昨日(2/26)、杉並区の在宅医療推進フォーラム「がんになっても自分らしく生ききるための在宅医療」が開催され、参加してきました。

第一部では、白十字訪問看護ステーション所長・マギーズ東京センター所長の秋山正子氏の基調講演がありました。秋山氏は在宅看護の分野では日本で第一人者だと思いますが、同氏の訪問看護の実践から見えてきた「その人の生きてきた過程を大切に」、生活を見る視点から支えていくことを、事例を交えながらお話ししていただきました。
第二部として、「生き切るための支援を考える」として、現場のケースレポートを関係機関のそれぞれの立場から報告がありました。
区内で訪問医療を積極的に展開されている越川病院の越川院長、病院退院支援員、かかりつけ医、訪問看護ステーション、薬局薬剤師、訪問歯科衛生士、ケアマネジャーの専門的なお話しと、最後にご家族からのメッセージもありました。
折しも、私自身、ある方から在宅医療に関するご相談を受けていました。その方(ご婦人)はご主人が5年前にがんの手術を受け、その後本人の強い希望もあり約5年間自宅で療養し、訪問医療・看護を受けていました。ご主人とともに、奥様も介護に頑張ってこられましたが、今年に入ってご主人の体力も大きく衰えたこともあり、奥様の介護による疲労が高まったため、病院もしくは施設へ入所をさせたいというものでした。
様々なところに相談に行き、ようやく入院先が見つかり入院の手続きの段となりましたので、ご夫婦や遠方にいる子らも呼び寄せ、家族会議を行いました。その時、奥様の苦労もご主人は十分に理解された上で、家族で涙ながら話し合って最終的にご主人の希望を尊重して、自宅療養の継続を決断されました。そしてその決断の約2週間後にご主人は亡くなりました。まるで、5年間夫婦で共に頑張ってきた奥様の状況を見極めてタイミングを計ったかのように。安らかで、かつ生ききったご主人の死に顔を拝見して、在宅医療・看取りの体制の充実は本当に大切であることを実感しました。
そういう意味でも、フォーラムの内容は大変重要でした。
