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「学校行きたくない」にどう対応する?ネットいじめ・依存のサインと今すぐ使える公的相談窓口ガイド

「学校行きたくない」にどう対応する?ネットいじめ・依存のサインと今すぐ使える公的相談窓口ガイド

「夏休みが終わる頃になると、子どもの元気がなくなる」「朝になるとお腹が痛いと言い出す」

大切なのは、その「気づき」を具体的な行動に変えることです。どんなサインに注意すべきか、どこに相談すれば良いのかを知っておくだけで、いざというときの対応が大きく変わります。 

この記事では、夏休み明けに見落としたくない子どものSOSサインの見分け方から、SNSいじめやネット依存への対策、スクールカウンセラーや24時間対応の公的相談窓口まで、保護者がすぐに活用できる情報をまとめました。 

実際に、文部科学省の調査(2024年度)では小中学校の不登校児童生徒数が約35万4,000人と12年連続で過去最多を更新しており、夏休み明けは生活リズムの変化や人間関係への不安が重なりやすい時期とされています。

小中学校の不登校児童生徒数の推移

※画像出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

「うちの子は大丈夫かな」と少しでも感じたら、ぜひこの記事を最後までお読みください。

【この記事の要約】
夏休み明けは子どもが不登校やメンタルの不調に陥りやすい時期です。不安・生活リズムの乱れ・やる気の低下など複数の要因が重なりやすく、頭痛や腹痛といった身体のサインとして現れることもあります。SNSいじめやネット依存も見逃せないリスクです。24時間子供SOSダイヤルやLINE相談、スクールカウンセラーなどの公的窓口を活用し、一人で抱え込まず早めに支援につなげることが大切です。

目次

なぜ夏休み明けに「学校に行きたくない」が急増するのか?

夏休み明けは、長い休みの間に遠ざかっていた学業や友人関係のプレッシャーが、始業日が近づくと一気に押し寄せるため、子どもの心身に最も負担がかかりやすい時期です。

文部科学省は2026年7月の通知で、18歳以下の自殺は8月後半から増え始め、特に9月1日に集中する傾向があると改めて注意を呼びかけています。この時期の子どもの変化には、心と体の両面から注意が必要です。

※出典:文部科学省「令和8年7月3日 児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知)」

以下のセクションでは、2つの観点から具体的なサインを解説します。

 

「いつもと何か違う」に早く気づくため、それぞれ変化を見ていきましょう。

長期休み明けに生じる子どものメンタルヘルスの変化

夏休み中に学校から離れていた子どもは、始業日が近づくと不安や緊張が一気に高まりやすい状態にあります。

休み中はプレッシャーから距離を取れていたからこそ、授業、宿題、成績、友人関係、部活動、進路など複数のストレス要因を同時に思い出すことになります。

厚生労働省の若者向けメンタルヘルスサイトでは、ストレスが大きくなったときに現れる「こころのサイン」として次の変化が紹介されています。

こころのサイン 具体的な変化
感情の不安定さ イライラしたり、急に泣き出したりする
気分の落ち込み やる気がなくなり、何をしても楽しめない
対人回避 人づきあいを避ける、無口になり部屋にこもる
登校への抵抗 学校に行きたがらなくなる

※出典:厚生労働省「ストレスのサイン」

こうした変化は一つだけなら見逃しがちですが、複数のストレスが重なるときほど注意が必要だと厚生労働省も指摘しています。夏休み明けはまさにこの「重なり」が起きやすい時期です。

また、文部科学省の調査でも、不登校の児童生徒には生活リズムの不調や不安・抑うつ、学校生活への意欲低下が多く把握されていることがわかっています。

※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

「朝起きられない」「ぼんやりしている」といった状態も、本人の怠けではなく、心身がSOSを発しているサインかもしれません。

保護者としては、ふだんと違う様子が数日以上続くようであれば、「気のせい」と片づけずにまず見守ることが大切です。

頭痛、腹痛、不眠……身体にでる心のSOS

子どものストレスは「つらい」「悲しい」という言葉だけでなく、頭痛・腹痛・不眠など身体の不調として現れることが少なくありません。

厚生労働省のメンタルヘルスサイトでは、ストレスが体に出る「体のサイン」として次のような症状が挙げられています。

  • 頭痛や腹痛、腰痛など原因がはっきりしない痛みが続く
  • 吐き気やめまい、全身のだるさがある
  • 食欲がなくなる、または逆に食べすぎてしまう
  • 寝つきが悪い、夜中や早朝に目が覚める
  • 朝に起きられず、睡眠リズムが大きくくずれる

