令和7年2月28日 会派代表質問

会派代表質問     令和7年2月28日

少子化対策について

少子化対策の理念の共有及び理解促進について

質問:我が国の最重要課題である少子化対策に加え、いじめや不登校、虐待、貧困といった子供や子育て家庭を巡る課題への対応が急がれる中、子ども政策の司令塔として令和5年に「こども家庭庁」が4月に創設された。国では、日本国憲法及び、児童の権利に関する条約の精神を基本として、こども施策の基本となる事項を定めるとともに子ども施策を総合的に推進することを目的とした「こども基本法が令和4年6月に成立し」令和5年4月に施行されている。

①少子化対策に対する施策の背景を含めたメッセージが必要と思われるが、今後の取組について伺う。

答弁:少子化の進行は、生産年齢人口の減少による地域経済の衰退のみならず、将来的な税収の減や社会保障費の増による当市財政の悪化のほか、行政サービスの低下、地域コミュニティの衰退など、市民生活へ非常に大きな影響をもたらすことが懸念されている。

このことは、全国的には、平成26年5月に日本創生会議から公表された「消滅可能性取リスト」や、令和5年12月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「地域別将来推計人口」により、その危機感が改めて強く認識されたところである。

当市の出生数については、平成25年度は537人、令和4年度には334人、令和5年度には269人まで減少している。この間、市としては、横手市まち・ひと・しごと創生総合戦略などに基づき、少子化対策や人口減少対策として、出会いから交際、結婚、子育てまでの希望が叶えられるよう切れ目のない支援を行っている。

少子化の要因は、晩婚化と未婚化による出生率の低下や、子育ての負担感の増大など、複合的な要素に起因するものであるため、当市は今後も重点施策の一つとして、ライフステージに合わせた多面的な支援を継続的に実施していく。

来年度は多面的な支援の一つとして、現在の支援に加え、若い世代が安心して子どもを産み、住み慣れた地域で安心して子育てできる環境づくりという観点から、保育料の全年齢無償化のための予算や、産後ファミリー応援事業の拡大のための予算などを提案させていただいている。

少子化対策は、出産や子育てを後押しするという側面だけでなく、まちづくりの根幹であると捉えている。若い世代がこの地で希望を叶えられるよう投資し、次の世代へ社会をつないでいくことは、今を生きる我々の使命であると考えている。市民の皆様や議員の皆様にも引き続きご理解とご協力をお願いする。

2)「横手市こども計画」の策定について

質問:「横手市こども計画」の策定について伺う。

来年4月よりスタートする「横手市こども家庭センター」を子育て支援課内に設置し、さまざまな情報提供・支援を実施していくことになるが、当市の「横手市こども計画」策定のお考えを伺う。

答弁:「こども計画」は、国を挙げてこども政策を総合的に推進するため令和5年12月に閣議決定された「こども大綱」に基づき、県で策定される「こども計画」を勘案しながら、市町村で作成する計画となっている。なお、この計画の対象となる年齢層は、乳幼児期から、学童期、そして「若者」と呼ばれる思春期、青年期までが計画の対象となっている。

一方、「子ども・子育て支援事業計画」は、子ども・子育て支援法において、「5年を1期とし市町村単位で策定すること」を義務付けられてきた計画で、0歳から就学前のこどもや小学生を主な対象としており、市では今年度、第3期の計画策定を行っている。

当市では、令和7年度に、この子ども・子育て支援事業計画を包含しながら、これまで計画に反映しきれていなかった「若者」と呼ばれる思春期、青年期という年齢層への支援策を組み込む形で地域に住むこどもや若者にも計画策定に参画していただきながら「横手市こども計画」を策定していく。

質問:子育て支援策の拡大・拡充について

   メールやメッセージアプリなどの相談体制と周知について

答弁:子育て世代の皆様が、必要な情報を効率的、効果的に取得できるよう、スマートフォンの普及を活かした取り組みは、今後ますます重要であると認識している。

当市では、子育てイベントの情報提供や相談窓口を案内する情報サイト「はぐはぐ」や、こどもの成長記録や予防接種スケジュールの自動管理を行うアプリ「母子モ」を運用している。

今後、子育て世代が、一早く必要とする情報を取得できるよう、現行サービスの見直しをしながら、情報取得の新たな方法についても検討していく。

質問:②冬期間や雨天の際に遊ぶ場所の確保について

答弁:今年度、「第3期 子ども・子育て支援事業計画」策定の基礎資料とするため、子育て世代を対象にアンケート調査を実施した。この調査結果では、「児童館・児童センターや公園などのこどもの遊び場の確保」に高い期待と関心が寄せられていた。自由記載においては、冬期間や荒天時に親子で身体を思いっきり動かして遊べる屋内遊戯施設の整備に対する意見を数多くいただいており、要望が高いことを認識している。

当市では、市内3カ所の児童センター・児童館をはじめ、各地域にある社会体育施設や地区交流センターなどが、冬期間や雨天時にも利用できる施設である。なお、令和7年度当初予算にY2ぷらざ内の児童センターの床材張替え工事を予定しているほか、「大森子ども「と老人のふれあいセンター」の老朽化している空調設備の改修工事を予算計上し、既存施設の環境整備も予定している。

