公明党 鎌ケ谷市議会議員 やざき悟

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教育福祉常任委員会 行政視察①

議会活動 / 2017年10月16日

 平成29年10月12日~13日に鎌ケ谷市教育福祉常任委員会の行政視察を行い、一日目は、兵庫県相生市の「定住・子育て支援事業について」について行政視察を行いました。

 相生市では、「相生市子育て応援都市宣言」を平成23年4月1日に発表し、それ以降、定住・子育て支援事業を進めてきた。現在、11の鍵と題し、地方創生事業として以下の取り組みを行っています。

1.新婚世帯家賃補助金交付事業
2.定住者住宅取得奨励金
3.マタニティータクシークーポン交付
4.出産祝金支給
5.こども医療費助成
6.子育て応援券交付
7.保育料軽減事業
8.私立幼稚園預かり保育事業
9.給食費無料化
10.相生っ子学び塾事業
11.ワンピース・イングリッシュ事業

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 事業を進めてきた背景として、国の三位一体の改革の影響による相生市の財政状況が危機的状況となる見込みから、平成17年3月「相生市財政SOS宣言」として「第1期相生市行財政健全化計画」(平成18~22年度)を平成18年4月から実施し、事業の成果として、27億6千万円の税収効果を生んだものの、最重要課題として、将来の人口減少が浮き彫りとなりました。
相生市は、造船のまちとして発展を遂げて来ましたが、新造船事業の縮小により、昭和50年度当初は約4万2千人の人口規模だったのが、平成27年度は約3万人までに減少。特に、年少人口(15歳未満)の減少が顕著で、2040年には、2010年の年少人口のマイナス62%となるとの予測が人口問題研究所により発表されました。

 この課題を解決するために、「第2期相生市行財政健全化計画」(平成23~27年度)では、地域活力向上を目指し、①人口減少対策、②教育・子育て・少子化対策、③産業の活性化対策などを進めるべく積極的なPRを展開し、平成27年度からは地方創生事業として、「子育て・教育施策・定住促進施策」に「地域資源を活用した交流人口の獲得や地域経済の活性化」をプラスし、「相生市もっと活力上昇計画」をスタート。現在に至っています。

 定住・子育て支援事業における当初の反響は、なぜ子育て世代だけの支援なのか、給食費は保護者が負担すべきではないか、高齢者福祉サービスが後退するのではないか。など不安の声も多くあったとの事でしたが、その後、議会や市民等への理解を得るため、市民対話集会等を通じて説明を行った結果、現在では、賛成の声が多く市民福祉の向上に繋がっていると感じる一方、事業が続くのか財政面で不安視する市民の声も残る課題もあるとのことです。

 定住・子育て支援事業(11の鍵)の総事業費は3億円(市単独)となっていますが、「給食費無料化」の一部にふるさと納税の寄付金(約3千万円)や「相生っ子学び塾事業」に県補助金(約190万)を充当していますが、成果として、ターゲット層とする子育て世帯(20~30代)の転入者はやや増加傾向にあり、高齢化率が高いことから、全体としての人口は減少しているものの、出生率は維持されており、年少人口(15歳未満)の減少幅は小さくなっているとのことでした(年少人口は、概ね3千人程度で毎年推移)。但し、生産年齢人口(15~64歳)の減少分が高齢人口の増加に繋がっているため、高齢化の進展を改めて感じました。

 今後の課題と対応として、口コミで子育て応援都市として、評判が広がりつつあるも、定住促進として、教育・子育て支援や住宅取得助成のほか、住環境や交通の利便性(新幹線の駅がある)などの要素も大きいと考えられる。ターゲットを明確にし、プロモーションと分析の継続が必要とのことでした。

 所管として、出産、子育て、教育という切れ目のない支援をパッケージ(11の鍵)として取り組むことで、定住促進や人口減少の抑制には繋がっていると感じましたが、人口流入における効果を生むには、子育て支援策だけでなく、住環境や交通の利便性などのインフラ整備が不可欠であると感じました。
また相生市の例では、新婚世帯家賃補助金交付事業は、新幹線の駅があることから、家賃相場が近隣市に比べ1万円ほど高いのを理由に導入し、マタニティータクシークーポンの交付は、市内に産婦人科がないことから導入を決めたとのことでありましたが、本市における子育て支援や定住促進策の推進を行っていく上で、市の現状に即したアイデアによる施策が重要であると感じました。