 

※出典:厚生労働省「ストレスのサイン」

特に注意したいのが、「朝だけ体調が悪くなる」パターンです。登校前になると頭痛や腹痛を訴え、学校を休むと回復するケースは珍しくありません。

しかし、これは「仮病」ではなく、心の負担が身体症状として表れている可能性があります。

こうした症状に気づいたら、以下のポイントを意識してみてください。

  1. まずは痛みやつらさを「そうなんだね」と受け止める
  2. 症状が出る時間帯・頻度・学校のある日とない日の違いを記録する
  3. 記録をもとに小児科やかかりつけ医を受診する

医療面で大きな異常がなくても不調が続く場合は、在籍校の養護教諭やスクールカウンセラーにも状況を共有しましょう。

心と体の両面から支えるチームを早めにつくることが、不登校の長期化を防ぐ第一歩になります。

【小・中・高別】不登校の実情とデータに見る原因

【小中高別】不登校の主な要因と割合

※複数回答のため合計は100%を超えます

不登校の背景は、子どもの年齢や発達段階によって大きく異なります。

文部科学省の調査(2024年度)によると、学校種別の不登校児童生徒数は以下のとおりです。

学校種 不登校の人数 1,000人当たりの人数
小学校 137,704人 23.0人
中学校 216,266人 67.9人
高等学校 67,782人 23.3人

※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

中学校では1,000人当たり約68人、つまりクラスに2〜3人が不登校という計算になります。もはや特別なことではなく、どの家庭にも起こりうる身近な問題です。

では、それぞれの教育段階で、どのような背景が見えてくるのでしょうか。

 

データに基づきながら、教育段階ごとの実態を確認していきましょう。

【関連記事】
【不登校対策ガイド】子どもが不登校になったら?原因と相談先、最新の支援プランを紹介

小学生が不登校になる原因は「不安」が最も多い?

「小学生の不登校は不安が原因」というイメージがありますが、実際のデータはもう少し複雑です。

2024年度調査で、小学生について学校が把握した事実を見てみましょう。

把握された事実(小学生) 割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談 30.1%
生活リズムの不調に関する相談 26.2%
不安・抑うつの相談 24.1%
親子の関わり方をめぐる問題 16.9%
学業の不振や宿題の未提出 15.4%
いじめを除く友人関係の問題 11.8%

※複数回答のため合計は100%を超えます
※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

最も多いのは「学校生活に対してやる気が出ない」で30.1%でした。不安・抑うつは24.1%で上位ではあるものの、やる気の低下や生活リズムの不調とほぼ同水準です。

文部科学省の「不登校の要因分析に関する調査研究」では、教師が把握できる明確なきっかけがない場合に「無気力・不安」と報告されやすい可能性が指摘されています。さらに同調査では、体調不良や気持ちの落ち込みについて児童生徒や保護者の約7〜8割が訴えているのに対し、教師の回答は2割弱にとどまるという大きな認識のズレも明らかになりました。

※出典:文部科学省「文部科学省委託事業不登校の要因分析に関する調査研究 結果の概要

つまり、小学生の不登校には表面的には「やる気がない」ように見えても、本人は体調やメンタルの不調を抱えているケースが多い可能性があります。特に低学年では、自分の気持ちを言葉にすることが難しく、親子関係の変化や環境への敏感さが「なんとなく行きたくない」という形で現れやすい傾向があります。

中学生が不登校になる原因は「友人関係の変化」が影響?

