鎌ケ谷市教育福祉常任委員会の行政視察の二日目は、兵庫県神戸市の「発達障害者支援センター事業について」について行いました。

神戸市では、発達障害者支援センターを平成19年10月に設置後、平成29年3月に「精神保健福祉センター(対象:精神疾患、精神障がいのある方、その家族及び支援機関の方)」、「障害者福祉センター(対象:障がいのあるすべての方)・障害者更生相談所(対象:18歳以上で①身体に障がいのある方、②知的に障がいのある方)」とともに総合福祉センター内へ集約移転を行い、現在に至っています。
発達相談支援センター設置に至った経緯として、発達障害者支援法が平成17年4月に施行されたのを受け、同年7月に検討委員会を設置。その中で、支援体制の現状と発達障害者支援センター設置に関する検討が行われ、発達障害児(者)支援連絡協議会を平成19年4月に設立し、早期発見・早期療育の観点から児童相談所内に発達相談支援センターを平成19年10月に設置されました。
設置当初の主な業務の内容は、
①乳幼児健診時に問診や専門職員による相談の実施
②個別支援が必要な場合は、保健師による家庭訪問等による継続支援
③健診時にフォローが必要とされた児童と保護者に専門職員による子育て教室の開催
④児童相談所や療育センターでは、障害児の相談から療育までを担う
⑤学校生活の困りごと等については教育委員会が相談支援等を担う
とし、発達相談支援センターに相談窓口を設けるのではなく、児童の支援を行う児童相談所や療育センター、民間相談機関の機能向上のための支援(研修会や講演会)を行っていました。
その後、組織改革により、児童相談所の所管から保健福祉局障害福祉部に移るとともに、大人の発達障害者相談窓口を市内4カ所に平成21年10月に開設し、大人の発達障害者相談支援における主な事業として、
①居場所事業の実施 …
発達障害者が日常生活や職場での行きづらさから解放され、ほっとできる場の提供とゲームや外食会等のレクリエーションや就労・生活技術のスキルアップをめざすプログラムを実施。
②あっとらんど<思春期発達相談室>の実施 …
概ね13~18歳の方とその保護者を対象に、臨床心理士による面談と 相談支援の実施。
③Be・ユース<思春期・青年居場所事業>の実施 …
概ね15~22歳の方を対象に作業療法士によるLST(ライフ・スキル・トレーニング)プログラムを実施し、就労、自立生活に必要な日常生活スキルの向上を図る。
④市民啓発・広報事業 …
「世界自閉症啓発デー」(4月2日)、「発達障害啓発週間」(4月2~8日)に合わせ、パネル等展示会を開催するとともに、講演会として、発達障害者本人、また家族をもつ方など研究に携わる方による講演会を開催。
大人の発達障害者相談窓口への相談件数は、平成21年度の延相談件数は、2,213件であったのに対し、平成28年度の延相談件数は、4,123件と年々増加をたどっている。これは大人になって発達障害と診断されるケースのあることに起因しており、大人の発達障害者相談窓口設置に至った経緯として、発達障害が知的障害や精神障害として相談を受けるケースが多かったが、相談窓口が飽和状態となったことから、大人の発達障害者相談窓口の設置に至ったとのこと。
所管として、身体や知的、精神障がいと比べ、発達障がいは、表面上から障がいと判断されづらく、周囲から理解されにくい面もある中で、職場などで悩みを抱える方、またその親御さんは、神戸市の相談事業の件数の推移から見ても少なくないと感じました。
本市では、小中学校における特別支援学級や微笑み先生の配置など、義務教育における取り組みは充実していると感じる一方、相談事業については、知的・精神障がいに関する相談支援や基幹相談支援センターの設置など、取り組みを進めてきていますが、相談事業や通所、入所、就労などの各種サービスの充実は、より一層、障がいの種類を問わず必要であると感じます。相談事業における相談の件数や内容について今後も注視して行きたいと思います。