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年末調整の書き方がわからない人必見!2025年の変更点や提出手順を徹底解説

年末調整の書き方ガイド

会社から年末調整の書類が配られたものの、「どこから書き始めればいいのかわからない」「記入例を見ても理解できない」と頭を抱えていませんか?

年末調整の書類は専門用語が多く、複数の書類を同時に記入しなければならないため、初めて記入する方はもちろん、毎年提出している方でも戸惑ってしまうのは当然のことです。

2025年は過去最大級の税制改正が実施され、新しい控除制度や計算方法が導入されたことで、「いつもと何が違うの?」「自分はいくら減税されるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

そこで本記事では、年末調整の基本的な仕組みから2025年の最新変更点、書類別の具体的な書き方まで、わかりやすく解説します。

パートや年収103万円以下の方向けの特別な対応方法についても紹介していますので、2025年の税制改正による減税の恩恵を最大限に受け取れるよう、最後までご覧ください。

【この記事の要約】
2025年は過去最大級の税制改正が実施され、基礎控除が最大95万円に引き上げられるなど、納税者の99%が年間2万円から4万円の減税を受けられるようになりました。年末調整は、扶養控除等申告書・保険料控除申告書・基礎控除申告書を正確に書き、パート・年収103万円以下の方の対応方法を理解することで、確実に還付金を受け取れます。控除内容を正しく申告することが、最大限の減税につながります。

年末調整とは

年末調整とは、会社が従業員に代わって1年間の所得税を正確に計算し直し、毎月の給与から天引きされた税額との過不足を調整する手続きです。

ここでは、なぜ書類の提出が必要なのか、どのような控除が受けられるのかを理解するため、以下2つのポイントを解説します。

これらの基本を理解すれば、年末調整の書類記入がスムーズになるだけでなく、自分が受けられる控除を見逃すこともなくなります。

それでは、年末調整の具体的な仕組みと、どのような控除が適用されるのかを詳しく見ていきましょう。

目的と仕組み

年末調整は、1年間に給与から源泉徴収された所得税の過不足を年末に精算する手続きであり、会社が従業員に代わって行う「簡易版の確定申告」のような制度です。

所得税は本来、1月から12月までの年間所得に基づいて課税される仕組みですが、実際には毎月の給与支払い時に概算の税額が天引き(源泉徴収)されています。

この概算による源泉徴収では、扶養家族の増減や保険料の支払い状況などの個別事情が反映されていないため、年末時点で「実際に納めるべき税額」と「既に天引きされた税額」の間にズレが生じるのです。

年末調整の仕組み

このズレを正しく計算し、払いすぎた分は還付金として従業員に返し、不足している分は追加で徴収することで、年間の所得税額を正確に確定させるのが年末調整の役割です。

年末調整は原則として会社などの給与支払者が従業員の代わりに行う制度であるため、会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者は、年末調整を受けることで確定申告を行う必要がありません。

この制度により、個人の税務手続きの負担が大幅に軽減され、効率的かつ公平な納税の仕組みが実現されています。

年末調整で受けられる控除の種類

年末調整では、所得控除や税額控除のうち、給与所得者に適用される控除を申告することで、年間の課税所得を減らし、所得税の負担を軽減できます

そもそも控除とは、所得から一定の金額を差し引くことで課税対象となる金額を減らす仕組みのこと。

つまり、控除額が大きければ大きいほど、納める税金が少なくなり、還付金が増える可能性が高まります。

年末調整で申告できる主な控除の種類は、以下の通りです。

控除の種類 概要 控除額の目安
基礎控除 全ての納税者に適用される基本的な控除 最大95万円(2025年改正)
配偶者控除 配偶者の所得が一定以下の場合に適用 最大38万円
配偶者特別控除 配偶者の所得が控除対象を超える場合に段階的に適用 最大38万円
扶養控除 扶養親族(16歳以上)がいる場合に適用 38万円~63万円
特定親族特別控除 19~22歳の親族で所得要件を満たす場合に適用(2025年新設) 3万円~63万円
社会保険料控除 国民年金や国民健康保険などを支払った場合 支払額の全額
生命保険料控除 生命保険料を支払った場合 最大12万円
地震保険料控除 地震保険料を支払った場合 最大5万円
小規模企業共済等掛金控除 iDeCoなどの掛金を支払った場合 支払額の全額
住宅借入金等特別控除 住宅ローンを利用している場合(2年目以降) 借入残高の一定割合