中学生の不登校は友人関係だけが引き金になるわけではありません

同じ2024年度調査のデータを確認します。

把握された事実(中学生) 割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談 30.1%
不安・抑うつの相談 24.4%
生活リズムの不調に関する相談 24.3%
学業の不振や宿題の未提出 15.7%
いじめを除く友人関係の問題 14.1%
親子の関わり方をめぐる問題 9.9%

※複数回答のため合計は100%を超えます
※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

中学生でも最多は「やる気が出ない」の30.1%で、小学生とまったく同じ数値でした。しかし、先ほど紹介した文部科学省の委託研究では、中学生の不登校には教師との関係や学校環境が深く関わっていることが示されています。

※出典:文部科学省「文部科学省委託事業不登校の要因分析に関する調査研究 結果の概要

同研究の児童生徒本人の回答によると、不登校の児童生徒のうち35.9%が「先生と合わなかった」と回答しました(不登校でない児童生徒は14.3%)。また、「授業がわからない」が47.0%、「宿題ができない」が50.0%にのぼり、学業面の困難も大きな要因であることがわかっています。 

こうした結果を踏まえると、中学生の不登校は「中1ギャップ」と呼ばれる環境の急変が背景にあると考えられます。教科担任制への移行・定期テストの開始・部活動の人間関係・SNSの利用開始などが同時に押し寄せることで、小学校では問題にならなかったストレスが一気に表面化しやすくなります。

「何が原因か」を一つに絞ろうとするよりも、子どもの生活全体を見渡して変化に気づくことが大切だと考えてよいでしょう。

高校生が不登校になる原因は「環境変化」の影響が大きい?

高校での不登校は、入学や進級による環境変化だけが原因とは限りません。しかし、他の学校段階にはない「進路」や「通学」のストレスが加わる点が特徴的です。

学校が把握した事実の内訳は次のとおりです。

把握された事実(高校生) 割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談 26.9%
生活リズムの不調に関する相談 26.2%
不安・抑うつの相談 16.0%
学業の不振や宿題の未提出 12.8%
いじめを除く友人関係の問題 10.2%
入学・転編入学・進級時の不適応 7.0%

※複数回答のため合計は100%を超えます
※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

「入学・進級時の不適応」は7.0%と、上位5項目に入っていません。

高校生活では授業の難化、成績評価、進路選択、アルバイト、通学時間、新しい人間関係など多くの変化が一度に押し寄せます。「環境変化」という一つの項目では表れにくいだけで、複数の要因が絡み合っているケースが多いと考えられます。

高校では不登校が長引くと中途退学につながるリスクもあるため、変化を感じたら早めにスクールカウンセラーや学校外の相談窓口に相談することが重要です。

法律が認める休む権利と学び方の多様性

不登校は「問題行動」ではなく、子ども一人ひとりに合った教育の機会を確保すべき課題として、法律に明確に位置づけられています。

2016年12月に成立した「教育機会確保法」(正式名称:義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律)は、不登校の児童生徒に対して、状況に応じた多様な学びの支援を行うことを国と自治体の責務として定めました。

なかでも第13条では、学校以外の場で行う学習活動の重要性を認めたうえで、本人の「休養の必要性」にも配慮するよう求めています。つまり、「休むこと」そのものが法律で認められた正当な選択肢なのです。

※出典:文部科学省「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(平成28年法律第105号)」

また、文部科学省は2019年の通知で、不登校支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、本人が自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目指す必要があるとしています。

※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」

こうした法律や国の方針を踏まえると、保護者が知っておきたい「学校以外の学びの場」は、現在すでに複数の選択肢が整備されています。

学びの場・方法 特徴
校内教育支援センター 在籍校の中で教室以外に過ごせる居場所。登校扱いになることが多い
教育支援センター(適応指導教室) 教育委員会などが設置する公的施設。学習支援やカウンセリングを受けられる
学びの多様化学校(不登校特例校) 不登校の実態に合わせた独自カリキュラムで授業を行う学校
フリースクールなどの民間施設 子どもの興味や体調に合わせて柔軟に活動できる。在籍校と連携すれば出席扱いの対象になる場合もある
自宅学習(ICT教材・オンライン授業) プリント教材やタブレット学習を自宅で行う。ICT活用の場合は出席扱いの制度もある
段階的な登校・別室登校 保健室や図書室から少しずつ学校生活に慣れていく方法。学校と相談しながら進める

