11月19日、地域クラウド交流会in浦安が開催されました
交流会の前には、「中小企業の人材獲得戦略とワークスタイル」のテーマでサイボウズ(株)社長室フェロー野水克也氏が講師で「企業家勉強会」がありました。野水氏の話は、とても示唆に富んでいて大変面白かったです。日本の少子高齢化社会を考えた時の働き方、ワークスタイルは、個人の問題(シングルマザー、共働き、多様化)、国会の問題(税収減)、企業の問題(介護、子育てによる離職、高齢化による生産性)と3つの視点から考えても変えていかなければならず、特に、中小企業の人材獲得は、「スキルはあるがちゃんと働けない」「スキルはないがちゃんと働ける」2選択しかない。そのためには、覚悟を持ってワークスタイルを変えるべき。そして、変えるためには、制度、ツール、風土がキーワードで、サイボウズで取り組まれた事例を話していただきました。働く側も自立と多様性が求められる現実があり、日本人の仕事観は社会全体で変革していかないといけないと感じました。
15時からは、地域クラウド交流会。つながる。広がる。うまれる。をコンセプトに、千葉県内、7回目の開催です。地域クラウド交流会の特徴は、
①企業家の事業プレゼンによる交流型クラウドファンディング
②参加者約100名による企業とビジネスが加速する交流タイム
③参加者兼スタッフとしての「応援し隊」による運営
④ICTクラウドシステムの活用
です。様々な皆さんと交流させていただき、有意義なイベントでした!!第8回はいすみで開催です。ご興味のある方はぜひ。
詳しくはこちら→千葉企業家応援事業
11月12日、公益社団法人子どもの発達科学研究所の主催するセミナー「子どものこころの発達を支える〜科学を切り口に考える」と「いじめを無くすためにできること〜科学的調査からわかるいじめの実態と支援の方法」に行ってきました。
特にいじめについては、平成18年度より文科省の定義は、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じている者」とされ、児童生徒がいじめられていると感じることを主体として捉えることになっています。大事な視点ではありますが、個人の感じ方によって「いじめ」を特定するということは、本人が「いじめ」とせず、「自分が悪いから」と思って我慢してしまうということもあるのではないか、反対もしかり、子どもにとっても、手をさしのべなければならない周りの大人にとっても個人の主観に頼るだけではトラブルのもとになることもあるのでは?と、疑問に思うこともあったことから、今回のセミナーをとても楽しみにしていました。講師をしていただいたのは、大須賀優子先生です。
1つ目のセミナーは、「発達について」「脳の動きと発達」「子どもの行動を変える方法」の3つの内容でした。「発達」とは、生まれたときから大人になるまでの体、こころ、脳の変化であり、この「発達」について正確な知識を得ることが、子どもの将来を客観的に見ることができること。「こころの発達」は「脳の発達」の影響を受けていて、子どもの健全な発達を支えることは、大人になってからの幸せの実感につながることを教えていただきました。
子どもの発達は、
乳幼児期は、
「個人要因」・・発達障害、知的発達の遅れ、気質、低体重出生、アレルギーなど
「保護者・家族要因」・・保護者の精神疾患、障害、低学歴、若さ、離婚、兄弟の多さ、貧困、外国人
学童期には、
「家庭環境」・・偏った教育方針、虐待、DV、兄弟の暴力、貧困など
「学校環境」・・いじめ被害、間違った教育、体罰、就学指導の失敗、孤立など
が危険因子となり、
問題の外在化(暴言暴力、非行、家庭内暴力等)、
問題の内在化(不登校、ひきこもり、うつ、自殺、精神疾患)という問題に発展してしまう。
逆に子どもの健全な発達を守る因子は
「保護因子(IQ,親子愛着、夢中になれる活動、実現可能な夢、大人の関わり)」と呼ばれ、
子どもの発達は、危険因子を減らし、保護因子を増やす考え方が重要であり、大人は子どもたちの保護因子を作っていかなければならないことを脳の動きと発達の仕組みから証明していただきました。また、「叱る」より「褒める」ことが良い明確な理由と、子どもの行動支援には、理論体系のもといろんなテクニックがあることも教えていただきました。
