)などの体制整備が課題だと指摘し、「早期に検討を」と訴えました。また、医療や介護の提供体制の再構築に向けて明確なビジョンの提示を迫りました。

盛り土崩落現場を視察する斉藤国交相(左から2人目)ら=昨年11月8日 静岡・熱海市

【防災・減災・復興】「流域治水」加速せよ

山口代表は、河川の流域全体で水害被害を抑える「流域治水」の加速化を求め、斉藤鉄夫国土交通相は、「浸水頻度を示した水害リスクマップを新たに整備する」と答えました。

また、地域防災力の強化へ、気象災害予測などを専門で行う「気象防災アドバイザー」の積極的な活用を要望。岸田首相は「自治体トップへの働き掛けを行う」と明言しました。併せて山口代表は、昨年の土石流災害を踏まえ、確実な盛り土対策を要請しました。

石井幹事長は、現在の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」後も、「5カ年ごとに予算措置の仕組みを創設するなど継続的・安定的に進めるべきだ」と主張しました。

【外交】

山口代表は、核廃絶に向けた各国政治指導者らによる「国際賢人会議」について見解をただしました。岸田首相は、核保有国にも会議への参加を求めていく考えを示しました。また、アジアの平和安定へ、日米同盟を基軸とした上で、中国やロシアなども参加する形で「多国間の安全保障対話の枠組みづくりを日本が主導して検討してはどうか」と提案しました。

石井幹事長は、日中関係について質問。今年が北京冬季五輪の開催、日中国交正常化50周年という節目であることに触れ、首脳間での対話を推進し、相互理解を深めるよう訴えました。

【バリアフリー】

石井幹事長は、障がい者の声を受け公明党が強く要望してきた、公共交通機関における障がい者用ICカード導入や精神障がい者割引などを政府が着実に進めている点を評価しました。

一方、鉄道駅のバリアフリー化に際し、都市部の利用者から薄く広く負担してもらう利用料金制度について、国民の理解を丁寧に進めるよう要望。

また、自動運転を活用した移動サービスなど、交通弱者のための移動支援パッケージの策定を提案し、斉藤国交相は「関係省庁と十分な連携を取りながら、さまざまな政策を効果的に実施したい」と答えました。


識者の声

3回目接種の前倒し、心強い
埼玉医科大学総合医療センター 岡秀昭教授

新型コロナウイルスのオミクロン株で感染者が急増する中、ワクチン3回目接種の前倒しを公明党が政府に強く要請した点は、最前線で患者と向き合っている医師として心強く思います。

昨年夏の第5波は、高齢者への2回目接種が終わってからでしたが、今回は3回目接種が本格化する前に直面しました。すでに高齢者施設でクラスターも発生しています。重症者が増えるのは時間の問題で、今が正念場です。

公明党が訴えてくれたように、飲み薬の確保と迅速な普及にも総力を挙げてほしい。一方、懸念としてあるのは、飲み薬が患者全員に処方されるという誤解がメディアなどで散見されることです。あくまで重症化リスクがあり、医師が必要と判断した高齢者などに限られます。丁寧な情報発信をお願いしたい。

国や自治体の政策決定の場に、私たち医療現場の実情が十分伝わっていないと感じることがあります。現場の声に耳を傾ける公明党の良さをもっと発揮していってほしいと願っています。

デジタル化、安全重視を評価
アクセンチュア・イノベーションセンター福島 中村彰二朗センター共同統括

日本のデジタル化が国際的に遅れていることが、コロナ禍で浮き彫りになりました。地方から国を変えていく世界の流れに日本もようやく乗り、デジタル田園都市国家構想が始まりました。

経済成長といったデジタル化のメリットを単に強調するだけでなく、国民生活や社会活動の基盤を守る安全面に目を向け、官民連携による徹底した対策を政府に迫った点が評価できます。

デジタルは女性との相性がいい。在宅勤務のハードルを低くし、育児などとの両立がしやすくなるからです。この点でも、公明党が提案する女性デジタル人材育成10万人プランはよくできた政策です。

福島復興の一環として進められている、「福島イノベーション・コースト構想」は、世界トップ水準の教育研究と産業集積をめざすべきです。それは復興のシンボルとなるばかりか、次代を担う子どもたちにも大きな恩恵をもたらす国家プロジェクトであり、地域に根差す公明党と手を携え、取り組んでいきたいと思っています。

気象アドバイザー活用は重要
東京大学大学院 片田敏孝特任教授

地球温暖化に伴う豪雨被害は年を追うごとに激しさを増し、2019年の台風19号や、翌20年に熊本県を中心に発生した豪雨災害のように被災地域が広域化しています。代表質問では「流域治水」に触れるなど、防災の世界に身を置く立場から見て、的確な指摘が随所にありました。

従来のハード面に加え、ソフト面の防災対策も不可欠です。これまで避難指示の発令などは、首長の判断で行われてきました。被害想定が難しくなった今、自治体職員のみの対応には限界があります。

山口代表は、対策の一つとして、気象防災アドバイザーの活用を訴えていました。高度な知識を持った専門家を自治体に配置する同制度は、地域の防災力を高める上で非常に重要です。

一方で、“行政任せ”にしない住民側の意識変革も求められています。例えば、高齢者など要配慮者が逃げ遅れることがないコミュニティーの構築などです。公明党には、今後の国会論戦を通じて、地域防災力向上の機運を高めていってほしいです。

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