※参照:国税庁「所得金額から差し引かれる金額(所得控除)」、日本年金機構「令和7年分の年末調整における社会保険料控除

これらの控除を正しく申告することで、年間の所得税を大幅に軽減し、還付金を受け取れる可能性があります。

特に2025年の改正では基礎控除が最大95万円に引き上げられたことで、多くの納税者が減税の恩恵を受けられるようになりました。

ただし、年末調整では申告できない控除もあります

医療費控除や寄付金控除(ふるさと納税など)、初年度の住宅ローン控除は、自分で確定申告を行う必要がある点に注意しましょう。

▶年末調整で申告できる書類への記入方法については、こちら

【2025年最新】年末調整の4つの改正・変更点

2025年は過去最大規模の税制改正が実施され、年末調整の手続きにも大きな変更が加えられました。

この改正により、納税者の99%にあたる方が年間2万円から4万円の減税を受けられるようになります。

2025年の年末調整で押さえるべき主な改正点は、以下の4つです。

2025年の年末調整・税制改正

これらの改正は、公明党が主導した「現役世代の手取り増加」を目的とした税制改革の成果です。

特に、当初の政府案では課税最低限の引き上げが123万円にとどまっていたところを、公明党の提案により160万円まで拡大したことで、中間層を含む幅広い所得層が減税の恩恵を受けられるようになりました。

それでは、各改正点の詳細と、年末調整での具体的な影響について見ていきましょう。

※参考:減税・給付で生活応援|ニュース|公明党

基礎控除が最大95万円に大幅引き上げ

令和7年度税制改正により、全ての納税者に適用される基礎控除は従来の48万円から58万円に引き上げられ、さらに低・中所得層向けの特例加算制度によって最大95万円まで控除が受けられるようになりました。

基礎控除とは、所得金額に関係なく全ての納税者に一律に適用される所得控除のことで、所得税を計算する際に必ず差し引かれる基本的な控除です。

この控除額が大きくなることで、課税対象となる所得が減少し、結果として納める税金が少なくなります。

【基礎控除の改正内容】

所得金額 改正前 改正後 増加額
132万円以下 48万円 95万円 +47万円
132万円超~336万円以下 48万円 88万円 +40万円
336万円超~489万円以下 48万円 68万円 +20万円
489万円超~655万円以下 48万円 63万円 +15万円
655万円超~2,350万円以下 48万円 58万円 +10万円

※参照:国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について

特例加算制度では、所得要件に応じて最大で37万円が加算(※)され、低所得層ほど手厚い減税が受けられる設計になっています。
※2025年度・2026年度分のみに適用される時限措置

この改正により、年末調整で算出される課税所得が従来よりも大幅に小さくなるケースが増え、還付金が増額される可能性が高まります

ただし、毎月の給与から天引きされる源泉徴収税額表にはこの特例加算が反映されていないため、年末調整または確定申告で初めて精算されることに注意が必要です。

 

基礎控除が2倍近くになるなんてすごいヨネ!

 

実は、当初の政府案では課税最低限を103万円から123万円に引き上げる内容だったんだ。

でも公明党が「中間層も含めてもっと減税すべき」と主張して、160万円への引き上げを実現したんだよ。

※参考:「103万円の壁」引き上げ 私の減税額は|ニュース|公明党

給与所得控除の最低保障額が65万円に引き上げ

2025年度税制改正により、給与所得者に適用される給与所得控除の最低保障額が従来の55万円から65万円へと10万円引き上げられました

給与所得控除とは、給与収入から一定の金額を必要経費として差し引く制度であり、会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者に適用される控除です。

個人事業主が経費を計上できるのと同様に、給与所得者にも「みなし経費」として収入に応じた控除が認められています。

この変更により、給与収入が190万円以下の層では従来よりも10万円多く控除を受けられるようになり、課税所得がその分減少します。

特に、パートやアルバイトなど給与収入が比較的低い層にとっては、税負担の軽減効果が大きくなる改正と言えるでしょう。

特定親族特別控除の新設で大学生世代を支援

2025年度税制改正により、19歳以上23歳未満の大学生世代を扶養している親世代の税負担を軽減する「特定親族特別控除」という新しい控除制度が創設されました。

この制度は、大学生などがアルバイト収入を得やすい現代の状況を踏まえ、従来の扶養控除の対象外となっていた年収103万円超の学生を持つ親の税負担を緩和することを目的としています。