社会問題となっているニートの40%が不登校経験者、55%がいじめ被害の経験者で、ひきこもりの23.7%が不登校経験者、42.4%がいじめ被害の経験者である現状を考えると成人期の問題は、子どもの時期に芽が出ている可能性は否定できません。そこで、子どもの発達支援の知識や方法を学び、適切な支援をしていくことの重要性を再認識させていただきました。
子どものこころの発達を学んだ後、いじめについての講義です。欧米で行われている研究結果をもとに、いじめの定義を
- 相手に被害を与える意図的な行為
- 反復性
- 力の不均衡(肉体的、精神的、知的、社会性などの差)
- 不公平な影響
とします。そして、いじめ関係が難しい理由、いじめ加害者の特徴や予後、いじめ被害者の3つのタイプ、被害者が沈黙してしまう理由と悪循環と予後、いじめ傍観者がいじめに関与しない理由、そして傍観者も被害を受けることなどを、欧米の研究結果のもとにご教授いたただきました。
では、どうしたらよいか。いじめは大人に見つからないように行われ、被害者も声を出さないことが多いので、見つかりにくいけれども、傍観者を「物言わぬ多数派」から「思いやりのある集団」に変えることで「いじめの予防」ができる。これは、こころの発達でも学んだように危険因子を抱えていてもそれを上回る保護因子を与えてあげることが大事という理由からです。「行動」は、「環境」と相互作用の関係があるので、傍観者である多数派85%が作る「学校風土」を変えることで問題行動に影響を与えることができるわけです。その「学校風土」には、
言語発達・・・言語による感情や行動コントロール、コミュニケーション
仲間作り・・・・他者への関心、他者への思いやり、
規範意識・・・ルール設定、集団の理解
の個人因子があり、子どもの発達科学研究所では、学校風土を測定する「学校安全調査」を用い、「いじめ予防プログラム」を提供しています。
何度も先生が言われたことで、とても心に残ったことは、支援側の大人は、いじめに関しては、保護因子が働いて、乗り越えてきたサバイバーであり、乗り越えられなかった大人の声は届いていない現状がある。だからこそ、いじめ対策は、正しい知識、正しい技法を使って、組織として、継続的に、具体的な行動をしなければならない必要性があると言われています。また、多くのいじめには、モデルがあり、大人の責任として
- 加害者にならない
- 傍観者にならない(加害者に行こうする率が高い)
- 加害者のモデルにならない
に取り組むことで、社会的、経済的損失につながるパワハラ、 DV、虐待、犯罪、精神疾患などの問題の芽を摘むことにもなると言われていました。短い時間でしたが、科学的根拠に基づく、いじめのメカニズムと分析、そして、いじめ予防を、大人も含めて包括的に取り組んでいく重要性を認識させていただいたセミナーでした。
半日の短い時間でしたが、こころの問題を科学的に、(「科学的」とは、再現性と客観性が担保されていること)分析し、教育や子育てに対応できるシステムを作り上げていくことの必要性を深く感じることができたセミナーでした。
11月1日より地域ねこアプリ「ニャンだぁ!らんど」が配信開始になりました。
愛護員の皆さんが、ねこのトラブルを少しでもなくしたいと、餌やりからトイレの始末、そして、避妊去勢手術を行い、地域ねことしてお世話をしています。去勢避妊手術を行った地域ねこちゃんは、耳をカットしていています。
このアプリは、地域ねこの活動を多くの方に知ってもらおうと制度の説明や、実際浦安に生息している地域ねこの紹介もしています。野良猫は、元をたどれば人間が外に放しがいにしたところから始まっています。交通事故や病気など多くの危険にさらされながら生きている不幸な猫の数が増えないよう、また、できるだけ少なくなるよう愛護員の活動を応援していただける市民がこのアプリで増えていけばなぁと思っています。
ぜひ、このアプリをダウンロードしてみてください。
詳しくは、こちら→地域ねこ情報アプリ「ニャンだぁ!らんど」