2010.08.31 : 平成22年東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会
築地市場の移転問題について。
◯長橋委員 それでは、私からも質問をさせていただきます。
今、我が会派の伊藤委員から、今回の三案に対する課題、大方といいますか、かなり踏み込んで答弁をいただきました。まさに答弁を聞いておりますと、この委員会の中で議論されたことが次への一歩につながる、このように思うわけでありますし、また冒頭、自民党の委員からも、今回の課題について、また報道について、いわゆる市場整備費、費用についても指摘がありました。
昭和十年にできた築地市場、今まで七十五年たって、その間にも再整備は検討されたけれども、とんざをした。もう絶対に後戻りができないわけでありまして、この小委員会、そして築地特別委員会、非常に大事な東京の将来、築地の将来を担う委員会でありますから、もちろん皆さん方は夏休みを返上して、この委員会の運営、また資料の作成に当たってきたと思いますが、さらに危機感を持って、今後の委員会に臨んでいただきたい。強く要望しておきます。
うちの伊藤委員からは、種々お話があったとおり、課題について聞かせていただきました。改めてここで、この委員会、また初のこの小委員会の質疑でありますから、もう一度確認をしていきたい。この委員会に至った経緯というのを確認をしておきたいなと、このように思うわけでありまして、根っこの話でありますので、最初の私の議論としてはここをしっかりと確認をしておきたいと思うわけであります。
まずは、七月十六日に民主党さんから、この築地現在地再整備計画に向けての検討事項案、A、B、C案が特別委員会に提出をされた。そして、この再整備案を特別委員会として調査検討事項とするということを決めたわけであります。そして、あわせて設置をいたしましたこの小委員会において調査検討を行っていこうということでありますので、特別委員会のもとにできたこの小委員会が、この民主党から出された検討案について検討すると。しかしながら、それに対しては、議会局調査部において具体的に調査をさせるということを、この特別委員会で決定をしたわけでありまして、そして先日八月三日に開かれた小委員会において、議会局の調査部長から、この調査についての報告があったわけであります。
報告の中身は、調査内容が専門性を非常に必要とするものであることから、市場の業務に精通する業者へ調査業務を委託しておりますと、こういう答弁でした。そして、七月三十日に、築地市場再整備に関する業務経験を有する株式会社山下設計と契約をいたしましたと。
現在、現在地再整備案三案の詳細調査を開始しておりますが、今月二十日、二十四日ごろまでに、工期や整備に関する概算費用などにつきまして中間報告を取りまとめる予定ですと。それがきのう出された案であります。
さらに、委託調査の最終報告につきましては、この議論も踏まえてということだと思いますが、九月末を目途としておりますと、こういうことでございまして、あくまでこの特別委員会として専門的、そしてかなり専門的に技術的な観点からも調査をしたということでございますので、この出された中間報告という案は、非常に専門的、中立的なものでありますし、議論もそれに対して、各党派にとらわれず、きちっと議論をすべきだというふうに思うわけでありますけれども、まずはこの株式会社山下設計にどんな契約方法で契約をしたのか。またその金額はどうであったのか。また、選定に当たっての、先ほど非常に専門的な技術を有した、こういうことで当たったわけでありますが、その条件、そうしたことについてお答えをいただきたいと思います。
◯森山議会局調査部長 今回の調査検討につきましては、まず、七月十六日に特別委員会よりご指示をいただいたところでございます。この調査につきましては、専門性を非常に必要とするものであるということから、市場の業務に精通する業者へ調査業務を委託することが必要であるというふうに考えておりました。
このため、業者の選定に当たりまして二つの要件を設けてございます。一点目は、過去に卸売市場の全面的な再編整備、これは年間取扱量が、水産については十万トン以上、かつ青果についても十万トン以上、これらを扱っている市場に関する基本計画または基本設計を受託した実績があること。二番目としまして、過去に東京都における水産、青果をあわせ持つ卸売市場に関する基本計画または基本設計を受託した実績があること。これを要件として、受託業者の方の希望を募ったところでございます。
