3)「ウェルファーム杉並」福祉の拠点
「ウェルファーム杉並(複合施設棟)」には、福祉事務所、就労支援センター、「くらしのサポートステーション」、子ども・子育てプラザ、社会福祉協議会、消費者センター、在宅医療・生活支援センター、成年後見センターなどが入っています。
生活上起きる問題は様々であり、複雑です。一つではありません。例えば、一人の人が高齢者介護、障害者介護、子育てなどダブルケア、トリプルケアをしていたり、また「8050問題」のように介護・医療と生活困窮が一気に押し寄せるなど、課題が複合的で、解決が難しいケースがあります。いくつもの部署や機関が関わらなければならない事案もあります。
こうしたケースへの対応力を高めるため、ウェルファーム杉並は、これまで別々のところに点在していた区の所管部署や関係機関を一つの建物に集めることにより、互いの連携が深まり、一つのチームとして対応していく体制へと変えました。つまり、「縦割り」ではなく、困難を抱える人を「丸ごと」支えるという体制です。
私は、役所目線ではなく、区民目線による支援体制が重要であること、そして、それを実現する拠点が必要であることを主張してきました。この施設の建設は、国との財産交換により、区が土地の取得し開設することが可能となったものです。財産交換という、これまでにない手法が計画化された当初から、私は先頭に立って論陣を張り、推進してきました。
2021年12月には、隣の敷地に、ウェルファーム杉並の特養棟、特別養護老人ホームが開設されました。定員180名という区内最大級の規模の特養で、定員36名のショートステイや看護小規模多機能施設も併設しています。