2003.11.19 : 平成14年度 決算委員会意見開陳
平成14年度の決算-第二次財政再建推進プランの着実な実施。
◯長橋委員 私は、都議会公明党を代表して、平成十四年度の各会計決算について意見の開陳を行います。
平成十四年度の決算状況は、一般会計と十五の特別会計を合わせた普通会計決算では、形式収支で一千八百六十億円の黒字となったものの、これから翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は五百二十四億円の赤字であり、五年連続の赤字となり、なお厳しい財政状況は続いています。
都は、これまでも財政再建推進プランに基づき、財政構造改革に全力を挙げて取り組んできたところですが、法人二税が大幅な減収となるなど、先行きは依然として厳しく、予断を許さない状況にあります。
こうした状況を踏まえ、都は本年十月に第二次財政再建推進プランを策定し、さらに一歩踏み込んだ改革を進めることとしています。第二次財政再建推進プランの着実な実施を図ることにより、引き続きむだを排し、公会計制度改革も視野に入れた事業の効率的な執行に努めるとともに、真に都民の必要とする福祉、医療、教育などの生活直結分野は、限られた予算の中で最大限効果の発揮できる執行を要望するものであります。
以下、各局別に申し上げます。
初めに、知事本部関係について申し上げます。
一、首都機能移転問題については、引き続き国会等の移転に関する政党間両院協議会での協議にゆだねられるなど、国はいまだ首都機能移転を断念していない。都としては、今後とも国会の動向を注視し、移転の白紙撤回に向け、機動的に反対活動を展開すること。
一、アジア大都市ネットワーク21については、東京都及び参加都市の提案した共同事業を着実に実施し、アジア地域の繁栄と発展に寄与すること。
一、米軍基地問題については、平穏な市民生活を守るため、騒音対策を初めとする各種の取り組みを強化すること。
一、首都東京を再生し、都民サービスの充実を図るため、知事本部の総合調整機能を十分に発揮し、重要施策等の推進に積極的に取り組むこと。
次に、総務局関係について申し上げます。
一、スリムで柔軟な行政体質の確立を目指し、組織定数の見直しや一層の事務改善など、徹底した行政改革に努められたい。
監理団体についても、団体の経営評価結果等を踏まえ、一層着実な改革を進めること。
一、地方分権については、国に対し着実な実施を求めるとともに、地方財源の充実確保を働きかけられたい。
また、市町村との役割分担の明確化に努めつつ、行政水準の維持向上を図るための適切な財源補完を行うこと。
一、三宅島災害対策については、島民の方々の避難生活が長期化している実情を踏まえ、各分野にわたる施策の充実を図るとともに、復旧、復興対策に積極的に取り組むこと。
一、防災対策については、自助、共助を基本としつつ、自治体、民間団体等との連携の強化にも十分配慮した上で施策の推進に努められたい。
一、電子都庁の実現については、費用対効果に十分配慮しつつ、万全のセキュリティー対策を講じ、都民の利便性の向上に努められたい。
次に、財務局関係について申し上げます。
一、これまでの財政再建の取り組みを一層強め、第二次財政再建推進プランの着実な実施を図ることにより、財源不足を解消するとともに、財政構造改革を推進されたい。
一、厳しい経営環境にある都内の中小企業に対し、都としても中小企業安定化のため、共同企業体の活用などを積極的に活用し、受注機会の拡大への取り組みをさらに強化されたい。
一、土地、建物等の都有財産については、重要な資産であり、総合的観点から有効活用を図る必要がある。財産利活用総合計画に基づき、さらなる利活用の促進を図るとともに、未利用地については、売却することにより増収に努められたい。
一、真の地方分権実現のため、懸案となっている税源移譲を初めとする地方税財政制度の抜本的な改革を国に対し強く要望されたい。
次に、主税局関係について申し上げます。
一、地方の財政需要に対応した安定的な税財源を確保するため、国と地方の税源割合を一対一とすべきであり、当面、税源移譲を基本とした三位一体改革の早期実現を国に対し強く働きかけられたい。
一、大都市における膨大な財政需要に見合う自主財源の充実、確保に向けて、引き続き東京都税制調査会を活用して、さまざまな角度から検討されたい。
一、固定資産税、相続税については、高地価によって生活者が過重な負担を強いられないよう、引き続き大都市地域の実情に見合った税負担のあり方について検討するとともに、国に強く働きかけられたい。
次に、生活文化局関係について申し上げます。
一、インターネットなどの媒体を活用し、都政情報を迅速に都民に提供するとともに、世論調査や都政モニターなど、調査、広聴を推進し、積極的な広報広聴活動を展開されたい。
一、ボランティアやNPOなどの市民活動の積極的な支援に努めるとともに、家庭、学校、地域社会の協力を得ながら心の東京革命の充実を図られたい。
一、私学助成については、私学教育の重要性を、都議会決議を重視し、助成水準の維持に努められたい。