項目 内容
対象となる親族(特定親族) 19歳以上23歳未満の親族で、本人と生計を一にしている者
所得要件 合計所得金額が58万円超123万円以下
(給与収入のみの場合は123万円超188万円以下)
控除額 3万円~63万円
(親族の所得金額に応じて段階的に変動)
申告方法 年末調整または確定申告で「給与所得者の特定親族特別控除申告書」に記入

この制度により、学生が「103万円の壁」を気にせずに年収150万円までアルバイトをしても、親は最大63万円の控除を受けられるようになりました。

これは従来の「特定扶養控除」(年収103万円以下の19~22歳の扶養親族に対して63万円控除)と同額であり、「学生のバイト控え」を解消しつつ親の税負担も維持する画期的な仕組みと言えます。

 

大学生のアルバイトも「年収の壁」を気にしなくてよくなるのは助かるヨネ!

 

そうだね。公明党は若者支援と教育費負担の軽減を重視していて、今回の特定親族特別控除もその一環なんだ。

学生が安心して学業とアルバイトを両立できる環境づくりを進めているんだよ。

※参考:学生の「年収の壁」対策進む|ニュース|公明党

物価上昇に応じた控除額の自動引き上げ制度

将来的な物価変動に対応するため、基礎控除や給与所得控除などの控除額を物価上昇に連動して自動的に引き上げる仕組みの導入が検討されています。

この制度は「インデクゼーション(物価スライド制)」と呼ばれ、アメリカやイギリスなど諸外国では既に広く採用されている税制の仕組みです。

物価が上昇すると実質的な購買力が低下しますが、控除額が据え置かれたままだと相対的に税負担が重くなってしまいます。

この問題を解消するため、物価指数に応じて控除額を自動調整することで、納税者の実質的な可処分所得を維持する狙いがあります。

ただし現時点では、この制度は正式に法制化されたわけではなく、あくまで議論・検討段階にある制度案です。

この仕組みが導入されれば、物価上昇が続いても定期的に控除額が見直されるため、将来的にも実質的な可処分所得の維持が期待できます。

年末調整と確定申告の違いは?提出が必要な人と不要な人

年末調整と確定申告はどちらも所得税を正しく精算するための手続きですが、年末調整は会社が従業員に代わって行うのに対し、確定申告は納税者本人が税務署に申告する点で大きく異なります。

年末調整と確定申告の違い

両者の最も重要な違いは「手続きを行う主体」です。

年末調整は給与支払者である会社が主体となり、従業員から提出された書類をもとに税額を計算して12月の給与で精算する一方、確定申告は納税者本人が1年間の全ての収入と控除を計算し、申告書を作成して税務署に提出する必要があります。

給与所得者の大半は年末調整だけで税務手続きが完結しますが、副業収入がある場合や医療費控除を受けたい場合など、一定の条件に該当する人は確定申告が必要です。

確定申告が「必須」のケースは法律で申告義務が定められているため、申告しないと無申告加算税などのペナルティが課される可能性があります。

一方、医療費控除やふるさと納税の寄付金控除など「任意」のケースは、確定申告をしなくても法律違反にはなりませんが、申告することで還付金を受け取れる可能性があるため、対象となる支出がある場合は積極的に申告しましょう。

【書類別】年末調整の正しい書き方

年末調整の書類は大きく分けて以下3種類あり、それぞれ申告する内容と記入方法が異なるため、正確に理解して記入することが重要です。

これらの書類は一見複雑に見えますが、項目ごとに正しい記入方法を理解すれば、初めての方でも迷わず書くことができます。

それでは、各書類の具体的な書き方とよくある間違いを防ぐポイントを詳しく見ていきましょう。

扶養控除等申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は、扶養親族や配偶者の有無・氏名・生年月日などを申告する年末調整の基本書類であり、会社員・アルバイト・パートを問わず、年末調整の対象となる全員が毎年1回必ず提出する必要があります。

