2012.03.22 : 平成24年 公営企業委員会
交通政策や水道の耐震化、温暖化対策など。
◯長橋委員 都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成二十四年度予算関係議案について意見開陳を行います。
平成二十四年度の一般会計当初予算案は、都政史上初の五年連続都税収入減という厳しい財政環境の中、歳出総額が抑制されたものとなっており、政策的経費である一般歳出は、前年度比一・三%減の四兆五千二百三十一億円と、二年連続の減となっています。
しかし、その中身を見れば、施策を厳選し、限られた財源を重点配分することで、都民の負託に的確にこたえるものへと練り上げられた予算となっていることがうかがえます。
具体的には、依然として日本経済の低迷が続く中、雇用創出効果や中小企業の受注機会の拡大など、景気対策にも密接に連動する投資的経費を八年連続で増加させております。また、公明党が一貫して充実を求めてきた福祉と保健の分野については、金額、構成比とも、過去最高としています。
加えて、防災力強化やエネルギー対策など、東日本大震災により浮き彫りとなった東京の新たな課題にも積極果敢に対応するものとなっています。とりわけ、全国自治体の先頭に立って災害廃棄物の受け入れを推進するなど、引き続き被災者、被災地支援にしっかりと取り組む姿勢は、高く評価するものであります。
都財政を取り巻く環境が厳しさを増す中において、このような予算を編成できたのは、都が公明党と手を携え、複式簿記・発生主義による新たな公会計制度も活用しながら、事業評価を初めとした都庁の自己改革努力を重ね、堅実な財政運営に徹底して取り組み、財政の対応力を培ってきたからにほかなりません。
平成二十四年度予算案においても、むだをなくし、個々の施策の効率性や実効性を高める取り組みを徹底するとともに、都債や基金を適切に活用するなど、まさに施策展開と、それを支える財政基盤の堅持とのバランスのとれた予算案といえます。
厳しい財政環境が当面続くことが見込まれますが、いかなる状況にあっても都民生活を守っていけるよう、今後とも将来に向けて責任ある財政運営に努めることを強く望むものであります。
あわせて予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効率的、効果的に行うことを要望します。
次に、各局別に申し上げます。
初めに、交通局関係について申し上げます。
一、交通局経営計画ステップアップ二〇一〇に基づき、効率化の推進など一層の企業努力に取り組み、経営基盤の確立に努めるとともに、都民が安心して都営交通を利用できるよう、事故防止の取り組みを強化すること。また、交通局のさまざまな取り組みを積極的にアピールすること。
一、地下鉄について、ハード面はもとより、災害時の避難、誘導体制などソフト面の安全対策にも万全を期すこと。また、帰宅困難者対策にも取り組むこと。火災対策の強化など車両や施設の安全性を高めるとともに、大江戸線のホームドアの整備を進めること。
一、地下鉄駅において、エレベーターやエスカレーター等、高齢者や身障者等に優しい設備の整備を促進するとともに、ソフト面のバリアフリー化にも積極的に取り組むこと。特に、全駅でのいわゆるワンルートの確保を早期に実現すること。
一、バス路線については、需要の変化に対応し、路線を見直し、ダイヤの改正などを行い、経営基盤を強化すること。また、関係機関と協力して定時運行の確保に努めること。
一、ドライブレコーダーを有効に活用するなど、都バスの安全対策の充実を図ること。
一、バス車両の更新時に、ハイブリッド車等の低公害型車両を導入するなど、環境に配慮した事業運営に努めること。
一、だれにも利用しやすいノンステップバスの導入拡大や、バス運行情報サービスの充実など、利用者サービスの向上を図ること。
一、都電荒川線について、地元との連携を図りながら、沿線地域の活性化に取り組むとともに、運行情報サービスを充実するなど、利便性の向上に努めること。また、日暮里・舎人ライナーとともに積極的な営業活動に努めること。
一、土地の有効活用を図り、地域の活性化に寄与するとともに、公営企業としての収入の確保に努めること。
一、都営交通におけるICカードを活用したポイントサービスの普及に努め、一層の利用促進を図ること。
次に、水道局関係について申し上げます。
一、水源の確保については、利根川水系及び荒川水系における新規水源の開発促進を国に強く働きかけること。また、原水の水質保全対策を積極的に推進すること。あわせて、多摩川上流の水源林の機能向上に取り組むとともに、民有林のモデル購入などの施策を推進し、森林保全及び都民の意識向上に努めること。
一、震災時等においても給水の確保が図れるよう、水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業等を着実に推進すること。また、隣接する水道事業者間で、水道水を広域的に相互融通する体制の強化に取り組むとともに、ボランティアも含め、地域住民等と連携した震災時の応急体制づくりを推進すること。さらに、事業費の平準化等を図り、将来の大規模浄水場の更新に万全を期すこと。
一、安全でおいしい水を供給するため、利根川水系の浄水場において、高度浄水処理の全量導入を推進すること。また、水質検査及び浄水過程における水質管理を徹底するとともに、水安全計画を着実に運用し、水質管理に万全を期すこと。さらに、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業の実施や、貯水槽水道対策の推進、直結給水方式の普及拡大に努めること。
一、事業財政の安定化を図るため、一層の経営努力に努め、民間的経営手法を積極的に導入すること。また、監理団体との一体的事業運営体制を推進し、公共性を確保しつつ一層の効率化を図りながら責任ある経営を実現すること。
一、事業活動に伴う環境への負荷を継続的に改善するとともに、未利用エネルギー等の活用に努めるなど、環境に配慮した施策を推進すること。
一、PR施設の展示の充実や地域水道ニュースの発行、近隣水道事業体との連携した広報など、水道水のイメージ向上に向けて、より効果的なPR活動を展開すること。
一、工業用水道事業においては、需要の減少傾向による厳しい経営環境を踏まえ、引き続き効率経営を推進しつつ、抜本的な経営改革について関係各局で検討を進めること。また、用水型皮革関連企業にかかわる工業用水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、引き続き減免措置を継続すること。
次に、下水道局関係について申し上げます。
一、東京都下水道事業経営計画二〇一〇の達成に向けた取り組みを通じ、一層の都民サービスの向上と経営の効率化に努めること。
一、施設の老朽化に対応しつつ機能の高度化を図る再構築事業を、計画的、効率的に進めること。
一、都市型水害に対応するため、東京都豪雨対策基本方針に基づく浸水対策の推進を図るとともに、緊急豪雨対策に取り組むこと。
一、震災時においても下水道の機能を確保するため、下水道施設の耐震化を推進するなど、震災対策のさらなる強化に取り組むこと。
一、公共用水域の水質を守り、一層改善するために、合流式下水道の改善を推進するとともに、高度処理施設の整備を促進すること。
一、地球温暖化防止に貢献するため、アースプラン二〇一〇に基づき、積極的に温室効果ガスの排出削減に取り組むこと。
一、多摩地域の公共下水道事業を実施する市町村との協同を基本に、流域下水道事業を効率的、効果的に促進すること。
一、下水汚泥の資源化、下水を高度処理した再生水の利用拡大など、資源の有効利用を進めること。
一、計画的な補修など予防保全を重視した維持管理や、臭気対策の強化など、維持管理の充実を図ること。
一、国費の確保や起債における公的資金枠の確保などの財政措置を国に強く要望すること。
一、技術開発を推進するとともに、すぐれた技術やノウハウ等を生かし、国際展開に積極的に取り組むこと。
一、建設から維持管理までのトータルコストの縮減、業務執行体制の見直し等、経営計画に示された経営効率化の取り組みを進めること。
以上をもちまして意見の開陳を終わります。
