2日目は、9時半から先進事例報告。熱い思いで語られる4人の議長さんの報告です。目黒章三郎 福島県会津若松市議会議長「住民との対話から課題解決へ」子籠敏人 東京都あきる野市議会議長「広報改革から展開する議会改革」ビアンキ・アンソニー 愛知県犬山市議会議長「自由討議で委員会提言へ」川上文浩 岐阜県可児市議会議長「委員会代表質問と政策サイクル」と、それぞれの議会としての権能を最大限生かして、住民福祉向上という実績を作り上げています。
議員間討議と徹底的な住民との討議をしての政策提案の仕組みは、アプローチの仕方の違いはありますが、意見の違いから合意形成を作り上げていく、まさに議会がやらなければならないとこだと思いました。浦安市でも今、「議会活性化検討会」が立ち上がり、議員で協議が始まっています。本市で、どのような合意形成の仕組みを作れるかは、まだわかりませんが、話を聞いていてとても楽しみになりました。
その後、尾崎東京都議会議長の報告、松本横浜市議会議長の報告。
午後からは、中林美恵子早稲田大学教授の講演。女性の市議会議長さん3名による「多様性のある議会に向けた実践と課題」。と最後に「政策型選挙の実現に向けて」と、中村健早稲田大学マニフェスト研究所事務局長から「変化に対応する、変化を読む、変化を創り出す」地方議会を作っていこうとの提言総括がありました。2日間、たっぷり地方議会のあり方を考えることのできたシンポジウムでした。
7月11日12日の2日間で開催された第1回の「全国地方議会サミット2018 議会のチカラで日本創生」に参加してきました。
議会改革の先進自治体は、二元代表制の一翼を担う議会として、立法機能、政策立案能力を兼ね備えた塊としての権限を行使していることに、大変感銘を受けました。
第1日目の基調講演は北川正恭氏の「地方議会から日本を変える」です。三重県知事だったこともある北川氏は、国から交付税をもらっている手前、首長の立場からでは、中々、言い切れないことも、議会であれば本当の意味で、地域住民の視点にたって政策提案することができるし、議会が力を発揮することで地方創生ができるとの、ご自身の今までの取り組みと経験を交えながら訴えられました。また、議会改革は、TPP(徹底的にパクる)とも。今回のサミットの事例をそれぞれの議会でパクって実践してくださいと熱く語られました。
特別講演は、野田聖子総務大臣が急遽キャンセルになり、代理での講演でした。総務省の「自治体戦略2040構想研究会:座長清家篤氏」の第二次報告の内容をもとに話がありました。
次の講演とディスカッションは、「真の地方創生とは何か」と題して、片山善博氏の「地方創生と地方議会の役割」、片山氏からは、鳥取県知事時代の経験を交えながら、地方創生は国の枠組みではなく、地域本位に考えることが大事であり、それができるのが、地方議会の役割であるとのことでした。次に、大西一史熊本市長の「震災復興と地方創生」と題して、熊本地震の概要や被害状況、そして、熊本市議会の動きと災害時の議員の役割について話しがあり、震災を経験したからこその、公助の限界と、自助と共助の地域力の大切さを再認識し、市内に地域担当職員2名を配置した「まちづくりセンター」17箇所を設置し、1年間に1900件の市民要望を吸い上げ、対応済み85%と市民満足度の向上につながっている事例報告がありました。そのあと、北川氏も合流し、大西市長は、県議会議員時代の経験も交え、県知事経験者3名による地方議会の持つポテンシャルについて話でした。
次の「課題整理」として、江藤俊昭氏による「地方創生時代に求められる議会力」。①「住民自治の根幹」としての議会 ②議会からの政策サイクルの理論と実践 ③議会に住民参加をどう実現するか。3点の論点整理があり、これらの実践を通して、議会のあり方を模索していくことの示唆をいただきました。
初日最後のディスカッションは、「議会力強化のための、議会事務局の変革」と題して、小林宏子東京都羽村市議会事務局長と清水克士滋賀県大津市議会局次長から議会事務局の取り組みを伺いました。優秀な職員と協力して、議会の役割を高めていくことの重要性を再認識させていただきました。