公明党 豊中市議会議員 酒井哲也 (さかいてつや)

令和3年3月代表質問(酒井てつや担当分)

多文化交流事業について

(一問目・質問)

次に、「多文化交流事業について」お尋ねします。

これまでにも議会の場において、市民の方々が日常英会話を習得して、外国人との交流をさかんに行えるように、またダイバーシティを具体的に取り組む素地を築いていくためにも、「日常英会話ペラペラ事業」を提案してまいりました。特に昨今の地震や風水害などの自然災害や、あるいは現在のコロナ禍のように、在住外国人の方々の様々なご不安やご相談にどのように対応していくかが大きな課題となっていることや、一方ではアフターコロナを見据えた地域の活性化への取り組みにおいて、インバウンドを視野に様々な施策が展開されていくものと考えるところであります。そこでお尋ねしますが、本市における多文化交流についての方向性や取り組みについての理事者のご見解をお聞かせください。一問目終わります。

 

(一問目・答弁)

長引くコロナの影響により、今年度に市民団体や事業者が実施を予定していた外国人向けのまち歩きツアーや市民ガイド育成事業などは、いまだ実施のめどが立たない状況ですが、一方で現在はこうした遠方への外出が難しい状況であるからこそ、地元や近隣地域ーの近場観光、いわゆるマイクロツーリズムの取組みが注目されております。本市では第1期豊中ブランド戦略策定時から、こうした地元資源の再発見や魅力発信を積極的に進めてきました。この3月最後の土日には、商店街の空き店舗や旧銭湯の建物なども活用したアートワークショップを庄内地域で実施するなど、当面は引き続き、在住外国人の方々も含め、地元に住む方々が自分たちのまち・庄内の魅力の再発見や地域交流などにっながる取り組みを、音楽やアートなどを活用して展開してまいります。また、在住外国人の方々の暮らしに対する様々なご不安に関しては、本市ではこれまでも「外国人のための日本語教室」を対面やオンラインで実施してまいりましたが、令和3年度からはこれらに加え、多言語での相談会やコミュニテイ交流会、防災講習会をアウトリーチの形で展開する予定です。こうした近場観光やアウトリーチの積み重ねは、近い将来外国人観光客を迎えた取り組みを再開する際には、事業に厚みと深みをもたらすものと考えております。

 

(二問目)意見要望

二問目は意見要望です。ご答弁を了とします。ひき続き粘り強い取り組みを期待しておりますので、よろしくお願いしますと申し上げてこの質問を終わります。

 

 

資産活用について

 

(一問目・質問)

 次に、「資産活用について」お尋ねします。

昨年9月に「歳入の確保に係る基本方針(改定)の総括」が示されました。そこには駐車場及び駐輪場の運営について、民間活力の導入と土地の使用料と道路占用料の徴収へと運用を改めた事によって、年間約4,300万円程度の歳入の確保が見込まれるようになったとありますが、この詳細についてお聞かせください。またここ数年で劇的に自転車の路上駐輪がなくなりました。これについては率直に評価をしたいと思っております。またそのタイミングに合わせて、現在実証実験中のシェアサイクルも利用率が好調であるとお聞きしています。そこで、現地点での利用率などの現状についてお聞かせください。また今後においては、より身近な場所にシェアサイクルを配置して、より利便性の向上に努めるべきであると考えますが、今後の方向性についてどのように考えておられるのかお聞かせください。更には南部地域の市有施設の施設再編については、跡地利用として市民の方々からも、例えば小さな子供から高齢者の方々まで、あらゆる世代が交流できる多世代交流館としての活用や、民間事業者に運営していただいてスーパー銭湯を作ってもらいたいなど、様々なご意見ご要望をお聞きしております。そこで施設総量フレーム80%に取り組んで特に歳入の確保につなげる施策を推進していくものと考えますが、今後の具体的な取り組みについての理事者のお考えをお聞かせください。一問目終わります。

 

(一問目・答弁)都市基盤部

初めに駐車場駐輪場の歳入内容についてですが、民間活力の導人に伴う土地使用料としては、緑地公園駅と曽根駅周辺の駐輪場で約400万円、緑地公園駅周辺の駐車場で約2,100万円となっており、整備費用を回収できた駐輪場13箇所の道路占用料等は、約1000万円となっております。また、服部天神駅周辺再開発の事業用地として保有している旧服部南自動車駐車場の跡地をー時的に約800万円で貸し付けており、平成330年度以降、,合計約4300万円の歳人が確保されております。次に、シェアサイクルにつきましては、実証実験を開始した令和元年11月の利用回数が1123回であったのに対し、直近の令和3年1月では3650回と3.3倍に増加しており、利用者アンケートでは、週1回以上ご利用される方が全体の3割を占める結果となっております。今後は、サイクルポートの公園への設置や、北部地域へのエリア拡大など、現在48か所あるポートの増設を進めてまいります。また、実証実験の結果を検証し、間題がないようであれば令和4年11月から本格実施に移行してまいりたいと考えております。

 

(一問目・答弁)都市経営部

学校跡地の利活用につきましては、将来的な財政負担を抑えることを踏まえつつ、学校跡地が新たなまちの魅力となるよう、(仮称)庄内さくら学園エリアの学校跡地活用につきましては、今年度個別活用計画を策定し、来年度は事業者公募に向けた実現可能性調査を行う予定でございます。(仮称)南校エリアの学校跡地につきましては、令和5年度に個別活用計画を策定する予定であります。公共施設の再編により生じる跡地につきましては、歳入確保の視点を取り入れながら南部地域全体での魅力づくりにつながるよう利活用方策について検討してまいります。