この申告書を提出することで、扶養控除や配偶者控除、障害者控除、ひとり親控除などの人的控除が適用され、所得税が軽減される仕組みです。

逆に言えば、この書類を提出しなければ、どんなに扶養家族が多くても控除を受けることができないため、年末調整において最も重要な書類といえます。

【給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の主な記入項目】

記入欄 記入内容 注意点
本人情報欄 住所、氏名、生年月日、マイナンバー マイナンバーは初回提出時のみ記入(会社が管理している場合は2回目以降省略可)
源泉控除対象配偶者 配偶者の氏名、マイナンバー、生年月日、所得見積額 2025年改正により所得要件が58万円以下→95万円以下に変更(給与収入で160万円以下)
控除対象扶養親族 16歳以上の扶養親族の情報 特定扶養親族(19~22歳)は別途チェック、老人扶養親族(70歳以上)も区分が必要
16歳未満の扶養親族 16歳未満の子どもの情報 所得税の控除対象ではないが、住民税の計算に必要なため必ず記入
障害者、ひとり親、寡婦、勤労学生 該当する場合にチェック 障害者手帳の等級や種類によって控除額が異なる

扶養親族の所得を誤って過少に記載すると、配偶者控除や扶養控除の過大適用となり、後日修正申告や追加納税が必要になる恐れがあります。

非居住者(海外に住んでいる親族)を扶養に入れる場合は、別途「親族関係書類」と「送金関係書類」の提出が必要になる点に留意しておきましょう。

保険料控除申告書

給与所得者の保険料控除申告書は、生命保険料・地震保険料・社会保険料などを申告する書類であり、これにより所得税額が軽減される「保険料控除」を年末調整に反映できます。

保険料控除は、将来のリスクに備えて保険料を支払っている人の税負担を軽減する制度です。

この申告書を正しく記入することで、支払った保険料に応じて最大で年間数万円の所得控除を受けることができ、結果として還付金が増える可能性があります。

ただし、給与から天引きされている社会保険料(健康保険・厚生年金など)は自動的に控除されるため、この書類への記入は不要です。

【給与所得者の保険料控除申告書の主な記入項目】

控除の種類 記入内容 控除上限額 必要書類
生命保険料控除 一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の3区分に分けて記入 最大12万円(各区分最大4万円) 保険会社発行の控除証明書
地震保険料控除 地震保険料、旧長期損害保険料を区別して記入 最大5万円 保険会社発行の控除証明書
社会保険料控除 国民年金、国民健康保険、国民年金基金など、自己負担分を記入 支払額全額(上限なし) 国民年金は控除証明書必須
小規模企業共済等掛金控除 iDeCo、小規模企業共済などの掛金 支払額全額(上限なし) 金融機関発行の払込証明書

記入時に、保険会社から届く保険料控除証明書の添付忘れがあると、証明書がなければ控除が無効となってしまいます。

社会保険料の負担は将来の年金受給額にも影響するため、詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事】
社会保険料が高くて辛い…給料から何%引かれる?仕組みと負担軽減策をわかりやすく解説

基礎控除・配偶者控除・所得金額調整控除申告書

2025年版では「基礎控除申告書」「配偶者控除申告書」「特定親族特別控除申告書」「所得金額調整控除申告書」が一体化され、1枚の書類で4つの控除をまとめて申告できるようになりました

この書類は、一見複雑に見えますが、実際には該当する欄だけを記入すれば良いため、順を追って確認すれば決して難しくありません。

基礎控除は全員が対象となりますが、配偶者控除・特定親族特別控除・所得金額調整控除は条件に該当する場合のみ記入します。

【統合申告書の主な記入項目】

申告書の種類 対象者 主な記入内容 控除額
基礎控除申告書 全員(所得2,500万円以下) 本人の給与収入見込み額、給与所得金額、給与所得以外の所得 最大95万円(2025年改正)
配偶者控除等申告書 配偶者がいる人 配偶者の氏名、生年月日、所得見積額 配偶者控除:最大38万円、配偶者特別控除:最大38万円
特定親族特別控除申告書 19~22歳の親族を扶養している人 特定親族の氏名、生年月日、所得見積額 最大63万円(2025年新設)
所得金額調整控除申告書 年収850万円超で一定の要件を満たす人 23歳未満の扶養親族または特別障害者の情報 最大15万円