大切なのは、子どもの状態や気持ちに合わせて、無理のない方法を選んでいくことです。

「学校に行かなければならない」と思い詰めている保護者の方にこそ、法律が「休んでもいい」「学校以外で学んでもいい」と認めている事実を知っておくと良いでしょう。

見落としたくない「子どものSOSサイン」

子どものSOSは、「学校に行きたくない」という言葉だけで表れるとは限りません

厚生労働省の保護者向けメンタルヘルスサイトでは、心の不調が現れやすい領域として「睡眠」「食欲」「体調」「行動」の4つを挙げており、「今まではこんなことなかった」「どうも普段と違う」という小さな違和感こそ、見逃してはいけないサインです。

※出典:厚生労働省「こころのSOSサインに気づく」

子どものSOSサイン|気づきたい4つの変化

このセクションでは、以下の2つの視点から解説します。

 

「気のせいかな」と感じた段階での気づきが、早期の対応につながります。

生活リズムの乱れだけではない、精神的な変化

夏休み明けに朝に起きられなくなると、保護者はまず生活リズムを直そうと考えがちです。しかし、生活リズムの背後に心の負担が隠れている場合、生活習慣の改善だけでは状況が好転しないことがあります。

厚生労働省は、子どもの心のSOSサインとして睡眠・食欲・体調・行動の4つの領域に変化が出やすいとしています。特に「行動面」のサインは周囲が気づきやすい重要な手がかりです。

領域 注意したい変化
睡眠 寝つけない、朝起きられない、睡眠リズムのくずれ
食欲 食べる量の極端な増減、急な体重の変化
体調 だるさ、頭痛、腹痛、めまいなど原因不明の不調
行動 無口になる、友達と遊ばなくなる、身だしなみにかまわない、ぼんやりしている

ここで大切なのは、こうしたサインがあるからといって、すぐに特定の病気だと決めつけないことです。一時的な疲れや思春期特有の変化でも似た様子が見られることがあります。

判断に迷ったときは、次の3つのポイントを確認してみてください。

  1. いつから始まったか(夏休み前から? 休み中から?)
  2. どの場面で強くなるか(登校日だけ? 休日も?)
  3. 好きな活動もできなくなっているか

こうした情報をメモしておくと、養護教諭やスクールカウンセラー、小児科に相談する際に状況を共有しやすくなります。

朝起きられない子へのNG対応と言葉かけ

朝起きられない状態は夜更かしだけが原因とは限らず、不安やストレス、睡眠障害、起立性調節障害などが関係している場合があります。まずは「なぜ起きられないのか」を一面的に判断しないことが大切です。

やりがちではあるものの、避けたい対応や言葉かけを整理しました。

  • 「怠けてるだけでしょ」「気合が足りない」と決めつける
  • 「また休むの?」と責めるように言う
  • 布団から無理に起こし、そのまま登校を迫る
  • 「なぜ起きられないの」と理由を繰り返し問い詰める
  • きょうだいや同級生と比較する
  • 話を聞く前に「生活態度が悪い」と結論づける
  • 親の解決策を一方的に押しつける


では、どのような言葉かけが望ましいのでしょうか。厚生労働省では、
子どもの気持ちに共感し、受容する姿勢を基本に据えるよう勧めています。

※出典:厚生労働省「家族で子どもと向きあうポイント」

大切なのは「聞き出す」のではなく「待つ」姿勢です。子どもが安心して話せるタイミングは、食事中やドライブ中など、面と向かわない場面で訪れることもあります。

話を聞いたあとは内容をメモに残し、必要に応じてスクールカウンセラーや養護教諭に共有しましょう。不登校の早期対応において、家庭と学校が情報を共有することが支援の第一歩になります。

