公明党 豊中市議会議員 酒井哲也 (さかいてつや)

令和元年6月 本会議一般質問

環境施策のプロモーションについて

(1問目)質問

通告順に従い、公明党議員団1番目の質問を行います。
はじめに、「環境施策のプロモーションについて」お尋ねします。
仮想発電所事業の有用性や実施の可能性についてはこれまで本会議の場で何回も申し上げてまいりました。仮想発電所とは簡単に申し上げれば、太陽光発電など地域で生み出した電力を蓄電池施設にいったん貯めて、そこから必要なところへ供給するといったシステムで、これを構築することにより、電力の地産地消の実現を可能とすることが期待ができ、地球温暖化防止、いわゆるCO2の削減に大きく効果を挙げることができるほか、これを今後の住宅整備やまち整備のコンセプトに設定することにより、若い世代や子育て世代の関心を引き寄せ、他地域からの流入を促進させる効果が期待されるということで、すでに実証事業を展開している自治体も増えてきたところであります。本市においてもこの提案に対しては調査研究を行っていただいていると認識しているところでありますが、今後においての導入の可能性も含めて、ぜひ具体的に取り組んでいただくことを期待するものであります。
そこで長内市長にお尋ねしたいと思いますが、今後将来における我が国のエネルギー事情の動向、または政策の方向性についてはどのように受け止めておられますでしょうか。また本市におけるエネルギー施策の見通しや方向性についてはどのように考えておられるのか。市長のご見解をお聞かせいただきたいと思います。1問目終わります。

 

(1問目)答弁

国のエネルギー政策の方向性につきましては、昨年7月に策定された国の第5次エネルギー基本計画では、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの最大限の導入や、原子力発電依存の可能な限りの低減に向け、施策の更なる強化を行うとされています。また、火力発電等で賄われている調整力の脱炭素化を進める必要があるため、国では、コージェネレーシヨンや電気自動車などの分散型エネルギーリソースを活用する仮想発電所の実現に向け、必要な技術要件の整理や技術実証等が進められています。国が進めるこれらの取組みは、温室効果ガス削減に向け、有効な施策であると認識しています。本市におきましては、第2次豊中市地球温暖化防止地域計画に基づき、再生可能エネルギーシステム設置の助成により普及促進に努めてきたところです。引き統き、国の動向を注視しつつ、SDGsに掲げる1 7の目標のひとつ「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」の達成に向け、省エネ·創エネの取り組みを進めてまいります。

(2問目)質問

2問目を行います。
ただ今は市長より大変重要なご答弁をいただきました。ありがとうございました。今後においてもぜひ更なるリーダーシップを発揮して取り組んでいただきますようよろしくお願いいたします。さて、以前より指摘をさせていただいておりますが、南部地域の活性化を本格的に推進していくためには、これからの地域の基盤として「仮想発電所」を導入していくことであり、その取り組みにより住宅整備を進めることができ、若い世代の流入を促進させることが多いに期待できることはもとより、地球温暖化防止すなわちCO2の削減を先進的に推進するまちに発展させることができるわけであります。これだけメリットが期待できるわけでありますから、これを実現していくためには、民間事業者の協力が不可欠であり、プロモーションをどのように展開していくかが大事であると考えます。他市の事例としては、市の地球温暖化防止地域計画の施策を金融機関が協賛し、営業活動を展開していく中で、市民や事業者への理解が深まり再生可能エネルギーの導入率が上がっているケースを紹介しました。これも一つの事例ではありますが、大事なことは「良好な住宅都市」という豊中市のポテンシャルを活かした取り組みを目指すべきであると考えます。そこで5月30日付の新聞報道によりますと、環境省が太陽光などによる家庭での発電及び消費にポイントを付与する新制度の実証実験を今年度より始めるということで、再生可能エネルギーの普及を促進し、地球温暖化対策の裾野を広げる効果を引き出していこうとしているとの報道がありました。本市においてもこのような新思考の取り組みについてはぜひ積極的に導入に向けた検討を行っていただきたいと思います。そこでお尋ねしますが、この環境省の実証実験について本市としてどのように受け止めておられるのか、ご見解をお聞かせください。2問目を終わります。
(2問目)答弁

