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ガス料金が値上がりしている理由は?補助金や節約術についても解説

「ガス料金の値上がりの理由は?」

「ガス料金を節約する方法ってあるの?」

このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

 

ガス代は値上がり傾向で「去年と使用量が同じでも料金が高くなった」と、ネット上で嘆く声もみられます。なぜガス代が高いのかを知れば、料金節約のヒントがみつかるかもしれません。

この記事では、ガス代の値上げについて原因を徹底解説します。ガス会社別のガス代推移や、ガス代の平均額も紹介。ガス代の値上げに対する国の対策や、家庭でできるガスの節約方法もお伝えします。

ガス代が高くなった理由が気になる人や、ガスの節約方法を知りたい人はぜひ参考になさってください。

 

ガス代値上げの対策として、2023年1月から補助金が支給!

ガス料金の急激な値上げに対応するため、政府では2023年1月から補助金を支給しています。社会情勢不安や原料高騰などにより、ガス料金の急激な値上げが目立ちました。電気も物価も値上がりが続いており、家計の負担が増大しています。

この先もガス料金などの値上がりは続くと推測され、家庭や企業に対する支援政策が必須です。そのため、経済産業省では「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を発表し、ガス代の負担軽減につながることが期待されます。

補助金でのガス代値下げが料金に反映されるのは、2023年2月以降の請求分からです。自分のガス代がどのくらい値引きされたか知るには、請求書や検針票、明細などで確認できます。

参照:経済産業省資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ」

 

ガス代補助の対象

2023年1月からの政府のガス代補助は、対象が都市ガス小売業者です。一方で、LPガス(プロパンガス)にも負担軽減策が実施されます。

配送業務の合理化などに取り組む小売事業者に対し、国が支援する制度の申請受け付けが2月末から始まりました。

こうした施策により価格の低減につながることが期待されます。今後も政府によるさらなる負担軽減策を期待しましょう。

 

ガス代補助金の申請は不要

ガス代の補助を受けるための申請は不要です。今回のガス代補助は、国から都市ガス会社に対し行われます。適応されているガス会社で契約していれば、自動的に値引きされる仕組みです。

 

ガス代補助金は2023年2月請求分から適用される

都市ガス料金では、2月請求分(1月使用分)から、家庭などに1立方メートル当たり30円を補助して月900円程度(月30立方メートル使用の場合)を支援します。なお、9月使用分については1立方メートル当たり15円の補助となります。

 

ガス代に補助金が適用されるのは2023年の2月分からなんだヨネ!電気代もそうだけど、ガス代の負担軽減策も公明党が政府に強く訴えて実現したことなんだコメ。実際に軽減されているか早速お母さんに明細見せてもらおうっと!

 

お!いい心がけだねコメ助。世の中の変化を自分の目で確かめるのはすごく大事なことだね。公明党にはさらなる支援を期待したいね。

ガス代は値上がりしている!理由は?

ここしばらくのガス代値上がりには、いくつかの要因があります。ここではガス代値上がりの理由について、分かりやすく解説します。

 

原料価格の高騰

ガス代値上がりの大きな要因は原料価格の高騰です。都市ガスの原料である液化天然ガス(LNG)の日本の産出量はごくわずかで、ほとんどを輸入に頼っています。

日本ではガスの普及によりLNGの使用量も増加し、現在世界の国々からLNGを輸入しています。主にオーストラリアやマレーシア、ロシアやアメリカなどです。ガスの安定供給とリスク回避のため、多くの国に分散して輸入しています。

しかし、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻により、LNGの供給バランスが崩れました。急激な円安も重なり、LNG輸入価格が高騰したのです。結果、一般家庭のガス料金にも反映され、家計に打撃を与えている状態が続いています。

 

会社都合での値上げの可能性

ガス代が高くなったのは、ガス会社の都合による値上げの可能性もあります。特にプロパンガスの場合は不当な値上げに気をつけましょう。

プロパンガスは都市ガスよりも料金が高めの傾向です。ガスボンベの運搬や設置の手間がかかるためと考えられます。また、プロパンガスは各会社で自由に料金を決めているため、同じ地域でも差がある場合もあります。

家庭向け都市ガスは2017年4月から自由化されましたが、プロパンガスは昔から自由料金制でした。基本料金は会社ごとに決められているので、同じ地区のガス会社でも料金が違う場合があります。もしかしたら、物価高を理由にして便乗値上げをしているガス会社があるかもしれません。

 

不当かどうかを判断するには?