現代のリスク「SNSいじめ」と「ネット依存」

子どもの不登校を考えるうえで、SNSいじめとネット依存は見過ごせないリスクになっています。

スマートフォンの普及により、いじめの舞台は教室の外にも広がりました。同時に、自宅で過ごす時間が長い不登校の子どもは、動画やゲームに没頭しやすいという課題もあります。

いずれも保護者から見えにくく、気づいたときには深刻化しているケースが少なくありません。

このセクションでは、3つの視点から対策を整理します。


知っているだけで対応が変わるポイントを、順に見ていきましょう。

親の目が届かない「SNSいじめ」の実態

SNSいじめは保護者や教師の目が届きにくく、発見が遅れやすいのが最大の特徴です。

文部科学省の調査(2024年度)では、「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」と分類されるインターネット上のいじめは約27,400件にのぼり、前年度から約2,700件増加しました。

※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

具体的には、次のような行為がSNSいじめに含まれます。

  • グループチャットから意図的に外す
  • 悪口や本人の嫌がる画像を投稿・拡散する
  • なりすましアカウントを作成する
  • 個人情報や私的な写真・動画を本人の同意なく共有する
  • ゲーム内チャットで繰り返し攻撃する
  • 既読無視や返信の強要で心理的に追い詰める


こうした行為は
匿名性が高く、証拠が消えやすいという性質を持っています。学校側が認知しきれていないケースも多いと文部科学省は指摘しており、実際の被害はこの数字以上に広がっている可能性があります。

保護者としては、子どものスマートフォンの使い方に日頃から関心を持つことが第一歩です。「誰とやり取りしているか」よりも、「最近表情が暗くないか」「スマホを見た後に落ち込んでいないか」といった変化に注目してみてください。

不登校で深刻化する「ネット・ゲーム依存」

不登校の子どもは自宅で過ごす時間が増えるため、動画やSNS、ゲームの利用時間が長くなりやすい傾向があります。

ネットやゲームそのものが不登校の原因とは限らないものの、学校での不安や孤立感を和らげる手段として、あるいは友人とつながる唯一のチャネルとして機能していることもあります。実際に、こども家庭庁の調査(2025年度)では、インターネットを利用する10〜17歳の22.3%が「ネットにのめり込んで勉強に集中できなかったり、睡眠不足になったりした経験がある」と回答しました。

※出典:こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」

利用時間が長いからといって、端末を突然取り上げるのは逆効果になりかねないため、以下のステップで段階的に対応しましょう。

  1. まず利用目的や本人の困りごとを聞く(「何を見ているの?」ではなく「何が楽しいの?」)
  2. 起床・食事・睡眠など守るべき生活習慣から、一緒にルールを決める
  3. ルールを守れた日は認め、守れなかった日は責めずに振り返る

 

ゲーム依存って、家庭の努力だけで対処するのは難しいヨネ。

そうだね。公明党もゲーム依存を個人や家庭だけの問題にせず、関係府省や学校、医療機関が連携して啓発を進め、精神保健福祉センターや保健所などの相談窓口の周知を強化すべきだと主張しているよ。

※参照:公明党「【主張】ゲーム依存 ネット社会では誰もが警戒を」

学校の強い味方「スクールカウンセラー」の活用

SNSいじめやネット依存の悩みは、心のケアと学校の組織的な対応の両方につなげられるスクールカウンセラー(SC)への相談が効果的です。

スクールカウンセラーとは、公認心理師や臨床心理士、精神科医など、児童生徒の心理に関する専門的な知識と経験を持つ人材です。その役割は子どもへのカウンセリングにとどまらず、保護者への助言や教職員との連携、必要に応じた医療機関や福祉機関へのつなぎ役も担っています。

スクールカウンセラーは週1〜2回程度の訪問が一般的ですが、相談は保護者だけでも可能です。「子どもが直接相談するのは難しそう」という場合でも、まず保護者が予約を取り、家庭での様子を伝えるところから始められます。