記入時は、給与収入と給与所得(収入から給与所得控除を差し引いた金額)を混同しないように注意し、給与支払見込み明細や源泉徴収票をもとに正確に計算してください。

配偶者や特定親族の所得は、できるだけ正確な金額を記入することが重要です。

所得金額の算出を誤ると控除額が過大・過小になるため、特に配偶者や特定親族の所得を過少に見積もらないよう注意しましょう。

年収103万円以下・123万円・130万円(バイトやパート)で働く人の年末調整の書き方

年末調整の対象は「会社から給与を受けるすべての給与所得者」であり、パートやアルバイトとして働いている方も、正社員と同様に年末調整の対象となります。

ただし、年収額が103万円・123万円・130万円を超えるかどうかによって、所得税の課税・配偶者控除の適用・社会保険の加入義務など、税金や社会保障制度の扱いが大きく異なるため、自分がどの年収ラインに該当するかを正確に把握することが重要です。

特に、扶養に入っている配偶者や学生アルバイトの場合、年収が一定額を超えると配偶者控除や扶養控除が受けられなくなり、世帯全体の税負担が増える可能性があります。

年収の壁ごとの年末調整

年収が103万円以下の場合は、年末調整で扶養控除等申告書を勤務先に提出すると、源泉徴収された税金が全額還付される可能性があります。

なお、月の給与が概ね88,000円を超えるとその月だけ所得税が源泉徴収される場合がありますが、年間の給与収入が103万円以下に収まれば、年末調整でその源泉徴収分は精算され、結果的に税金が戻ってくるケースもあります。

一方、年収123万円のラインでは、給与収入がラインを超えている・超えていないで配偶者(夫・妻)の年末調整に影響するため、自身の所得見積額を正確に記入することが重要です。

給与収入123万円以下であれば配偶者控除、給与収入123万円超201.6万円以下であれば配偶者特別控除が適用され、世帯全体の税負担が軽くなります。

さらに年収が130万円を超えると、所得税の課税対象になるだけでなく、社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生します。

年末調整では給与収入を「総支給額」で記入し、交通費など非課税分を除外して正確に記載することが重要です。

これらの年収ラインは「収入の壁」と呼ばれ、働く時間を調整する要因となってきましたが、2025年の税制改正により課税最低限が103万円から160万円に引き上げられたことで、多くの方がより自由に働けるようになりました。

 

年収の壁って、働きたいのに働けない原因になっていたヨネ。

 

そうだね。公明党は、この「年収の壁」問題を解消するために、税制と社会保険制度の両面から改革を進めてきたんだ。

2025年度からは、基礎控除の引き上げや特定親族特別控除の創設により、幅広い世代が手取りを増やせるようになったんだよ。

※参考:春本番、暮らしも元気アップ|ニュース|公明党

年収の壁をめぐる制度改正についての詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。
「年収の壁」ガイド|103万・130万・150万等の影響と撤廃の最新情報をわかりやすく解説

年末調整はいつまで?必要書類の準備から会社提出までの提出手順と流れ

年末調整は通常、毎年11月中旬から12月中旬頃にかけて実施され、多くの企業では11月末から12月上旬を従業員への書類提出期限として設定しています。

実施時期は勤務先ごとに異なりますが、国税庁のガイドラインでは「その年の最後の給与支払い時点までに調整を完了する」よう定められているため、12月の給与支払日に年末調整の精算を反映させるには、それ以前に書類の回収と計算を終えておく必要があります。

会社は従業員から提出された書類をもとに税額を計算し、翌年1月10日までに税務署へ源泉徴収票などの法定調書を提出しなければならないため、従業員側も余裕を持って書類を準備することが重要です。

ステップ 時期 内容
①会社から申告書を受け取る 10月下旬~11月上旬 扶養控除等申告書、保険料控除申告書、基礎控除申告書などを受け取る
②必要書類を揃える 10月~11月中旬 ・生命保険料控除証明書
・地震保険料控除証明書
・国民年金保険料控除証明書
・小規模企業共済等掛金払込証明書(iDeCoなど)
・住宅ローン控除証明書(2年目以降)
・扶養親族のマイナンバー・所得情報
③各申告書の記入・添付 11月中旬~下旬 申告書に必要事項を記入し、控除証明書を添付する
④会社へ提出 11月末~12月上旬(会社指定期限) 記入済みの申告書と添付書類を会社に提出
⑤年末調整の精算 12月の給与支払時 会社が計算した結果が12月または1月の給与明細に反映される
⑥源泉徴収票の受取 翌年1月31日まで 会社から源泉徴収票が交付される