ご質間の実証実験につきましては、これまでの太陽光発電などで作られた
余剰電力を電力会社が買い取る制度いわゆるフイツトが2019年11月以降順次満了することから、それに代わる新たなインセンテイプ効果を与えるもので再生可能エネルギーの普及効果につながるものと考えております。本市といたしましても、引き統き太陽光発電、太陽熱利用設備の再生可能エネルギーの普及促進に向け取り組んでまいります。

(3問目)意見要望

3問目は意見要望とします。
ただ今ご答弁をいただきましたように、理事者も認識を深くしていただいておりますので、今後の取り組みに期待するとともに、施策展開をお願いしたいと思います。誰もが住みたい・住み続けたいまちへと再生および発展させていくためには、将来を見通して、何を基盤にしていくかを議論することは極めて大事であると考えますので、これからのまちづくりの観点においても、また地球温暖化防止の観点からも、ぜひしっかりと取り組んでいただきますことを重ねて要望し、この質問を終わります。

 

 

重度の障がい者と難病患者の支援について

(1問目)質問

次に、「重度の障がい者と難病患者の支援について」お尋ねします。
機械式浴槽の夜間利用についてはこれまで繰り返し議論をしてまいりました。特に身近に介護保健施設の機械浴槽がありながらも、制度の違いによりこの設備を使うことができないという課題と、夜間に利用できる施設がないという課題について取り上げてまいりました。理事者のご答弁としては平成29年3月に策定した『豊中市地域包括ケアシステム推進基本方針』に基づいた制度間の柔軟な連携を進めるということと、障害福祉センターひまわりでの事業再構築を前提とした施設改修を行う中で、その中で限られた社会資源を有効かつ公平に活用するため、利用者のニーズに沿った時間や曜日の工夫などで対応ができないか調整·検討したいとのご答弁をいただいておりました。そしてこのたび、障害福祉センターひまわりの改修工事が完了し、見学をさせていただきましたところ、機械浴槽はもちろん配置していただいておりますが、一般浴槽については、新たにリフト設備の更新がなされて、利用者が座りながらそのままより安心して浴槽に浸かっていただけるという事で、今後においての入浴支援の幅が広がるようなしくみになるものと大変期待をするものであります。
そこでお尋ねしますが、
このような新たな設備の更新も含め、今後における入浴支援をどのようにしていこうと考えておられるのか、理事者のご見解をお聞かせください。1問目終わります。

(1問目)答弁

障吉福祉センターひまわりでは事業の再構築を前提としだ施設改修を行い、今年度4月に竣工したところです。これまでも、施設を活用した入浴については、就労している人の動務後や家族が帰宅後に入浴介助ができる時間帯に利用を望まれる声があったことから、今年度はー般浴槽の利用時間や曜日、実施期間や利用方法などを工夫しつつ試行的実施する中で、ご利用者やご家族のニーズ把握に努め、検討を行ってまいります。

 

(2問目)質問
2問目を行います。
いよいよ試行的に実施をしていただけるということで、理事者のご努力に心から敬意を表したいと思います。夜間の施設入浴が可能になることで、「さっぱりした体で寝床に就かせてあげたい」と願うご家族や、何よりご本人に喜んでいただけるものと、大変嬉しく思うところです。
そこでもう一点お尋ねしますが、
試行的な実施として、利用時間についてはどのように考えておられるのか。また実施時期についてもお聞かせいただきたいと思います。2問目終わります。

(2問目)答弁

障害福祉センターひまわりにおけるー般浴槽を活用した試行的実施の利用時間と実施時期につきましては、現在の午前11時から午後5時としている利用時間を午後7時に延長します。実施時期といたしましては、市ホームページに加え、各種障害者団体や障害福祉サービス事業者等ヘの周知期間を踏まえ、多汗期である7月下旬から9月上旬とする予定でごさいます。