一、商品事故、取引被害を防止するとともに、表示の適正化など、消費者の適切な商品選択の確保策を講じ、消費者が自己責任に基づいて行動できる環境の整備に努められたい。
次に、都市計画局関係について申し上げます。
一、国際的な都市間競争や情報化の進展など、社会経済情勢の大きな変化に対応するため、東京の新しい都市づくりビジョンに基づく都市づくりを積極的に展開されたい。
一、木造密集市街地の防災性の向上を図るため創設した新たな防火規制については、区市と連携し、地元住民の意向を十分に踏まえ、適切に運用されたい。
また、先般改定した防災都市づくり推進計画、基本計画に基づく整備プログラムを早期に策定し、都市防災不燃化促進事業及び防災生活圏促進事業等の一層の重点化を図り、防災都市づくりを推進されたい。
一、都市再生の推進に当たっては、土地区画整理事業及び市街地再開発事業等を積極的に活用し、住宅供給の促進や良好な都市景観の形成にも配慮し、潤いのある市街地の形成に努められたい。
一、東京圏における広域的な公共交通のネットワークを強化するため、常磐新線及び日暮里・舎人線を早期に整備されたい。
また、駅などの公共空間、公共交通機関におけるバリアフリー化の取り組みをさらに強化し、都民生活の利便性の向上に努められたい。
一、東京を再生し、豊かな都市環境を創出するため、先般の都市計画審議会答申、東京らしい緑をつくる新戦略を踏まえ、規制緩和や民間活力を導入した新しい公園整備の仕組みの導入について検討し、東京の緑の保全と確保に積極的に取り組まれたい。
次に、環境局関係について申し上げます。
一、二酸化炭素排出の削減、エネルギーの有効活用など、地球温暖化対策への取り組みを一層強化するとともに、先進的なヒートアイランド対策を推進されたい。
一、自動車公害対策については、零細事業者への適切な助成措置の継続などにより、ディーゼル車規制の円滑な推進を図り、大気汚染の改善に努められたい。
また、ダイオキシン類など有害化学物質対策を着実に推進されたい。
一、屋上緑化を初めとする緑化の推進、里山の保全や水辺環境、湧水の保全など、緑の東京計画を着実に推進されたい。
一、産業廃棄物対策については、広域的な不法投棄防止対策に積極的に取り組むとともに、PCB無害化処理施設の整備を初めとするスーパーエコタウン事業の着実な推進を図られたい。
次に、福祉局関係について申し上げます。
一、利用者本位を徹底する開かれた福祉の実現をより確かなものにするため、時代の変化に的確に対応した新しい福祉改革を強力に進めるための施策展開に全力を傾注されたい。
一、特別養護老人ホームの入所希望者が増大する中、真に入所を必要とする要介護高齢者の優先入所の仕組みが有効に機能するよう、都として積極的に支援されたい。
一、高齢者が自立した日常生活を送り、安心して暮らし続けられるよう、痴呆性高齢者グループホームや自宅と施設の中間的な新しい住まいなどを充実するとともに、介護予防や在宅サービスの普及促進に向け、積極的に取り組まれたい。
一、支援費制度導入後においても、障害者の自立支援と親亡き後の不安の解消を図るために、障害者地域自立生活支援センターの設置支援や知的障害者生活寮などの整備など、就労と社会参加の促進、在宅福祉を積極的に推進されたい。
一、虐待対策を初め、子どもに対する相談、支援体制の強化や養育家庭など家庭的養護の充実を図るとともに、大都市特有の多様な保育ニーズに対応したきめ細やかな保育施策を実施し、仕事と子育ての両立のための支援を一層推進されたい。
一、利用者自身の適切な選択による福祉サービスの利用の支援や多様な供給主体による競い合いを通じたサービスの質の向上を図るため、第三者によるサービス評価システムや福祉情報総合ネットワークなどの施策の展開を着実に進めるとともに、低所得者対策などセーフティーネットの構築に努められたい。
一、障害者や高齢者が地域の中で生き生きと生活し、社会参加ができるよう、区市町村による福祉改革の主体的な取り組みへの支援強化やバリアフリー化の整備促進に努められたい。
一、都立福祉施設の民間移譲に際しては、民間法人の創意工夫により、地域に根差したさまざまな福祉資源あるいは福祉サービスが幅広く活用されるように努められたい。
次に、健康局関係について申し上げます。
一、小児救急医療を実施する区市町村を強力に支援するとともに、二次、三次救急医療体制のさらなる整備に努められたい。
一、周産期の高度な母子医療に二十四時間対応可能な周産期母子医療センターの整備を促進されたい。
特に、区部に比較して周産期母子医療センターの数が少ない多摩地域については、病院経営本部との連携を図りながら体制を確保し、安心して子どもを産み育てられる環境づくりを積極的に図られたい。
一、近年患者数が増加しているアトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症などのアレルギー疾患に対して、発症のメカニズム及び治療法の研究をさらに進めるとともに、予防から治療に至る総合的な施策の展開を図られたい。
一、多摩地域の保健所再編については、各市町村の実情を勘案しながら、保健所の機能強化や市町村への支援策強化を推進されたい。
