行政視察3日目 瀬戸市の空家等対策計画
視察最終日は千年以上の歴史と伝統を有する
やきもの産地である瀬戸市に伺いました。
文化庁が日本遺産に認定した日本六古窯のひとつ、瀬戸市。
鎌倉・室町時代では、唯一、釉薬を施した製品が焼かれ、
様々な釉薬を駆使したやきものづくりは、
時代を超えて多くの人々を魅了し続けています。
そんな瀬戸市でも空き家の増加で悩んでいます。
陶器で栄えた町は戦争の被害が少なく
戦後、地方から職を求めてきた人たちの長屋が立ち並び
地主と住民が違い、利用目的がない空き家多くあります。
そこは、中心市街地で苦情が起きる前に対策立てたいと考え
平成28年から「せとで住もまいプロジェクト」を開始しました。
基本理念 せとで住まう 陶都をつなぐ
基本目標
1「ツクリテ」が根付く「ツクリテ」とふれあうまち
2 住まい方がえらべるまち
3 人と人がつなぐまち
取り組みの紹介
❶ 中心市街地の空き家等の利活用
「ツクリテ」のアトリエ、住まい、カフェやギャラリー等としての利活用
空き家等の現状把握と街区単位の整備方針の作成
❷ ツクリテの定着
ツクリテの根付く仕組みづくり、支援、情報発信
地元産業、若者、女性、シニアと繋ぐ仕組みづくり
❸ 空き家等の適正管理の促進
建物所有者への意識啓発、適正管理の為の支援
❹ 多様な主体の参加と連携の促進
空き家活用ビジネス参入促進、地域金融機関と連携した融資制度の構築
空き家コーディネーターの活動支援、自治会等との連携
空き家等対策協議会の運営
❺ 相談体制の整備
職員による相談窓口の設置、関係事業者との連携
空き家情報バンクの開設
❻ 特定空き家の解消
特定空家に対する指導・勧告、管理不全の空き家に対する助言・指導
空き家バンクや補助金制度6種類活用することにより
1年間で29件が解決、相談件数も増えて売却や賃貸、取り壊しに繋がっています。
29年度は補助金の額は縮小して範囲は市全体に広げて
新たな補助事業を開始するそうです。
空き家の持ち主アンケートによると
苦情でるが当人は困っていないことがわかりました。
また、相続放棄などもあり、正当な持ち主にたどり着かないなど
所有者探しが時間がかかることに苦労されていました。
空き家の相談の中で
広いところで畑をしながら暮らしたいひとも多いなど
多種多様なニーズに対応して
空き家解消に繋げたいと話されていました。
逗子市でもできる事から進める必要性があります。