(3問目)意見要望

ご答弁了解しました。どうか利用者やご家族のニーズを丁寧に把握していただいて、皆様に喜んでいただけるように運用していただきますことを要望して、この質問を終わります。

 

南部地域活性化構想の推進について

 

(1問目)質問

次に、「南部地域活性化構想の推進について」お尋ねします。
本年3月の代表質問では、南部地域活性化構想の具体的なビジョンとして、大阪市中心部に隣接しているという立地条件の良さと交通の利便性が大変に高いといった地域特性を活かしながら、教育環境の充実や音楽・アートの活用、公共施設の跡地を活用した環境整備を行なって、子育て世代や大学生などの若い世代に選んでもらえるまちづくりに取り組んでいくという事と、省エネ化や再生可能エネルギーの導入の取り組みを通して、賑わいとゆとりあるまちづくりに取り組んでいくとのご見解を示されました。今後はこれらのビジョンを我が会派で提案しましたバーチャルリアリティーを活用して、南部地域全体の将来ビジョンの見える化を図り、市民の皆さまのご意見を広くいただきながら、そのご要望を反映させたりしながら、更に議論を重ねて、合意形成を図っていくという取り組みになると考えるところであります。
そこでお尋ねしますが、
今、南部地域の全体像をバーチャルリアリティで見える化の整備をしているところだと思いますが、現在の取り組み状況についてお聞かせください。また今度の市民の皆さまへの説明やプレゼンついてはどのように取り組んでいこうとされるのかお聞かせください。1問目終わります。

(1問目)答弁

バーチヤルリアリテイにつきましては、穂積菰江線を中心に野田小学校区域から千成小学校区域にかけて将来のまちのイメージが具体的に伝わるような映像を現在作成中でございます。市民の皆さまへは、現在策定中の「南部地域活性化基本計画」の行政素案と合わせて、今年の夏から秋ごろにかけてバーチャルリアリテイの映像をご覧いただく予定で、そこでいただいたご意見を参考にさらに作り込みを行ってまいりたいと考えております。

(2問目)質問

2問目を行います。
ただ今のご答弁で今後の取り組みが具体的に見えてまいりました。まずは市民の皆さまに実際に実感していただくような近い形でご覧いただいて、そこで出たご意見を参考にして、さらにバーチャルリアリティに反映させていくということですので、一人でも多くの市民の方々にご参加いただけるよう取り組んでいただきたいと思います。付け加えて要望したいことは、市民の皆さまのご要望を反映した時に、不都合が考えられる場合は、そのビジュアルを元に戻す、もしくは他のプランに変えることで、ご覧いただいている市民の皆さまの納得性がより高まっていく事が期待できます。これがバーチャルリアリティの大きなメリットの一つであると思いますので、この点についてもぜひ取り組んでいただきたいと要望しておきます。
そこで更にもう一点お尋ねしたいと思いますが、以前に公民学の連携での取り組みを要望しておりましたように、市民説明会やその他の企画段階において、学術、すなわち大学のかかわりなどは考えておられるのでしょうか。ご見解をお聞かせください。2問目終わります。

(2問目)答弁

公民連携につきましては、今年度より企業·大学からの提案や相談をワンストップで受け付ける「公民連携窓口」を設置したところでございます。南部地域のまちづくりに関しましても現在、様々な企業や大学から提案を受けているところであり、大学との包括協定も活用しながら、具体的な連携の実現に向けて引き続き協議を進めてまいりたいと考えております。
(3問目)意見要望
最後は意見要望です。ご答弁了解しました。
市民の皆さまの期待の大きい事業でありますので、大変ご苦労をおかけしますが、ぜひしっかり取り組んでいただきますよう重ねて強く要望して、以上で公明党議員団1番目の質問を終わります。