年末調整の提出に遅延や書類不備があると、会社での年末調整ができず、自分で確定申告を行って税額を精算しなければならなくなります。

確定申告は翌年2月16日から3月15日までの期間に税務署で手続きを行う必要があり、年末調整よりも手間と時間がかかるため、できる限り避けたいところです。

そのため、11月中にはすべての書類を準備・提出する習慣をつけましょう。

万が一、会社の提出期限に間に合わなかった場合でも、確定申告を行えば控除を受けることができます

還付申告は過去5年分まで遡って申告できるため、年末調整で申告し忘れた控除がある場合は、確定申告で対応しましょう。

年末調整でよくあるミスと注意点

年末調整は毎年行う手続きですが、記入ミスや書類不備が発生しやすく、以下のようなミスによって控除が適用されなかったり、後日修正手続きが必要になったりするケースが少なくありません。

これらのミスは事前に注意することで十分に防げるものばかりです。

それでは、具体的なミスの内容と、万が一ミスをしてしまった場合の対処法について詳しく見ていきましょう。

記入ミスや証明書不備

年末調整で最も多いミスは、申告書の記入誤りや控除証明書の添付漏れです。

これらの不備があると控除が適用されず、本来より多く税金を支払う「控除漏れ」が発生したり、後日修正申告が必要になったりするケースがあります。

記入ミスは、扶養親族の所得金額の計算間違い・保険料控除額の計算誤りなど、様々な箇所で発生する可能性がありますが、特に、給与収入と給与所得(収入から給与所得控除を差し引いた金額)を混同してしまうと、控除額が大きく変わってしまうため注意が必要です。

万が一、年末調整の提出後にミスに気づいた場合でも、会社が税務署に書類を提出する前であれば修正できる可能性があるため、すぐに会社の担当者に相談しましょう。

年末調整に間に合わなかった

勤務先への書類提出が遅れて年末調整に間に合わなかった場合は、その年の給与で自動精算が行われないため、翌年2月16日から3月15日までの期間に、自分で確定申告を行って税額を精算する必要があります。

年末調整に間に合わないケースは、単純な提出遅れだけでなく、以下のような様々な理由で発生します。

  • 社内締切を過ぎてしまった
    多くの企業では11月末から12月上旬を提出期限としており、この期限を過ぎると受け付けてもらえない
  • 書類不備で差し戻され、再提出が年内に間に合わなかった
    記入漏れや証明書の添付忘れで差し戻され、修正・再提出が間に合わなかった場合
  • 保険料控除証明書の到着が遅れた
    保険会社からの証明書発送が遅く、会社の提出期限に間に合わなかった場合
  • 退職や転職で最終勤務先で年末調整が行われなかった
    年の途中で退職し、年末時点で在籍していなかった場合や、転職先に前職の源泉徴収票を提出できなかった場合
  • 年収2,000万円を超えた
    給与収入が2,000万円を超える場合は年末調整の対象外となり、必ず確定申告が必要

これらの場合、会社は年末調整を実施できないため、翌年2月16日から3月15日の確定申告期間に、本人が税務署で手続きを行う必要があります。

確定申告では、1年間の収入と各種控除を自分で計算し、申告書を作成して提出する必要がありますが、e-Tax(電子申告)を利用することで自宅から申告も可能です。

年末調整に間に合わなかったとしても、確定申告で対応できるため過度に心配する必要はありませんが、確定申告は年末調整よりも手間がかかるため、できる限り会社の提出期限を守るよう心がけましょう。

年末調整に関するよくある質問

年末調整に関して寄せられる以下3つの質問に回答します。

それでは、各質問について詳しく回答していきましょう。

Q1:ふるさと納税・新NISA・iDeCoは年末調整で申告できる?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は年末調整で申告できますが、ふるさと納税は原則として確定申告が必要、新NISAは申告自体が不要です。

