日本地域看護学会第29回学術集会が幕張メッセ国際会議場で9月5日6日と二日にわたって開催され、参加してきました。
4会場に分かれて開かれている講演・セミナーはどれも興味深いものばかり。時間の制限があるので、全部に出ることはできませんが、後ほど、オンデマンド配信するようなので、楽しみにしています。
1日目は、みっちり聴講。朝のオープニング講演から始まり、西智宏先生が講師の「社会的処方と地域での人のつながり」のセミナー。
社会的処方については、書籍も読み、議会でも取り上げたことがあったので、西先生の話を直接聞くことを楽しみにしていました。
健康に与える人のつながりの大事さを改めて実践から教えていただきました。また、孤独孤立の実態把握に関する全国調査では、20代から50代の世代で孤独感があると答えた人の割合が大きいことがわかっていますが、西先生もその世代へのアプローチが難しいと仰っていました。
次は、京都大学名誉教授の広井良典先生の基調講演「これからのコミュニティとケアのあり方〜人口減少・成熟社会のデザイン」。広井先生は、「ウェルビーイング」「ウォーカブルシティ」の勉強をしていた時に、様々寄稿された文献を読ませていただいたことがある先生です。
講演の中で、近年の若い世代にローカリズムの傾向が高いとの報告があることを教えていただきました。広井先生のお話は、盛りだくさんで、まだまだお伝えになりたいことが沢山あったようで「幸せ・ポジティブ」が滲み出ている講演でした。
次は、ランチョンセミナー「企業・自治体・大学・住民が共創する地域づくり〜「朝飯図書館」の取り組みから」です。千葉の四街道に本社のある岩渕薬品株式会社で用意してくださったお弁当を食べながらのセミナーです。ランチを食べながらということもあり、和やかな雰囲気で、行われましたが、オーナー企業である岩渕薬品の岩渕社長が、地域の企業として100年後に誇れる仕事をしたいと言われていたのが印象的でした。図書館で朝ごはん?も衝撃的でしたが。
改めて図書館は、どんな世代でもどんな人でも接点が持てる場所としての力があると思いました。
午後からは、シンポジウム「都市部における多様な主体と連携・協働により希望ある未来を切り拓く」です。お隣の市川市で活動されているCaféぽとふ代表の梅田真理さん、生活&医療の相談所「HODO☆YOI」代表の木暮みどりさん、市川認知症地域支援推進生活支援コーディネーターの黒川さん、そして、流山市でコミュニティナースとして活動している小林朋子さんによる活動事例の紹介がありました。人と人をつなぎ温かい信頼のコミュニティを作っていくプロボノ活動に頭が下がる思いでした。
最後は初日最後の教育講演「新しい時代のための地域づくり〜住民と行政の協働のあり方」です。浦安でもお世話になっている関谷昇先生の講演です。
社会的処方に始まり、最後の関谷先生の地域づくりと、これからの時代の支え合う地域づくりのヒントが全てに詰まった1日になりました。
2日目は、午前中のみの参加。
シンポジウム「災害に備えたつながりづくり」では、鋸南町の保健師さんの取組、千葉大学災害シチズンサイエンス教育プログラムの実践報告、千葉科学大学の共助の防災活動としてローリングストックの新しい仕組み「OSUSOWAKE(おすそわけ)」の取組をお聞きしました。災害を自分ごととして動く難しさと多様な仕組みづくりが可能なんだなぁと改めて感じました。
次は、教育講演3森川すいめい先生の「一人一人の生きやすさを支えるオープンダイアローグ」です。森川先生は、浦安にもいらっしゃったことがあり、その後、書籍も読ませていただいていましたので、楽しみにしておりました。
森川先生からは、オープンダイアローグがフィンランドでどのように始まったかを、体感させてもらう講演でした。人と人がつながるために必要な対話はどんなものであるのか、複数で対話することの大事さ、対話は人として対等でなければ成立しないこと。信頼を広げ、つながっていくための対話ができるようにしていきたいと思いました。
支え合えるような地域づくりは、一人の想いから始まり広がっていくものと改めて感じた研修会でした。