その結果、三者により競争入札が行われまして、平成二年の築地市場再編整備基本設計に携わった株式会社山下設計と、七月三十日の日に税抜きで二百三十七万七千円で委託契約の方を締結してございます。さらに、委託の際の仕様書におきましては、調査を行う際の配置する技術者につきましても、過去に都における水産、青果をあわせ持つ卸売市場に関する基本計画または基本設計策定の業務等の経験を有する者を必ず配置することという条件を付しまして、総括技術者として、平成二年の築地市場再編整備基本設計に携わった者が実際に配置されて、調査検討を行っているところでございます。
◯長橋委員 今回の調査委託に当たって、非常に実績を重視をされたということであろうかと思います。
改めて聞きますが、この山下設計に決まった、三者の中から決まったと、こういうことでありますけれども、山下設計の実績というのは具体的にどういうものがあるんでしょうか。
◯森山議会局調査部長 過去の実績としましては、平成二年の築地市場再編整備基本設計に携わっているということでございます。
◯長橋委員 ですから、山下設計は、過去のこの築地市場の再編整備についてもかかわっていたということでありますから、非常に市場移転については熱心に取り組んできたということだと思います。
そこで、七月十六日に出された民主党の検討事項案、A、B、C案ですね、これだけではなかなか条件を、委託するには難しいだろうと思うわけですね。もちろん専門家がやるわけでありますけれども、それを補足する意味といいますか、さらなる条件を具体的に示したのが、私は八月三日の議論だったと思うんですね。自民党さんから、また共産党からも質問があった。その中で、例えば今さんざん議論がありましたけれども、青果が上になるというようなこともそこで初めて明らかになったわけでありますけれども、もう一度整理をする意味で、この検討事項案に八月三日の議論が加わって、この中間報告が出てきたと思いますけれども、八月三日に出された条件、具体的な、民主党の増子副委員長から話があった条件というのはどういうものだったのか、整理をして答弁をいただきたいと思います。
◯森山議会局調査部長 八月三日の小委員会におきましては、まず副委員長の方から、検討事項案の説明の中で、タイプCにつきまして、一部機能を晴海に一時移転するということを条件として追加する旨のご説明がございました。これについては、特段皆様の方からご議論はなかったと認識しております。
また、検討事項案につきまして、民主党の想定している内容としまして、一階に水産を配置し、その上に青果を配置する。B、C案のローリング回数は三回程度。B、C案において一時移転を行う一部機能とは、青果あるいは水産の機能といった一つのまとまりが基本。B、C案において、晴海地区への仮移転の際は平面配置が可能。A案で晴海地区への仮移転の際は、十五ヘクタールよりももう少し使える可能性もあり、場合によっては多層化もあり得ると。環状二号線につきましては、A案は地下化を模索し、B、C案は現行の計画で可能。再整備した施設の面積については豊洲並みのものと。それから、積みかえ品の数値については、平成十四年五月の築地市場物流実態調査中の通過物等ということ。それから、大口というのは競りが始まる前に築地から運び出されている商品といった各点についてご議論があったというふうに認識しております。
◯長橋委員 今、調査部長からご答弁があったとおり、そういったことがこの小委員会で議論されて、小委員の皆さんもその議論を聞く中で、特にそれに対する質疑に対する新たな提案、また疑義はなかったと。その上で、その内容がこの中間報告に出されたわけでございまして、私の見る限りでは、そうした議論も踏まえて、かなり専門的に、そしてまた調査されて、この中間報告が出されたと、このように思うわけでありまして、確かにきちっとした前提がなければ調査もできないわけでありますし、また逆に、いろんなプランが出てきてしまうと、これはどの案がいいのかということを考えると、限られた時間の中で委員会として結論を出していくには、今いったことを踏まえて議論すべきだろうと、このように思うわけでございます。
そこでちょっと民主党さんにお伺いをいたします。そのときの議事録はここにあるわけでありますが、その中で、それぞれ質疑の中で答弁されていて、今いったような内容が明らかになったわけでありますが、さらに、多層化を多層化と感じさせないような手法あるいは工法といったものも実はございまして、ぜひ一度見ていただきたい。これは、業者への負担軽減というような中からご答弁があったんですけれども、改めて確認するんですけれども、この前提には、アイデア募集をさせていただきましたと、我々も聞いております。民主党さんがアイデアを公募して、大変多くの案が応募があったと。そういう中の一つの案でもあるのかなというふうに、文脈としては読めるわけでありますけれども、また、昨日の議論の中では、そうした案を取りまとめて、検討事項案として提出をしたと、こういうお話もあったかと思いますので、もう一度改めますけれども、こういったアイデア募集の中からまた新たな提案というのが、きのうもちょっと議論したんですけれども、新たな提案というのはないというふうに、私は、ないというか、すべきではないと、こういうふうに思うのでありますけれども、そこら辺はどうなんでしょうか。
