2004.03.17 : 平成16年 総務委員会
都区市町村電子自治体共同運営協議会。厳重なセキュリティー管理。
〇長橋委員 では私も、今お二人、電子自治体共同運営についてお伺いしましたけれども、いよいよユビキタス社会の到来ということで、私が子どものころ想像していた社会の実現というのがこういう形で広がっていくかなということを感ずるわけで、いつでもどこでもできるというこの申請システム、申請ということが、特にこういう多様な社会で二十四時間できるものがふえていくというのは大きな前進だと思いますし、今ご質問にもありましたけれども、セキュリティーについてもより万全な体制をしかなきゃいけないですし、そういったご議論をされてきたと思いますけれども、お伺いをさせていただきたいと思います。
国においても、この電子申請の実施など、積極的な電子政府への対応が行われているわけでありますけれども、各省庁は縦割りということで、なかなか進んでいないようであります。また、全国の自治体を見ましても、三千を超す自治体があるわけですけれども、さまざまな理由、財政的な理由もあると思いますけれども、なかなか電子自治体への取り組みが進んでいない。こういうことで、東京がそういった意味では突破口を開く、大きく全国に波及する事業として進めるということは、やはり大きな意味があるのではないかなと思います。
東京都、そして大半の区市町村、五十一団体が電子自治体を構築するということは極めて大きな意義がある、こういうふうに考えます。この取り組みは、今お話がありましたけれども、平成十四年五月、共同運営協議会準備会を立ち上げて、約二年間、熱心に議論を重ねてきた。総会を十三回やって、百人のスタッフが三十回にわたって議論を重ねてきた。大変な数の検討だと思いますし、二年間で三十回というと、毎月のように集まって議論されてきた。それだけ重要で、なおかつ熱心に取り組んできた、こういうことだと思います。
そこで、二年間にわたる共同運営の検討状況、そして現在どこまでその議論が到達しているのか、お伺いをいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 東京都と区市町村は、平成十四年五月に共同運営協議会準備会を設立し、電子自治体の構築と運営方法など基本的な枠組みの検討を行いました。これを踏まえて、平成十五年二月に都区市町村電子自治体共同運営協議会を設立しました。協議会は、一年間で十三回の総会を開催し、対象業務、システムの仕様、経費の負担方法、事業者との契約方法など具体的な実現方法を検討しました。
先生のご質問にありました検討会ですけれども、実は一年間で三十回やってくれまして、大変密度の高い検討ができてうれしく思っております。諸般の検討が調って、本年二月に東京電子自治体共同運営協議会を設立し、共同運営サービスの実施に向けて新たな一歩を踏み出したところです。現在、五十一団体が共同運営サービスの利用を希望しており、今月末に事業者を決定する予定です。
〇長橋委員 いよいよ今月末にサービス提供事業者を決定すると。いよいよ実施段階といいますか、さらに議論を重ねていくかと思いますけれども、そこで、いただいたこの資料に五十一団体、九七・四%と書いてありますけれども、ほかではまだ二、三〇%しかいっていない中にあって、島しょも入って十二団体が参加していないということですから、ほぼ大半の団体がこれに参加をする、大変な成果であると僕は思います。
しかし、数も大事なんですけれども、これを成功させるには、参加する区市町村の意欲が大事ではないかな、こういうふうに思うわけでございます。どうしても行政の窓口というのは区市町村でありますし、住民からすれば区市町村が意欲を持って電子自治体を推進してこそ、都民にとって利便性が高まる。
そこで、共同運営に対する区市町村の意欲や取り組みが実際どんな状況にあるのか、お伺いをいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 区市町村の意欲と取り組み状況ですけれども、今回、大変多くの区市町村が共同運営をみずからの課題として受けとめて熱心に検討を行い、また、それぞれの団体のIT化に精力的に取り組みました。こうした積極的な取り組みがなければ、共同運営は進まなかったと考えています。そしてまた、区市町村自身の熱心な取り組みがあったからこそ、五十一団体という多数の団体が共同運営の利用を希望してくれる結果になったものと考えております。
〇長橋委員 次に、やはりセキュリティーの問題について、今お二人からもお伺いがありましたけれども、角度を変えてお伺いしたいと思います。
お話ししたとおり、セキュリティーの問題は大変、顧客情報が流出する、そういった事件が相次いでいるわけでありまして、この電子共同運営に当たっても、システムを共同利用するに当たっては、経費的には効率化になるわけですけれども、その反面、このシステムで膨大な情報を扱うということによって、よりセキュリティーを高めなければいけない、こういうふうに思うわけでございますので、まず、セキュリティーに関して技術面でどうするのか、また制度面においてどうするのか、こういうことが大事だろうと思います。万全の対応を行うことが重要でありますので、制度面、技術面においてどういうふうに対応するのか、お伺いをいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 セキュリティーについては、技術面と制度面での運用とが合わさって十分な対応ができるものと考えています。技術面では、高いセキュリティーが確保されたインターネットデータセンターで設備や情報を管理するとともに、最新のウイルス対策や不正侵入防止などの対策を行います。制度面では、セキュリティーポリシーを定めて、都と区市町村、事業者の責任と権限、対策基準を明確にするとともに、情報セキュリティー委員会を設置して、セキュリティー全体の運用管理を統括します。また、各自治体には情報セキュリティー担当者を置いて、厳重なセキュリティー管理を実施していきます。