これらの制度は混同されやすいですが、税制上の扱いが全く異なります。

【各制度の年末調整・確定申告での扱い】

制度 年末調整での申告 確定申告での申告 申告方法
ふるさと納税 不可 原則必要
(ワンストップ特例制度を利用する場合は不要)
寄付金控除として申告
iDeCo 可能 可能 小規模企業共済等掛金控除として申告
新NISA 不要 不要 非課税制度のため申告不要

特に、近年多くの人が利用するようになったふるさと納税は、寄付金控除に該当するため、年末調整では申告できません

控除を受けるには、「ワンストップ特例制度」または「確定申告」のいずれかの方法で申告する必要があります。

一方、iDeCoで拠出した掛金は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、年末調整で申告可能です。

毎年10月から11月に「小規模企業共済等掛金払込証明書」が国民年金基金連合会から郵送されるため、申告書の「小規模企業共済等掛金控除」欄に証明書記載の金額を記入し、証明書を添付して提出しましょう。

Q2:医療費控除は年末調整で申告できる?

医療費控除は年末調整では申告できず、自分で確定申告を行う必要があります。

医療費控除は、1年間に支払った医療費が10万円(または所得の5%のいずれか低い方)を超えた場合に、その超過分を所得から控除できる制度です。

年末調整で申告できるのは給与所得に基づく控除のみとなり、医療費控除・雑損控除・寄付金控除(ふるさと納税)などの「個人申告型控除」は、個人の支出状況に応じて申告する必要があるため、確定申告での申告が必要になります。

医療費控除の対象となる主な支出には、病院・歯科の治療費や処方薬代・一部の市販薬・通院のための交通費・介護サービスの一部などが含まれ、美容目的の治療や健康診断費用・予防接種費用などは対象外です。

なお、領収書の原本を提出する必要はありませんが、税務署から提示を求められた場合に備えて5年間保管する義務があります。

Q3:年収200万で年末調整でいくら戻ってくる?

年収200万円の場合、年末調整による還付額は1万円から2万円程度になるケースが多いですが、扶養家族の有無や各種控除の申告状況によって金額は大きく変動します。

還付額は、毎月の給与から天引きされた所得税(源泉徴収税額)の合計と、年末調整で確定した年間の正確な所得税額との差額です。

そのため、扶養家族が多い・生命保険料控除や地震保険料控除を申告する・iDeCoに加入しているなどの条件が重なると、還付額はさらに増加します。

【年収200万円の場合の還付額シミュレーション】

ケース 控除内容 年間の所得税額(概算) 月々の源泉徴収額合計(概算) 還付額(概算)
独身・控除なし 基礎控除・給与所得控除のみ 約2.7万円 約3万円 約3,000円
独身・保険料控除あり 上記 + 生命保険料控除4万円 約2.5万円 約3万円 約5,000円
扶養家族1人 上記 + 扶養控除38万円 約0.8万円 約2万円 約1.2万円
扶養家族2人 上記 + 扶養控除76万円 0円(非課税) 約1.5万円 約1.5万円

2025年の税制改正により基礎控除が大幅に引き上げられたことで、多くの人が以前よりも還付金を多く受け取れるようになっています。

なお、還付金は12月または翌年1月の給与に上乗せされる形で支払われるのが一般的です。

還付額を確認するには、12月または1月の給与明細の「年末調整還付額」や「年調年税額」の欄を確認してください。

年末調整を理解して確実に控除や減税を受けよう

年末調整は、控除内容を正しく申告すれば税金を払いすぎるリスクを防ぎ、還付金を確実に受け取れる重要な仕組みです。

025年の税制改正では基礎控除が最大95万円に引き上げられ、特定親族特別控除が新設されるなど、納税者の99%に年間2万円から4万円の減税が実施される改正が行われました。

しかし、これらの減税の恩恵を最大限に受けるには、年末調整の書類を正確に記入し、該当する控除をすべて申告することが不可欠です。

「年末調整は会社任せ」と考えるのではなく、自分が受けられる控除内容を理解し、保険料控除証明書などの必要書類を漏れなく準備することが、確実な節税につながります。

本記事で解説した書き方や注意点を参考に、2025年の年末調整を正しく行い、しっかりと減税の恩恵を受け取りましょう。

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