ガス代が不当かどうか判断するには、別のガス会社と料金比較するとよいでしょう。1か月数百円の値上げでも、年間だとかなりの金額になります。お得な会社が見つかったら、ガス会社の乗り換えも検討しましょう。

 

ガス代だけではなく電気代も上がっている

ガス代だけではなく、電気代も上がっています。新型コロナウイルスや世界情勢の悪化に円安が重なり、発電に必要な原油価格が高騰したためです。電気代は2021年4月ごろから値上がり傾向で、光熱費全体が値上がりしているといえます。

 

家庭への影響

ガス原料価格の上昇は、家計にも影響を与えます。ガス料金は「原料費調整制度」のもと料金調整が行われています。ガスの原料であるLNGの価格の変動がガス代に反映される仕組みです。

ガスは生活に欠かせないライフラインであるため、原料価格に合わせて料金を上げ続けると大きな影響が出ます。大手都市ガス会社などでは、ガス料金の急上昇を防ぐため、原料費調整額に上限を設けています。LNGの価格が上がっても、家計に負担をかけないよう調整されてきたのです。

しかし、国際情勢の変化や円安などでLNGが高騰し、上限を超える月が増えてきました。採算が合わないなどの理由から、原料費調整額の引き上げを行う会社が増えています。

ガス代値上がりの推移を会社別に紹介(一例)

ガス代は契約している会社によっても違いがあります。どのガス会社も値上がり傾向ですが、それぞれどのくらい高くなったのか気になる人もいるでしょう。ここでは、大手ガス会社の東京ガス、東邦ガス、大阪ガスの料金推移を紹介します。

 

東京ガス

東京ガスのプレスリリースを参考に、2022年1月から2023年1月までのガス料金をまとめました。東京地区等の5年平均使用量に基づく、標準家庭のガス料金推移は以下のとおりです。

 

対象月 標準家庭のガス料金
2022年1月検針分 5,124円
2022年2月検針分 5,389円
2022年3月検針分 5,611円
2022年4月検針分 5,694円
2022年5月検針分 5,784円
2022年6月検針分 5,808円
2022年7月検針分 5,886円
2022年8月検針分 5,886円
2022年9月検針分 5,886円
2022年10月検針分 6,175円
2022年11月検針分 6,461円
2022年12月検針分 6,735円
2023年1月検針分 7,035円

※東京ガス「プレスリリース」に基づいて作成

2023年1月と2022年1月のガス料金では、2,000円近く値上がりしていることがわかります。2022年10月検針分から300円程度の値上がりが続いたのが特徴的です。年末年始はガスを使う機会が多くなるため、急激なガス代増加に驚いた人も多いと推測されます。

 

東邦ガス

東邦ガスは愛知・岐阜・三重県を中心に都市ガス供給を行っている会社です。東邦ガスの発表している一般家庭のガス料金を以下の表にまとめました。

 

対象月 平均的なガス料金
2022年1月検針分 6,270円
2022年2月検針分 6,544円
2022年3月検針分 6,773円
2022年4月検針分 6,859円
2022年5月検針分 6,952円
2022年6月検針分 6,977円
2022年7月検針分 7,135円
2022年8月検針分 7,223円
2022年9月検針分 7,361円
2022年10月検針分 7,593円
2022年11月検針分 7,914円
2022年12月検針分 8,209円
2023年1月検針分 8,209円

※東邦ガス「プレスリリース」に基づいて作成

2022年1月と2023年1月では、東京ガスと同様2,000円ほど値上がりしています。6,000円台だったガス代が1年で8,000円台となり、家計に与える影響も大きいといえるでしょう。

 

大阪ガス

大阪ガスの都市ガス供給エリアは、大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・和歌山県・滋賀県です。大阪ガスが発表している標準的な使用量のガス料金を月別にまとめました。

対象月 標準家庭のガス料金
2022年1月検針分 5,822円
2022年2月検針分 6,096円
2022年3月検針分 6,322円
2022年4月検針分 6,410円
2022年5月検針分 6,502円
2022年6月検針分 6,360円
2022年7月検針分 6,512円
2022年8月検針分 6,601円
2022年9月検針分 6,726円
2022年10月検針分 6,726円
2022年11月検針分 6,726円
2022年12月検針分 7,063円
2023年1月検針分 7,397円

