公明党 豊中市議会議員 酒井哲也 (さかいてつや)

平成27年9月 本会議一般質問

平成27年9月本会議一般質問

通告順に従い、公明党議員団5番目の質問を行います。

はじめに、「エネルギーを効率よく活用する都市づくりについて」お尋ねします。

 

豊中市地球温暖化防止地域計画、いわゆるチャレンジマイナス70プランの改定版によりますと、豊中市でこれまで築かれてきた様々な地域の財産を最大限活かして、地球温暖化対策を効果的に推進するとimageともに、市全体の魅力向上をも目指していくと示され、更には豊富な住宅ストックを有する成熟した住宅地を形成する本市において、再生可能エネルギーや省エネルギー化に取り組むことで、温室効果ガスの削減ができ、住宅都市・豊中の魅力をより高めていくことにつながっていくと明記しております。これはまさにこれからの豊中ブランドの一端としての方向性が示されているといっても過言ではないと考えます。また一方で、国における今後のエネルギー政策の動向として、再生可能エネルギーの分野においては、固定価格買い取り制度の見直しが検討される中、たとえば電力のIT化で再生可能エネルギーの需要と供給のバランスを調整可能にする「デジタルグリッド」や、水素を活用したエネルギーの蓄電方式など、全国では次世代エネルギーを活用する新たな段階で様々な実証実験が行われております。このような動向を鑑みた時に、本市においては、こういった次世代エネルギーを活かしての都市の魅力を向上させる、いわゆるシティープロモーションを推進していくことが、極めて重要ではないかと考えるところであります。

そこでお尋ねしますが、

そういった住宅都市・豊中としての魅力向上を図る具体的な取り組みにおいては、今後いかに民間の投資を引き出していくかが重要であると思います。そこで市では、この4月

から庁内や審議会の議論を踏まえ、「豊中市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、現在はパブリックコメントを行っていると聞いておりますが、民間の投資を引き出すといった視点について、どのような議論が進められたのかお聞かせください。一問目を終わります。

 

 

二問目は要望とします。

総合戦略の策定に向けて、様々な将来性のある活発なご意見をいただいていることに、大変心強く思います。今後においては総合戦略に引き続き、第三次豊中市総合計画の見直しを進めているところだと思いますので、民間の活力の導入や、先ほど申し上げました、エネルギーを効率よく活用する都市としての方向性を示していただきたいと要望いたします。そして次の時代を担う子どもたちに残していける、活力あるそして魅力あふれる豊中市として発展させるために、ぜひ頑張っていただきますよう強く要望して、この質問を終わります。

 

 

 

次に、「大阪国際空港周辺緑地等の活用について」お尋ねします。

大阪国際空港に関しては、現在コ ンセッションに向けた審査が行われ、本年末に運営権者が決定し、明年3月末には事業移管が行われる予定となっており、これらが成功裏に進捗することを願う とともに、何よりも安全対策の一層の強化と環境対策が丁寧に推進されますことを強く要望しておきたいと思います。

一方で空港周辺緑地については、かねてから有効活用が議論されてきました。特に緑と食品のリサイクルプラザのimageあ る緩衝緑地第Ⅱ期事業区域に関しては、航空機の着陸直下ということもあり、隣接する千里川河川敷には平日・休日に関わらず、多くの方がその迫力の航空機の 着陸シーンを間近で体験されていらっしゃいます。先日もNHKのテレビ番組でも紹介されるなど、全国でも例のない大変貴重で絶好のスポットとなっておりま す。私自身も子どもの頃から何度もこの場所に来た経験がありますが、市の内外からもこんなに関心の高いスポットであるということで、ぜひ有効活用を提案す べきであると考えます。

そこでお尋ねしますが、

例えばここに駐車場を作って、売店も設置して、家族連れや様々な方が立ち寄れ るような、「道の駅」ならず「空の駅」として、他市にはない豊中市ならではの絶好のスポットとして活用ができないものでしょうか。また今後、空港ターミナ ルの増設も行われ、大阪国際空港が新しくリニューアルされようとしておりますが、空港駐車場敷地を活用し、集客施設が整備されることが考えられます。その 整備を実施するにあたって、空港と周辺地域が共生し、地域の活力を創出していくといった観点から、本市として運営権者などに積極的に働きかけていくことが 必要と考えますが、このような提案ができないものでしょうか。ご見解をお聞かせください。一問目を終わります。

 

二問目は要望とします。

只 今は大変に前向きなご答弁をいただき、まさに未来が拓ける思いがいたしました。このたびのコンセッションは、都市の活力を創出していく観点から考えると、 またとない絶好のチャンスであると考えます。浅利市長をはじめ理事者の皆さんがこれまで取り組んでこられた、「空港を活かしたまちづくり」を、今後更に発 展させ、「誰もが訪れたいまち」、そして「住み続けたいまち」を力強く推進していくため、ぜひ総力を挙げて頑張っていただきますよう強く要望して、この質 問を終わります。

 