子育て世代の皆様の様々なご要望があるなかで、冬期間や雨天の際に遊ぶ場所の確保については、既存施設の環境改善はもちろん、新たな遊び場の確保も含め検討していく。

質問③病児・病後児保育の拡充について

答弁:現在当市では、「病児保育」については市内の1医療機関で実施しているほか、「病後児保育」についても保育所を指定し、事業を委託するかたちで実施している。

事業の拡充を望む声がある一方で、委託先の現場では看護師などの担当職員の確保に苦慮しており、実際に体制が整わないとの理由から、令和5年においては「病後児保育事業」を、一時休止をしたという経緯もある。このため、今年度からは体制を整えられる範囲内で柔軟に事業を行えるよう、実施要綱を一部改正して事業再開にいたっている。

今後、事業の拡充に向け、人材確保に関する協議を進めることはもちろんであるが、地域社会や企業、職場などの様々な場で、こどもや子育て中の方々をみんなで応援するといった意識改革が進むことも重要と捉えている。引き続き、安心して子育てができる環境づくりに努める。

④産後ケアの拡充について

答弁:当市では、産後に医療機関に宿泊いただき心身のケアや育児指導、相談などを実施する産後ケア事業がある。これは母子健康手帳交付の際にご紹介している事業のひとつであり、このほかにも家族が安心して妊娠から出産までを乗り越え育児ができるように、妊娠期にはマタニティクラスや沐浴教室を実施している。

さらに令和5年度から横手市独自の産後ファミリー応援事業を実施し、来年度からは、これまで1歳だった対象年齢を2歳までに拡充することにより、自宅での家事援助をさらに受けやすくする。

今後も、妊娠・出産・子育てまでを切れ目なくサポートする伴走型相談支援と給付による経済的支援との一体的実施により、心身ともに健やかな子育てができるよう進めていく。

⑤出産祝い金の拡充について

答弁:当市では、生まれたこどもの健やかな成長を願い、「出産祝金」として一人当たり3万円の横手市共通商品券を贈呈している。

この出産祝金については、他の子育て支援施策、経済的な支援施策とともに、これまでも優先順位を考えながら事業内容を検討してきたが、ご質問のあった拡充については、その予定はない。

市としては、「産後ファミリー応援事業の拡大」や「保育料の無償化」など出産後の支援「の底上げを行っており、出生から乳幼児期、さらには学童期や思春期、青年期など、総合的かつ継続的な観点から、今後も子育て支援策の検討を進めていく。

⑥子供誰でも通園制度実施の考えについて

答弁:こども誰でも通園制度は、保護者の就労状況や理由を問わず、未就園児が保育施設等において時間単位で利用できる制度である。

現在、全国の一部の自治体において試行的に事業が実施されているこども家庭庁では、その実施状況をもとに、令和8年度の本格実施に向けた検討がなされているところである。

当市において一時的な施設利用のニーズは、既存の「一時預かり事業」でカバーできるため、令和7年度の試行的な事業は実施しないが、令和8年度からは子ども・子育て支援法に基づく新たな総合制度として位置づけられ、全自治体で本格実施されることになっている。市では、これにあわせて事業を開始すべく準備を進めておく。

⑦男性の「産後うつ」について

答弁:近年は当市でも、母子健康手帳交付時から産前産後の事業や乳幼児健診五おいて、夫婦そろって参加する姿が多くみられるようになっていることから、母だけでなく父の健康を守るための支援をしている。

これまで実施してきた家族全体への健康支援を男性の「産後うつ」にも着目した支援へと広げ、赤ちゃん訪問や乳幼児健診などの対面緒機会を通じて、育児不安の軽減に引き続きつとめていく。

2.「子ども権利条例制定」の考えについて

国をあげての少子化対策について市民への周知徹底と総合的な内容の「こどもの権利条例を制定」し、広く市民全体に理念を知らしめること、また、みんなで同じ方向を向くことが重要であるとの思いから提案する。

答弁:こども施策の基本理念や基本となる事項を示し、こども施策を社会全体で総合的に実施していくための包括的な基本法として、「こども「基本法」が令和5年4月から施行された。

市町村は、この「こども基本法」にある基本理念にのっとり、様々なこども施策を策定し実行する責務を有することとされている。

このように既に、こども基本法において、「こどもまんなか社会」を条例化する必要はないものと考えている。ただし、これまで理念としていた「横手市子どもの権利宣言」については、令和7年度に第3次横手市相互計画や、横手市こども計画の策定とあわせ、より身近で親しみやすいものとして、改訂する必要性を認識している。

改訂にあたっては、子ども子育て会議をはじめ、関係機関との協議さらにはこどもたちの意見も聞きながら検討することとし、全てのこども・若者が身体的・精神的・社会的に幸せな状態で生活を送ることができる理念となるよう、準備を進めていく。