【SNSトラブルの相談時に準備しておくと良いもの】

  • トラブルが起きた画面のスクリーンショット(グループチャット、SNS投稿、DM など)
  • いつ・何があったかの時系列メモ(日付、相手、内容を簡単に記録したもの)


先述の「身体にでる心のSOS」でも触れたとおり、日頃から
変化を記録しておくことが、相談時の具体的な説明材料になります。

不登校・SNS対策に関するよくある質問

不登校やSNSトラブルに直面すると、「どこに相談すればいいのか」「どんな選択肢があるのか」という疑問がまず浮かびます。

ここでは、保護者からよく寄せられる3つの質問にまとめて回答します。


いずれもすぐに行動に移せるよう、具体的な窓口名や制度名を記載しています。

不登校の兆候(SOSサイン)が出たらどこに相談すべき?

まずは在籍校の担任・養護教諭・スクールカウンセラーに連絡しましょう。学校を通じて、教育相談センターや医療機関など外部の支援につなげてもらうこともできます。

夜間や休日など、すぐに相談したいときは以下の窓口が利用できます。

窓口 連絡先 特徴
24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(通話料無料) 24時間対応。子ども・保護者どちらも相談可
チャイルドライン チャット(18歳まで) 月〜土 16:00〜21:00。匿名・無料
あなたのいばしょ チャット(年齢不問) 24時間365日対応。匿名で利用可
LINEじんけん相談 LINE(法務省) 月〜金 8:30〜17:15。いじめ・人権問題に対応

※出典:文部科学省「子供のSOSの相談窓口」

電話が苦手な子どもでも、LINEやチャットで相談できる窓口が複数用意されています。

「どこに連絡すればいいかわからない」場合は、24時間対応のSOSダイヤルまたは「あなたのいばしょチャット相談」から始めるのがおすすめです。

ネット依存やSNSいじめへの公的な窓口はある?

相談内容に応じて、以下の窓口が利用できます。

相談内容 窓口
SNSいじめ全般 24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)、自治体のSNS相談窓口
ネット・ゲームへののめり込み 各都道府県の精神保健福祉センター、保健所
脅迫・性的画像の拡散など犯罪性がある場合 警察(#9110 または最寄りの警察署)

※出典:文部科学省「子供のSOSの相談窓口」厚生労働省「全国の精神保健福祉センター」

SNSいじめとネット依存では相談先が異なる点に注意が必要です。判断に迷う場合は、まずスクールカウンセラーか、24時間子供SOSダイヤルに状況を伝えると、適切な機関を案内してもらえます。

学校に行かない場合の「多様な学びの場」は存在する?

教育機会確保法に基づき、学校以外にも複数の学びの場が整備されています。

学校以外の「多様な学びの場」の選択肢

  • 教育支援センター(適応指導教室):教育委員会が設置する公的施設
  • 校内教育支援センター:在籍校内で教室以外に過ごせる居場所
  • フリースクール:民間が運営する柔軟な学びの場
  • 自宅でのオンライン授業・ICT学習:タブレットやオンライン教材を活用した在宅学習


これらの活動が
出席扱いや成績評価の対象になるかは、一定の要件のもとで在籍校の校長が判断します。利用を検討する際は、事前に学校へ相談しておくことが大切です。

※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」

子どもを救う最新の「SNS相談」と公的支援

不登校やSNSトラブルに悩む子どもと保護者にとって、「どう相談するか」の選択肢は確実に広がっています

電話が苦手な子どもでもLINEやチャットで相談できる窓口が整備され、24時間対応の緊急連絡先も用意されています。最後に、すぐに使える支援の全体像を整理します。


一つでも「ここに連絡してみよう」と思える窓口が見つかれば、それが支援の第一歩です。

電話が苦手な子どもでもつながれるLINE相談

LINEやチャットによるSNS相談は、声に出して説明するのが苦手な子どもや、家族に会話を聞かれたくない子どもにとって、相談へのハードルを大きく下げる手段です。

SNS相談には、電話にはない利点がいくつかあります。

  • テキストなので自分のペースで言葉を選べる
  • SNS上のトラブルのスクリーンショットをそのまま送信し、状況を正確に伝えられる
  • 深夜や早朝でも、24時間対応のチャット窓口なら時間を気にせず相談できる