※大阪ガス「プレスリリース」に基づいて作成

大阪ガスの2022年1月と2023年1月の料金を比較すると、1,500円程度の値上げでした。他のガス会社より値上がり幅は少ないものの、原料高騰などの影響を受け、ガス代の値上げにつながったといえます。

 

ガス代の平均額を紹介

ガス料金が適切かどうかは、ガス代の平均値と比べればわかります。使用人数によりガスの使用量が変わるため、同じ家族構成の平均値と比較してみましょう。ここでは、ガス代の平均額を一人暮らしと4人家族の場合にわけて紹介します。

 

1人暮らしの場合

2022年度の家計調査によると、単身世帯のガス代の全国平均は3,331円でした。地域別では北海道・東北が3,704円と一番高く、中国・四国が2,899円と全国平均より安めの傾向でした。

ガス使用量は季節によっても変化します。2022年度の家計調査によると、単身世帯の四半期別ガス代は以下のとおりです。

調査期間 単身世帯のガス代平均金額(全国)
2022年1月~3月 3,892円
2022年4月~6月 3,387円
2022年7月~9月 2,345円
2022年10月~12月 2,777円

参照:e-Stat「家計調査(家計収支編 単身世帯)」

ガス使用量は住んでいる地域により変わるため、全国平均より高い人もいるでしょう。また、寒い時期には使用量が増えるため、夏と冬でもガス代の変化がみられます。

 

4人家族の場合

4人家族の場合、2022年の平均ガス代は5,427円でした。一人暮らしの平均より2,000円以上高くなっています。家族が多いとガスの使用量が増えるため、ガス料金も高くなると推測されます。

次に、季節ごとのガス代も確認してみましょう。4人家族の季節別ガス代平均金額は以下の通りです。

調査機関 4人家族のガス代平均金額(全国)
2022年1月~3月 7,119円
2022年4月~6月 6,071円
2022年7月~9月 3,772円
2022年10月~12月 4,747円

参照:e-Stat「家計調査(家計収支編 総世帯)」

 

4人家族は一人暮らしよりも、季節ごとのガス代変化が大きいとわかります。例えばガス給湯器でお湯を沸かしている場合、冬は水温が低く使うガス量も増加します。家族が増えれば使用量も増えるため料金が高くなりがちです。

 

家庭でできるガスの節約方法

値上がりするガス代を少しでも安くするには、節約できるポイントがないか見直すことが大切です。ちょっとした工夫でガス代が節約できるので、ぜひやってみましょう。ここでは、家庭でできるガス代の節約方法について紹介します。

 

調理の際には鍋に蓋をする

鍋で調理する際には、蓋をすると効率よく温められます。蓋をしないまま火にかけると、熱が外に逃げてしまい熱効率が悪いです。蓋をすると保温され、食材にも火が通りやすくなるので時短につながります。

 

水温設定はなるべく低めに

給湯器を使うとき、水温設定はなるべく低めにすると節約になります。例えば、食器を洗う温水を40℃から38℃に下げると、年間約1,430円の節約になるという試算もあります。冬以外の温かい季節は、水温を下げて無理なく節約してみましょう。

参照:経済産業省資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」

 

浴槽の蓋を閉める

浴槽の蓋をしめるとお湯の温度が下がりにくくなり、ガス代の節約になります。家族が多い場合も入り終わったら蓋を閉め、連続して入浴すると追い炊きしなくても済みます。年間約6,190円の節約になる計算なので、ぜひやってみてください。

参照:経済産業省資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」

 

ガス代の値上げが気になるなら日常的な対策を!

2022年からガス料金の値上がりが続き、東京ガスの想定する一般家庭では1年間で2,000円も高くなっています。電気代の上昇とあわせて、光熱費の負担が急激に増え、家計に影響を与えています。

今後もガスの原料価格の値上げが続くと予想され、ガス料金への影響も続くと見込まれます。

 

ガス代を少しでも安くするには、家庭での節約が大切です。ガスコンロやお風呂など、無駄な使い方をしていないかチェックしてみましょう。

 

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