 

次に、「障がい者施策と高齢者施策の連携について」お尋ねします。
重度の身体障害者の入浴支援については、以前にも何度か本会議の場で取り上げさせていただきました。

 

介助がなければ入浴ができないということで、訪問入浴支援や障がい者施設の入浴支援を活用されimageた り、あるいはご家族がご自宅で入浴介助をされるなど、様々なケースがあるようですが、これまで私が問題点として提示してきたことは、健常者の私達でも夏場 においては毎日入浴しなければ不快で耐えられない思いになるわけですが、重度身障者の方は、この毎日の入浴ができにくい環境であるということであります。 というのも、訪問入浴や施設入浴においては、ニーズに対して支援体制が追い付いていない現状があり、毎日の活用はとてもできませんし、入浴支援のない夜間 において、家族で介助しての入浴といっても、大変な労力と負担が大きく、難しいという現状があります。そこで、地域には身近な場所に高齢者の介護施設があ り、そこには大抵機械浴槽が設置されています。これを活用することができれば、家族の負担も軽減ができ、毎日の入浴も可能になると申し上げて参りました。 しかし、これまでの市の答弁としましては、介護保険制度と障害者自立支援法との制度が障害になって実現が難しいとの見解を示されておられました。
そこであらためてお尋ねしますが、現在市内において重度の身障者の入浴支援に関してのニーズはどのようになっているのでしょうか。またこのような取り組みの実現については、現在としてはどういった環境にあるのでしょうか。お聞かせください。一問目を終わります。

 

二問目を行います。

現 在滋賀県では社会福祉協議会が重度障者の入浴支援を高齢者施設でも行うよう準備が進められているようです。先ほどのご答弁では、豊中市の入浴支援を受けて おられる重度の障がい者の方が39人との事ですし、市の支援以外での民間の施設を利用されている方もいらっしゃるという現状を考えると、豊中市としても、 ぜひこの事業の実施を検討すべきではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。ご見解をお聞かせください。二問目を終わります。

 

三問目は要望とします。

只今は大変に前向きなご答弁をいただき、感謝を申し上げます。ぜひ重度の障がい者の方々やご家族のご要望にお応えしていただきますよう、重ねて強く要望し、この質問を終わります。

 

次に、「南部地域における低炭素建築物の普及促進について」お尋ねします。

南部地域においては防災街区整備地区計画にもとづき、木造住宅等除却費補助制度が施行され、老朽家屋の建て替えが進んできたと認識しております。

不燃化率を高めるといった点においては少しづつ進捗しているものであると思いますが、新しく建つ建物や住居が、環境にやさしく災害に強いものであり、なおかつ市民のニーズや関心が高いものにしていかなければならないimageと思います。そういった意味において、昨年の12月の一般質問でも取り上げましたが、これからの持続可能な活力あるまちづくりの一端を担うことが期待される建物として、「低炭素建築物」の普及・促進を検討すべきあると考えるところであります。

 

そこでお尋ねしますが、

この低炭素建築物については、国の認定制度が平成24年12月からスタートしておりますが、まずこの制度の概要をお聞かせください。また現在までの普及戸数の推移とその地域、建物の種別としてはどのようになっているのかお聞かせください。一問目を終わります。

 

 

二問目を行います。

市内における低炭素建築物の現状はわかりました。この制度については今後、2020年には住宅における新しい省エネ基準が義務化となっていく方向性であると仄聞しております。そういった動向を見据えていくならば、本市における今後の低炭素建築物の普及について、ビジョンや方向性を検討し、「住宅都市と

よなか」ならではの活力ある住みよいまちづくりにつなげていかなければならないと思いますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。ご見解をお聞かせください。二問目を終わります。

 

 

三問目は意見・要望とします。

低 炭素建築物の普及促進については、今回で2回目の質問でありますが、たしかに普及戸数についてはまだわずかといったところではあります。しかし、今回は都 市計画推進部と環境部が連携してこの課題に取り組んでいただき、今後の住環境の方向性を考えていただいたことに対しては、高く評価をさせていただきたいと 思います。それをふまえた上で、3点についてご提案を申し上げたいと思います。一点目は、豊中市地球温暖化防止地域計画の達成に向けての取り組みは、関係 部局の連携強化が必要不可欠であるという事。二点目は環境に配慮され、省エネ効率の優れた住環境を推進していくことが、若い世代を呼び寄せ、地域の活力を 生み出す源泉となりうるという事。三点目は「一生に一度の買い物」と言われる住宅において、住宅都市である豊中市が、全国のどの自治体よりも、市民にやさ しい住宅政策が進んでいる、あるいは市民のニーズにかなった取り組みをしているという事。以上の三点が今後における南部地域のまちづくりを一層推進させて いくものであると考えます。どうか理事者の皆様におかれましては、南部地域の再生や整備、そして良質な住環境の推進に、より一層取り組んでいただきますこ とを重ねて強く要望して、以上で公明党議員団5番目の質問を終わります。