相談を受けた教育委員会や支援団体は、内容に応じて学校や関係機関と連携します。命に関わる緊急性が高い場合は、
警察や児童相談所と協力して安全確認を行う仕組みも整えられています。

「いきなり電話はハードルが高い」と感じるお子さんには、まずSNS相談を試してみることをすすめてみてください。

スクールカウンセラーの活用方法

スクールカウンセラーは子どもだけでなく、保護者も無料で相談できる心強い存在です。

スクールカウンセラーの役割は、子どもとの面談だけにとどまりません。教職員への助言、校内の支援体制づくり、福祉・医療機関との連携調整など、学校全体の支援力を高める役割も担っています。

また、「子どもが話したがらない」「どう接すればいいかわからない」という場合でも、保護者だけで予約・相談が可能です。

 

スクールカウンセラーって、もともと公明党が国会で提案した仕組みなんだヨネ。

そうだね。1993年の参議院文教委員会で提案されたのがきっかけで、1995年度には全国154校でモデル事業がスタートしたんだ。その後も配置拡大を推進した結果、今では全国の公立小中学校に広く配置される「当たり前」の仕組みになっているよ。

※参照:公明党「その”当たり前”公明党の実績です!」「スクールカウンセラー導入(1995年)」

24時間つながる安心の緊急連絡先一覧

夜間や休日でも相談できる窓口をまとめました。いざというときに迷わず連絡できるよう、スマートフォンの連絡先に登録しておくことをおすすめします。

相談内容 窓口名 連絡先 対応時間
いじめ・不登校・学校や家庭の悩み 24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310 24時間対応
虐待を受けている・虐待が疑われる 児童相談所虐待対応ダイヤル 189(いちはやく) 24時間対応
自分や他人を傷つける危険・犯罪被害 警察相談ダイヤル #9110 平日 8:30〜17:15
緊急時(命の危険がある場合) 警察・救急 110 / 119 24時間対応
誰にも言えない悩み(チャット) あなたのいばしょ talkme.jp 24時間365日

すべて通話料無料または公的機関の窓口です。お子さん自身が直接相談することも、保護者が代わりに連絡することもできます。

不登校やいじめの悩みは、一人で抱え込まないことが何より大切です。困ったときはぜひ活用してください。

【関連記事】
子育て世帯訪問支援事業とは何か?ヤングケアラーやシングルマザー支援のポイントを解説

電話の26.4倍!SNS相談を切り拓いた実績

SNS相談は、子どもたちが「声を出さなくても助けを求められる」仕組みとして、急速に広がっています。

文部科学省のまとめによると、2018年4月〜12月に全国30の自治体がSNS相談を実施し、合計11,039件の相談が寄せられました。

※出典:文部科学省「SNS等を活用した相談体制の構築事業に係る自治体の取組状況(概要)」

このSNS相談の先駆けとなったのが、2017年に長野県で始まったLINEによるいじめ・自殺相談です。わずか2週間で1,579人の中高生からアクセスがあり、既存の電話相談(年間259件)を大きく上回る効果が確認されました。

 

SNS相談の全国展開も、公明党が地方議会から推進してきた取り組みなんだヨネ。

そうだね。2017年に長野県で始まったLINE相談がきっかけで、文部科学省の支援事業として全国30自治体に広がったんだ。その結果、SNSによる相談件数は電話の26.4倍に達して、今では子どもたちにとって電話より身近な「相談の入り口」になっているよ。

※参照:公明党「いじめ相談にSNS 相談件数は電話の26.4倍」

子どもの不登校やSNSトラブルは、保護者だけで解決しなければならない問題ではありません。

この記事で紹介したスクールカウンセラー・SNS相談窓口・24時間ダイヤルなど、公的な支援は想像以上に充実していますので、一人で抱え込まず、周囲の支援を頼ることを選択肢に加えてみてください。

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