◯増子委員 私どもが議会で検討していくというその設定の中で、しかしそうはいっても、何らかのたたき台というか、ベースになるものがないと、議論が当然進まないということもあります。それで、なるべくコンセプトとスペックという形で出させていただく中で、皆さんのご理解をいただきながら、検討案を実際にコンサルでつくっていただいているということだというふうに、まず思っておりますし、その後、私たちの中でアイデア募集、今、長橋先生からもお話ありましたけれども、いろんな方からいろんなアイデアをいただいております。
もちろん、今回の山下設計さんは、大変、市場の建設に本当に精通しておられるということで、それはそれで私どももそういう認識をしておりますけれども、当然いろんな、先ほど申し上げましたけれども、都が何か施設をつくるといったときにもコンペをやったり、当然プロポーザル方式をやったりして、いろんなものを考えていくという中では、いわゆる根幹にかかわるスペックとかコンセプトとか以外にも、車の上がり方とか駐車場とかというのはいろんな考え方が当然あるものだというふうに思っておりますので、私たちは、そういった意味では、もちろん時間が限られているのは、限られているというか、早急にやった方がいいと思っておりますし、三定を目途にというのも理解している中で、最大限できる、よりいいものを議論しながら目指していくというところに、ぜひご理解をいただければありがたいということで、さまざまなご提案もさせていただいているというふうにご理解いただければありがたいと思います。
◯長橋委員 改めてお伺いをしたわけでありますが、今ご答弁があったとおり、時間のない中、また三定の中で結論を出すという中で、よくわかっていると、こういうことでございます。そういった意味では、うちの伊藤委員がいっておりましたけれども、やはり市場がどうあるべきかということからこの議論を進めていくことだろうと思いますし、もちろんないと思いますけれども、また新たなアイデアとかということではなくて、専門的に調査された内容について、それをきちっと議論をして深めていく中で結論を出していただければなと思うところでございます。
最後に、課題とは違いますが、卸売市場の再編の推進についてということで、農水省がこういった報告書を出されております。中身は、今後の市場のあり方ということだろうと思います。今、国が第九次の見直しについて進めているというようなことでしょうけれども、これからそれも入るんでしょうけれども、この中に中央卸売市場の役割分担の必要性であるとか、また拠点市場の役割、そういったことが議論されているわけでありますけれども、これの方向性について、やはりこの流通の変化に伴って、市場自体も、再編といいますか、また新たな市場が迫られているということだと思いますから、これもやはり私はこの議論の中で、課題としては踏まえていかなきゃいかぬなと、こう思っているわけでありますけれども、まずこの内容について、また、国が考えている方向性について、いかがでしょうか。ご答弁をお願いします。
◯大朏中央卸売市場市場政策担当部長 国は近々、平成二十三年度から二十七年度までの五カ年間を計画期間といたします第九次の中央卸売市場整備計画を策定するとしております。現在、その方向性を示します卸売市場整備基本方針の策定中でございまして、この基本方針を本年十月を目途に公表する予定であると聞いてございます。
基本方針の内容につきましては、先生お話ありました、卸売市場の将来方向に関する研究会、この研究会だと思いますが、これは農水省が主催いたしまして、市場関係者ですとか学識経験者等の研究会でございますけれども、この研究会が本年三月に報告書をまとめました。この報告書ではいろいろな対応方向が書かれてございますが、幾つかご紹介いたしますと、出荷者、需要者のニーズへの適切な対応が必要であるとして、卸売り場の低温化など、コールドチェーンの推進、あるいは中央卸売市場の一部を拠点市場として位置づけるなど、効率的な物流ネットワークを構築する観点から、卸売市場の再編の推進、あるいはコンプライアンスの徹底や地球温暖化問題を初めとする環境問題への対応などが必要であるとしております。
国の第九次の卸売市場整備基本方針においては、こうした内容が基本的な考え方として示されるのではないかと考えております。