〇長橋委員 情報セキュリティー委員会、そして担当者を決めてやっていくということでございますが、もう一つ考えなければいけないのは、事後のチェック体制、これがあると思います。内部において情報管理を徹底させるのは重要な視点でありますけれども、データ等のやりとりが常にチェックされている、そういうことがちゃんとされているということが内部からのデータの流出、これに対する強い抑止力になるわけであります。この点についてどのように対応されるのか、お伺いをいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 セキュリティーの確保においては、事前の防止とともに事後のチェックが重要な要素になります。事後のチェックとしては、システムに接続した記録をアクセスログと呼んでおりますけれども、この記録を定期的にチェックすることにより、だれが、いつデータを利用したかがわかるので、不正利用の抑制を図ることができると考えています。
〇長橋委員 次に、今回の共同運営が実現すると、区市町村において一気に電子申請、電子調達が始まるわけでございますけれども、この場合に、区市町村のIT部門の職員だけでは、自治体の現場の職員もパソコン操作、今は大方公務員の方はできるかと思いますけれども、このパソコン操作のITへの対応が必要になってくるわけであります。セキュリティーとあわせて職員の適切な操作が求められる、こういうことになると思います。この面について研修、またパソコン操作を含めた育成についてどのように考えられるのか、お伺いいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 二年間にわたる共同運営の検討には、たくさんの区市町村職員が熱心に参加し、検討会やメールでの情報共有を通じてIT担当職員のレベルが高まりました。その職員たちが核となり、それぞれの自治体のIT化が促進され、IT部門以外の職員のレベルも高まっていくことを期待しております。
具体的なシステム操作やセキュリティー確保等については、今後、都区市町村の業務担当者に対して綿密な研修を行い、共同運営が円滑に実施できるように対応していきます。
〇長橋委員 この質問の最後に、これまで取り組みの状況、セキュリティーについて、私を含めて伺ってまいりましたけれども、自治体のシステムの稼働時期が、電子調達が本年の十二月、電子申請が十七年の一月を予定しているということであります。この間に人材育成、また自治体間の調整、さまざまな課題があるかと思いますけれども、実際に稼働に向けての課題、また、その課題にどのように取り組んでいくのか、最後にお伺いをいたします。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 今後の課題ですけれども、第一は、やはり何といっても電子調達と電子申請のシステムを、予定の期日までに実際に稼働させることだと考えています。そのために我々は全力を挙げます。
次に、システムができても、住民や企業が使ってくれなくては何にもなりません。特に電子申請においては、どれだけたくさんの手続が共同運営のシステムに乗るかがかぎを握ると考えています。都と区市町村が協力をし、また競争し合いながら、可能な限り電子手続数を拡大させて、住民の利便性を向上させていきたいと思っております。さらに、共同運営システムの稼働について、利用者への周知を徹底していきます。
〇長橋委員 電子自治体共同については終わりにして、あと一問、災害対策の一つとして、災害時におけるアマチュア無線の活用についてお伺いをさせていただきたいと思います。
ニューヨークの同時多発テロがあった際に、被害を受けた貿易センタービルの中において、災害救助に携わった消防士の間で通信が途絶してしまった、これが多くの犠牲者をさらに生じさせたということを伝えられております。また、同じときに安否確認等のための携帯電話も著しく通信不能に陥った、こういうふうにも聞いております。災害発生時の確実な通信手段の確保は、災害対策上の重要な課題である、こういうふうに思います。
ところで、先般、文京区の方からお伺いしましたけれども、地震などの災害時に、区の災害対策本部と連携して、アマチュア無線を使用した情報連絡活動を実施する、そのため十六年度に、これは文京区の広報に出ているんですけれども、文京区、アマチュア無線局災害非常通信連絡会が発足した、こういうふうにお伺いをいたしました。この連絡会は、アマチュア無線局を保有する区民と、そして文京区の職員から構成をされている。このベテランのアマチュア無線家である--私の地元にもアマチュア無線、ハムをやる人がいらっしゃいますけれども、斑目さんという方が会長となって社会貢献性から発想した、こういうふうに聞いております。
災害時にこうした民間の力を活用していくことは、極めて重要だと思います。区によっては多様な形態によるアマチュア無線の活用を模索されている、こういうふうにも聞いております。アマチュア無線の能力と機能を活用するシステムについては、都としても、今後東京都全域はもとより、隣接県も含めて視野に入れて、広域的システムの構築を進めていく、一層効果的な運用を目指すべきと考えるわけでございます。
そこで、各区、各地域とのシステムの一体化を、都としてアマチュア無線の活用を図るべきと考えますけれども、また、ご提案をするわけでありますけれども、最後に所見をお伺いいたします。
〇金子総合防災部長 発災時には多様な通信ニーズが一どきに発生するとともに、今お話がありましたように、電話などの既存の通信手段もふくそう等によって混乱が予想されます。このため、被災情報の収集を初めとしますさまざまな通信の手段として、アマチュア無線を活用することは有効であると考えられますので、ご指摘の趣旨を踏まえまして検討してまいります。
〇長橋委員 こういう方が各区におられますし、ぜひ東京都と連携して、検討を進めていくということですので、早急な検討をぜひお願いしまして質問を終わります。
2004.03.17: 平成16年第1定例会 総務委員会
