介護・医療介護・医療

まだ先だと思ってない?40代からの親の介護準備

「親の介護って何をすればいいの?」

「親の介護で利用できるサービスは?」

このような、疑問を持つ人もいるでしょう。

 

この記事では、親の介護についてかかる費用や期間などを徹底解説します。受けられる介護サービスも種類ごとにくわしく解説。親の介護が必要と感じたときに行うべき行動も紹介します。親の介護について知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

 

親の介護はある日突然始まるもの

元気に見える親でも、突然介護が始まる場合もあります。内閣府が2022年に発表した「高齢社会白書」では、65歳以上の要介護者数は年々増加しており、特に75歳以上で高い割合となっています。介護が必要になった原因は以下のとおりです。

 

介護が必要になった理由 割合
認知症 18.1%
脳血管疾患(脳卒中) 15%
高齢による衰弱 13.3%
骨折・転倒 13%
関節疾患 11%
心疾患(心臓病) 4.7%
その他・不明・不詳 25%

引用:内閣府「令和4年版高齢社会白書(全体版)」

 

認知症や高齢による衰弱のほか、脳卒中や骨折・転倒なども介護のきっかけとなります。入院で体力が低下し、退院時には介護が必要となるケースも。突然の病気やけががきっかけで、介護が必要になる場合もあるのです。

 

 

2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われているから介護は他人事じゃないんだヨネ!

 

そうなんだ。だから公明党は認知症の人と家族を一体で支援する重要性を政府へ提言し、家族を含む介護者への支援強化の全国展開を目指しているんだよ。

 

親の介護って実際どうなの?

近くに介護経験者がいないと、実際のイメージが持ちにくいかもしれません。親の介護がいつ始まってもいいように知識をつけるのが大切です。ここでは、親の介護について、気になる疑問にお答えします。

 

誰がやるべき?

誰が中心となって親の介護を行うか、家族や親戚と話し合って決めましょう。できれば、親が元気なうちに話し合う機会を持つと安心です。

 

元気なうちは、親も介護についての話し合いを嫌がるかもしれません。しかし、突然の病気やけがなどで介護が始まった場合、親も希望通りのケアが受けられない可能性も。親の介護に対する希望も取り入れたいことを伝えてみましょう。

 

話し合いのタイミングは、お盆や正月がおすすめです。家族や親戚が集まる機会を利用して、親の介護問題を話し合うとよいでしょう。

 

何歳くらいから始まるの?

介護は早い人で60代から必要になりますが、一番増えるのは75歳以上です。国の調査では、要介護認定を受けた人の割合は65〜74歳で2.9%、75歳以上で23.1%でした。年齢を重ねるにつれ、介護が必要な人が一気に増加するとわかります。突然の介護に備えるためにも、親の年齢が60代以上になったら意識した方がよいでしょう。

 

どのくらいの期間続くことが多いの?

介護が続く期間は、5年以上となる場合が多いです。生命保険文化センターの調査では、介護を行った期間は平均5年1か月でした。5年を超えて介護している人が5割を超えていることから、介護は長期間続くと考えた方がよいでしょう。

参照:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

 

どれくらいの費用がかかるの?

親の介護にかかるのは月8万円程度が平均です。生命保険文化センターが行った調査で、月々の介護費用が平均8.3万円という結果が出ています。介護サービス利用料のほか、おむつ代や福祉器具のレンタル料金などの費用が必要です。

 

また、住宅リフォームや介護ベッドの購入などで一時的にかかった費用は平均74万円という結果に。親の状態によっては、まとまった資金が必要になると考えた方がよいでしょう。

参照:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

 

介護サービスってどんな種類があるの?

介護サービスには、介護士が直接サポートする支援のほか、さまざまな種類があります。親の介護が始まったときに備え、どのようなサービスがあるか知っておきましょう。ここでは、介護サービスの主な種類8つについて、項目別に詳しく解説します。

 

①訪問介護(ホームヘルプサービス)/入浴介護/訪問看護/リハビリテーション

自宅で受けられる介護サービスに、自宅に介護士や看護師が訪問し、介護を行う訪問介護があります。介護サービス内容により、ホームヘルプサービスや入浴支援、訪問介護、訪問リハビリテーションなどがあります。定期的に訪問してもらえるので、親が一人暮らしでも安心できるサービスです。 

 