◯長橋委員 今、ご答弁がありました。やはり物流の効率化をより図っていかなければ、市場は生き延びていけないといいますか、再編をしていかなければ市場の機能はどんどん低下してしまうだろうということでありますから、基本的には、効率的な物流ネットワークの構築をする観点から、卸売市場の再編推進が必要であるということで、ここに研究会でまとめられていると。こういう方向で、第九次の整備計画もより具体的にまとめられていくんだろうと、こう思うわけであります。
東京には築地市場だけじゃなくて、ほかにも市場が当然あるわけでありますが、その基幹市場である築地市場がどういう市場になるのかということが、国においても私は注目をされていると。東京都はその責任がある、こういうふうに思うわけでありますけれども、そうすると、どうしても効率化という観点からすると、民主党さんが出されたといいますか、検討事項に出されているA、B、C案のB、C案、いわゆるツインマーケットというのは、この物流の効率化という観点からすると効率が悪くなるんじゃないかなと、このようにも考えるわけでありますけれども、今後計画をされる第九次卸売市場整備計画における方向性、それと、このツインマーケット案というのは、整合性的にはどのようになるのか、ご答弁いただきたいと思います。
◯大朏中央卸売市場市場政策担当部長 先ほどご答弁申し上げました卸売市場の将来方向に関する研究会の報告書では、大規模な市場と中小規模の市場における流通事情に即した卸売市場の機能、役割分担の明確化を図り、効率的な物流ネットワークを構築することが重要であるといたしまして、中央卸売市場について、おおむね地方ブロックごとに、大型産地から荷を大量に受け、周辺の市場と連携した流通を行う役割を担う拠点市場を位置づけ、その機能強化を進める必要があるとしてございます。
今回のB、C案でございますが、報告書にも記載がありますように、築地と晴海に機能分離されているが、両市場間の二次配送が発生するため、物流コストが上昇する、あるいはまた、今後、物流の効率化が進むと築地に行く荷が少なくなるなど、ブランドの維持に影響を与える可能性があるなど、機能分離に関する課題が指摘されてございます。
したがいまして、B、C案につきましては、効率的な物流ネットワークが確保できるのか、あるいは築地市場が今後拠点市場としての地位を確保し、維持し続けることができるのかといった観点からも、十分な検討が必要であると認識しております。
◯長橋委員 今のご答弁を聞いていますと、いわゆるハブ空港であるとか、ハブ港湾というんですか、その取り組みが、日本はある面ではおくれたがゆえに、ほかの国に持っていかれたと。ほかの国に流通で一歩おくれをとったと、こんな話も聞くわけであります。
そう考えると、今、世界の中で日本が注目されている一つに、食の文化というものが大変注目をされているわけであります。日本の食、なかんずく、私も議会ではこの東京の食文化といったことも取り上げたことがありますけれども、まさにその基盤を担うのはこの中央卸売市場でありまして、今、場合によってはコストが上昇してしまう、また、築地ブランドが低下をしてしまう。こういうことがあっては、やはり日本の文化の発信、東京の文化の発信にも影響してくると、このように思うわけでありまして、こういったことも踏まえて、市場をぜひ、再整備については検討すべきだろうと、このように思うわけであります。
最後に申し上げますが、それぞれ最終報告を取りまとめるということでございます。今、我々が議論しているのは中間報告でございます。最終報告を取りまとめるに当たって、きょうの議論も踏まえてされるんだろうと思いますけれども、それについて、やはりもう一度、うちの伊藤委員がいっていましたけれども、工期についてもきちっと比較検討できるような、工期というものをきちっと示さなければ、都民は迷ってしまう。
また、きょう報道された事業費についても、単純に見れば誤解を生ずるわけでありまして、昨年我々は、我が党、予算委員会でこの課題について取り上げました。そのときに、事業費の問題が大きな問題だ、このように取り上げました。当時の再整備基本計画によれば、当初二千三百八十億円の事業費が、再試算によると三千四百億円になったと。さらに、現在においては環状二号線の土地利用の制約などから、重層化が避けられず、それ以上の事業費が必要になると見込まれるんじゃないのかと、このようにお伺いをしましたら、当時の市場長からは、あえて施設の面積のみに基づいて事業費を試算しますと、施設建設費は四千百億円と見込まれると、こういうふうになっているわけでありまして、三千四百億、また昨年の予算委員会では四千百億、その中身について我々は説明は受けていなかったわけでありますが、それがこういうふうな形で報道されると疑心暗鬼になるのは当然だろうと、このように思うわけでありまして、そうしたことを踏まえて、最終報告に向けて、またこの委員会の運営については、皆さんも一緒にやっていくわけでありますから、さらに緊張感を持ってやっていただくことをお願いしまして、質問を終わります。