 

 

 

(二問目・質問)

二問目を行います。駐車場及び駐輪場の見直しによる歳入の確保については、これは長年取り組んでこられた放置自転車対策と連動した取り組みではなかったかと考えます。そこで将来における対策にも通じるという観点から、どのように歳入の確保に取り組んでこられたのか具体的にお聞かせいただきたいと思います。またシェアサイクルについては、専門家の方々からも大変注目されておりまして、都市部である豊中市でなぜ利用率が向上しているのかといった声がよく聞かれているところであります。そこでこのシェアサイクルが好調である理由についてどのように分析をされているのかお聞かせください。また好調であるからこそ更に発展的な運営をしていくべきと考えますが、このシェアサイクル事業で豊中市の資産を活用していくといった取り組みについてのお考えをお聞かせください。更にはこの事業がどのように社会貢献につながっているのかについて、理事者のご見解をお聞かせください。二問目を終わります。

 

 

 

 

(二問目・答弁)

初めに、歳入確保の具体的な取組み内容ですが、自転車駐車場整備センターが整備費用を料金回収した上で市に返還を行ったものを含む17か所の駐輪場から道路占用料等を徴収しており、緑地公園駅周辺の2か所の市営駐車場を運営管理している民間事業者からも土地使用料等を徴収しております。また、放置自転車対策の近年の取組みとしましては、利便性の悪い駐輪場を廃止し、買い物などに便利な駐輪場の開設、短時間利用の無料化、駅からの距離など利便性に応じた料金の見直し、「豊中市民間駐輪場整備助成事業」による民間駐輪場の整備を進めるなど、駐輪場の利便性の向上に取り組むことで、市内の駅周辺の放置自転車台数は平成26年度の832台から、令和元年度には308台に減少しております。次に、シェアサイクルについてですが、好調な理由としては、駅前などの利用しやすい場所へサイクルポートを設置したことや、実証実験を行っている区域全体に均等な配置をしたことが、利用率の向上に寄与していると考えられます。市の資産の活用につきましては、利用率を更に向上させるため、サイクルポートについては、公園や道路などにも拡充していきたいと考えています。また、シェアサイクルの効果としまして、南北の鉄道路線から東西への移動を補強するといった公共交通の機能補完や、自動車利用の抑制によりCo2削減などの効果が見込まれること、新型コロナウイルス感染症対策として三密を回避することなど、社会貢献につながっているものと考えています。

 

 

 

(三問目)意見要望

三問目は意見要望です。詳細にご答弁いただきましてありがとうございます。豊中市の資産を活用して歳入の確保を果たしていくといった取り組みは、今後において非常に大事になってくるものと考えますので、ぜひしっかり取り組んでいただきますよう要望します。また南部地域の施設再編による跡地利用についても、市民のご要望に対してはしっかりと分析をしていただいて、ぜひ柔軟に取り組んでいただきたいと申し上げて、この質問を終わります。

 

 

 

 

文化芸術支援について

(一問目・質問)

次に、「文化芸術支援について」お尋ねします。

現在、豊中市文化芸術推進基本計画の素案が示されて、先日、意見募集が行われたところでありますが、この計画の素案の中には、戦略と推進プログラムが示されていて、そこには特に「地域資源の積極的な活用」が示されています。また「多様な主体との連携」においては大学との連携が欠かせないというように思います。そこでお尋ねしますが、この「地域資源の活用」及び「大学との連携」については、具体的にはどのような取り組みを考えておられるのかお聞かせください。また「他分野との連携や横断による地域活性化への取り組み」を推進していくということでありますが、ある民間事業者では地域の文化芸術をデジタル化して保管すると同時に、これを情報発信して地域をつなぐ、あるいは地域と世界をつなぐといった「デジタルミュージアム」を推進されている事例があります。そこでお尋ねしますが、本市においての取り組みの方向性としてはどのように考えておられるのか、ご見解をお聞かせください。一問目終わります。

 

 

(一問目・答弁)

現在、策定を進めている文化芸術推進基本計画では、文化芸術推進のための四つの戦略と五つの推進プログラムを示しており、その中で「地域資源の積極的な活用」や「多様な主体との連携により、さまざまな分野に文化芸術を活かす」ことを掲げております。これは、良好な住宅都市・豊中として発展してきた本市の歴史を踏まえ、地域の多彩なヒト・モノ・コトを本市の魅力的な資源ととらえて、文化芸術の視点から活用・発信していく取り組みでございます。大学との連携については、引き続き大阪大学総合学術博物館との連携による美術作品の企画展示や、大阪音楽大学との連携による音楽コンクールなどの事業を進めてまいります。さらに、大阪成蹊大学や武庫川女子大学などと連携し、グリーンスポーツセンターを舞台にアートとスポーツをテーマにしたイベントを展開してまいります。また、文化芸術と他の分野との連携による地域活性化への取り組みについて、デジタル分野は、さらなる活用が求められるものと認識しております。今年度の世界のしょうない音楽ワークショップでは、参加者をZOOMでつなぎ、オンラインで練習を重ねてきました。またその成果となる演奏会の様子は動画で公開しています。今後とも、市民の文化芸術活動の発信や、地域の歴史文化資源の保存・活用にデジタル技術を取り入れていくことができるよう、大学や事業者等との連携を図りながら、取り組んでまいりたいと考えております。

 

 

 

(二問目)意見要望

二問目は意見要望とします。大学との連携やデジタル技術の活用については、今後においては大変重要だと思いますので、引き続き着実に取り組んでいただきますよう要望して、この質問を終わります。