映画「みんなの学校」の元校長先生の講演会
3月10日 藤沢市民会館でドキュメンタリー映画
「みんなの学校」の上映会と
出演者で舞台となった大空小学校開校からの校長先生で、
現在は退職されている木村泰子先生の講演会に行きました。
映画の前にテレビ版「みんなの学校」は、
2013年度文化庁芸術祭大賞を受賞しています。
その受賞内容は
「他の地域で厄介者扱いされていた転校生が、
教師と同級生、そして地域が包み込むことで
素直で心優しい子どもに成長していく姿は、見ている者の心を熱くする。
大空小学校の試みは、上からの教育改革とは一線を画す、
現場からの教育改革でもある。」
映画は2015年2月に封切られ、ロングラン・自主上映されるようになり
文部科学省地区別選定にもなっています。
大空小学校には、決まりごとがなく、
あるのは「たったひとつの約束」
自分がされていやなことは、ひとにしない、言わない
この約束が守れなかったときは、校長室に「やり直し」に来るのです。
この「やり直し」は、子どもだけでなく校長先生自らも行います。
子どもが学ぶ・子ども同士が学びあう
大人が学ぶ・大人同士が学びあう
このキーワードは常に学校で大切にしています。
目に見える学力よりも、
目に見えない学力をつけることを大事にしています。
自分と違った子がいても、
あの子はそう考えているのか、そうしたいのか、だったらどうしようか。
子どもたちは考えます。
特別支援ではなく、一緒に学校にいること。
何かが起こったときどうするのか。
自分で気づく、考える、人に伝える。
これができるのは主体性です。
大空小学校には、230人の生徒中、
30人を超える特別支援の対象となる子どもがいます。
しかし、先生が退職する前年の6年生は全国学力調査で
大阪市住吉区の13の小学校中、トップとなりました。
高い学力で知られる秋田県の平均回答率を上回った領域もあったそうです。
主体的に学べばいつか必ず学力がつきます。
また、地域に積極的に開放していることも特色です。
子ども達は学校に大人がいることに慣れています。
時には一緒に授業を受けたり、
気になる子どもに関わっています。
先生方と同じように子どもを心配し、何かできることを考えています。
実際にお会いした木村先生は若々しく、明るいお話し好きな大阪の女性でした。
先生自身も様々な反対にも合われたようですが、
責任は校長が取ると決め、
理念を変えずに来た木村先生。
満員のお客さんの中には学校の先生方も大勢いらっしゃいました。
私たち地域も何かでお手伝いしたい。
それぞれが歩み寄り、語り合い
子どもを大事に育てていきたいと思いました。