ホームヘルプサービスでは、介護スタッフが自宅を訪問し、排泄や食事、お風呂などの支援を行います。掃除や食事の用意、買い物なども頼むことができるのが特徴。病院への通院をサポートしてくれる場合もあります。

入浴介護は入浴に特化した介護サービスです。専用の湯船を搬入し、2,3人のスタッフで入浴をサポートします。高齢者の入浴は、温度差によるヒートショック現象や転倒事故など危険が伴う場合も。身体が不自由な人を家族が入浴させるのは大変です。入浴介護サービスを利用すれば、家族の負担が減り安全に入浴できるのです。

訪問看護では、看護師などが自宅を訪問し病気などのケアをするのが特徴です。訪問時に服薬管理や健康チェックを行います。診察が必要と判断されれば主治医と連携し、診療補助も可能です。寝たきりで通院が大変なお年寄りなど、在宅で健康管理ができるので便利です。

訪問リハビリテーションは、理学療法士や言語聴覚士などが訪問するサービスです。身体機能の低下を防ぎ、自分でできることをふやせるようリハビリを行うのが特徴です。介護に必要な福祉用具や住宅改修についての相談も可能です。

 

②居宅療養管理指導

居宅療養管理指導では、自宅に医師や歯科医師などの専門家が訪問するサービスです。利用者が生活しやすくなるよう、本人や家族に指導やアドバイスを行ったり、ケアマネージャーへの情報提供を行ったりします。医師のほかには、歯科衛生士による口腔ケアや食事指導、薬剤師による服薬指導などを受けられます。専門家から適切なアドバイスがもらえるので、どう介護していいかわからない家族には心強いサービスでしょう。

 

③通所介護デイサービス/デイケア

介護サービスには、デイサービスやデイケアがあります。施設に通って介護サービスを受けるのが特徴です。

デイサービスでは、介護士による食事や入浴支援を中心に、身体機能を維持するための訓練などが行われます。同じ年代の仲間と触れ合うことができるのもデイサービスの特徴で、スタッフや利用者との触れ合いがよい刺激となるでしょう。日中は施設に預けられるため、家族の介護負担も減るのが大きなメリットです。

デイケアは、リハビリや医療的ケアに重点を置いた通所介護サービスです。専門的なサポートができるよう、医師や看護師、リハビリ専門職のスタッフが在籍しています。

 

④短期入所生活/療養介護(ショートステイ)

ショートステイは、施設に短期間宿泊する介護サービスです。家族の仕事や用事などで、家庭での介護ができない場合に利用できます。1日単位で利用でき、連続利用は30日と決まっています。ショートステイには、短期入所のみの単独型と、特別養護老人ホームなどと一緒になった併設型があります。デイサービスなどほかのサービスを受けている施設のショートステイなら、利用者も慣れやすいでしょう。

 

⑤特定施設入所者生活介護

施設に入居し介護サービスを受けるのが、特定施設入居者介護施設です。老人ホームやケアハウス、養護老人ホームが主な施設です。これらの施設に住みながら、食事や排泄などの日常生活のサポートや、機能訓練などを受けます。

⑥福祉用具貸与

福祉用具を借りるときの料金も、介護保険の対象となる場合があります。所得により1〜3割負担で借りられるのがメリットです。

対象の福祉用具は、車いすや介護用ベッド、歩行器など13種類です。介護保険の対象となる用具は介護度により違い、程度の軽い要支援1,2判定だと対象用具は少なめです。利用者の状態次第では例外として認められる場合もあるため、ケアマネージャーに相談してみましょう。

⑦住宅改修(リフォーム)

介護が必要な親が住みやすいよう、リフォームを行う場合も介護保険の対象になります。最大20万円までの工事に適用され、18万円まで補助金が支給されます。

対象となる改修内容は、手すりの設置や段差の解消、扉の取り換えなどです。転倒しやすく危険な場所をバリアフリー化することで、介護が必要になった親も安全に暮らせます。自治体によっては、さらに手厚い補助制度があるので確認してみましょう。

⑧居宅介護支援事業の利用(ケアマネージャー) 

ケアマネジャーの利用も、介護保険で受けられるサービスです。主な仕事は、利用者と介護サービスをつなぐ橋渡しです。個人のニーズに合わせたケアプランの作成や、介護サービス事業者との連絡調整を行います。介護に関することは、すべてケアマネジャーを通します。困ったことがあったらすぐに相談するとよいでしょう。

何に注意しておけばいい?

親の介護が必要だと感じたら、信頼できる人やサービスに頼りましょう。介護は5年以上続くケースも多く、身内のみでの対応は大変な場合もあります。決して無理したり、抱え込まないようにしてください。

 

高齢の親と離れて暮らしている場合は、定期的に親の様子を知る方法を取りましょう。親の介護が必要になりそうな兆候をつかむきっかけとなります。近所の人と連絡先を交換したり、民生委員に様子を確認したりするとよいでしょう。親の介護に備え、信頼できる兄弟や親戚との話し合いも大切です。介護サービスを受けるために必要な要介護認定の判定は、申請後1か月程度かかります。万が一の場合に備え、誰がサポートするか決めておくとよいでしょう。

本格的な介護が始まったら、ケアマネジャーとの相談を密に行います。介護する側の負担が減るよう、仕事と介護を両立するための方法を考えてもらえます。

 

勤務先の介護に関する休暇制度をチェックしておくのも大切です。介護保険で負担が減るとはいえ、金銭面の負担がかかります。会社の制度を利用しながら、働き続ける方が経済的にも安定するでしょう。

親の介護が必要かも?と思ったらまず行うべき5つの行動

親に介護が必要になったら、早めの介護サービス利用ができるよう相談しましょう。ここでは、親の介護ではじめに行うべき行動を5つ紹介します。

 

地域包括支援センターに連絡する

親の介護が必要と感じたら、地域包括支援センターに連絡しましょう。保健師や社会福祉士などが在籍し、住民の健康や生活をまとめて支援する施設です。相談内容に基づき、行政機関や医療機関など必要なサービスにつないでくれます。

地域包括センターはすべての市町村に設置されています。親が介護サービスを受ける地域のセンターに連絡して確認してみましょう。

親の主治医に相談する

親の介護について、主治医にも相談しておくとスムーズです。要介護認定の申請には、主治医の意見書が必要です。市町村からの依頼を受け作成するため、こちらから頼む必要はありませんが、親の状態を確認するため話を聞くとよいでしょう。

 

要介護認定申請をする(要介護レベル)

介護サービスの利用に向け、要介護認定申請を行いましょう。市町村職員の訪問による聞き取り調査や、主治医の意見書から介護度の判定が行われます。介護度認定は要支援1・2から要介護1〜5までの7段階で、非該当になるケースもあります。

結果の通知は申請から1か月後です。親が入院中で退院後すぐにサービス利用をしたいなど、場合によっては暫定的に使えるケースも。事情を話し、費用など相談してみるとよいでしょう。

 

要介護認定結果をもとに、ケアプランを作成する

要介護認定結果が出たら、ケアマネジャーが中心となりケアプランを作成します。どのようなサービスを利用したいのか希望を伝え、計画を立ててもらいましょう。

 

要支援1・2場合、地域包括支援センターのケアマネジャーがケアプランを担当します。要介護1以上は、市区町村の指定を受けた居宅介護支援事業者に依頼します。

 

介護サービスを利用する

ケアプランが決まったら、計画に基づき介護サービスを利用します。要支援1・2の場合、生活機能の維持や向上を中心としたサービスが受けられます。要介護1〜5の場合は、利用者の状況に応じ、さまざまなサービスが利用可能です。

 

決して一人で抱え込まないで。相談先を持っておこう

介護問題は1人で抱え込まず、相談先を持つことが大切です。兄弟や親戚など身近な人への相談はもちろん、公的機関への相談も大切です。ケアマネジャーは要介護者の家族を支援する役割もあるので、困ったことは何でも相談してみましょう。

 

また、親の介護問題を抱える家族会に参加すれば、同じ悩みを共有できます。このような相談先を悩みに応じて使い分けるとよいでしょう。

 

介護は突然はじまる。だからこそ早め早めの準備をしよう

まだまだ元気に見える親でも、病気やけがで介護が突然はじまる場合もあります。万が一の場合に備え、早めに家族会議を開き介護について話し合いをしましょう。

 

もし親の介護が必要と感じたら、地域包括支援センターに連絡し手続きを行います。介護問題は一人で抱え込まず、公的機関や周りのサポートを受けながら乗り越えていきましょう。

 

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