一、難病医療費等助成事業については、国が指定する対象疾病と都が指定をする対象疾病において、医療費等助成事業の一部に生じている格差をなくすよう、事業の充実を検討されたい。
次に、産業労働局関係について申し上げます。
一、失業率の改善も予断を許さない中で、勤労者の生活の安定を図るため、民間における職業紹介のノウハウなどを活用して、特に高齢者、女性、障害者に対する求人開拓を積極的に行い、雇用機会の確保に努めるとともに、産業構造の変化や求人需要に対応した技術専門校の効率的、効果的な事業展開を推進し、離転職者等に対する多様な職業訓練機会の拡大を図られたい。
一、起業家等の創業活動を活性化するため、新製品、新技術の開発や知的財産活用への支援に取り組み、意欲的、創造的な事業活動を支援する環境の整備を積極的に図られたい。
また、創業支援融資及び税制の優遇措置などの強化を図られたい。
一、景気の動向等を踏まえ、中小企業の多様な資金需要に適切にこたえるため、各種融資制度の活用や融資条件の緩和など、制度融資の充実を図るほか、資金調達手段の多様化を進め、中小企業の経営の安定を図られたい。
一、大きな経済効果が期待できる東京の観光産業の振興に取り組まれたい。
一、農業の振興を図るため、都市農業への支援や農業生産基盤の整備強化を推進し、高齢化等により不足する農業の担い手の育成策を推進するなど、農業振興の充実を図られたい。
また、島しょ地域の基盤である農業と水産業の振興、発展のための施策に積極的に取り組まれたい。
次に、中央卸売市場について申し上げます。
一、食の安全と安心を確保するために、と畜解体処理については衛生面に特段の配慮を行い、都民へ安全で安心な食肉の供給ができるよう努められたい。
次に、住宅局関係について申し上げます。
一、都営住宅の建てかえやスーパーリフォーム事業による良質なストック形成を着実に進めるとともに、適正かつ効率的な管理運営に努められたい。
一、都民住宅については、社会経済動向の変化を踏まえつつ、的確な対応を図られたい。
一、高齢者の居住を確保するため、高齢者向け優良賃貸住宅の供給を推進するとともに、既存都営住宅へのエレベーター設置や公共、民間住宅のバリアフリー化、子育てファミリー世帯に対する住宅対策の充実を図られたい。
一、民間分譲マンションの適切な維持管理や円滑な建てかえを促進するため、区市町村とも連携し、相談体制の整備や支援体制の充実に努められたい。
次に、建設局関係について申し上げます。
一、都市の骨格を形成する幹線道路及び地域幹線道路や山間・島しょ地域の振興を図る道路の事業を推進するとともに、整備のおくれている多摩地域を重点的に促進されたい。
一、鉄道の連続立体交差事業については、関係区市と協議し、住民要望を踏まえながら事業の促進を図られたい。
一、中小河川の改修を重点的、効率的に推進するとともに、調節池の設置等、総合的な治水対策に努められたい。
一、多摩ニュータウンにおいては、複合的な都市機能や自然と調和した良好な住環境を備えたまちづくりを推進されたい。
一、三宅島の災害復旧事業に万全を期されたい。
次に、港湾局関係について申し上げます。
一、東京港は首都圏全体の住民生活を支える一大物流拠点であり、外貿コンテナ船の基幹航路のメーンポートとして、また国内海上輸送の拠点港湾として、ますます重要度を増しており、引き続き輸送革新に対応できるよう、外貿コンテナふ頭の整備や航路、泊地しゅんせつ、東京港臨海道路の整備など、港湾機能の充実を図られたい。
一、東京港の国際競争力を強化するため、官民一体となってIT化の推進、規制緩和、諸手続の簡素化、迅速化、港湾利用料金の軽減等による港湾トータルコストの低減などを図り、効率的な港湾運営に努めるとともに、ポートセールス活動の一層の充実に取り組まれたい。
一、東京港の防災性の向上を目指して、耐震強化岸壁の整備を初め、港湾施設用地等の液状化対策、水門、排水機場等の耐震性強化を進めるとともに、高潮対策としての防潮堤、内部護岸の着実な整備を推進されたい。
また、新海面処分場の整備を着実に進める一方、その延命化に努められたい。
さらに、密輸、密入国、テロ行為等、東京港の水際を脅かす危機に的確に対処するため、東京港の保安対策に積極的に取り組まれたい。
一、東京港の埋立地については、都民のレクリエーションニーズに対応した施設の整備拡充を図るとともに、快適な水辺空間をつくるため、水質汚濁対策などに取り組み、都民に開かれた港づくりに努められたい。
一、伊豆諸島及び小笠原諸島における産業振興、交通利便性の向上及び住民生活の安定のため、島しょ地域等の港湾や漁港、空港などの整備拡充を引き続き推進するとともに、被災した港湾施設等の一日も早い復旧に取り組まれたい。
また、島しょにおける航路及び航空路の維持を図るため、離島航路、航空路補助の充実に努められたい。
次に、大学管理本部関係について申し上げます。
一、新大学の設立に際しては、都立の大学としての存在意義、目的を明確にし、都民の理解を得るとともに、社会に有為な人材を輩出できるよう努められたい。
また、独立した行政法人として財政改革に積極的に取り組み、経営基盤の強化に努められたい。
一、外部資金研究費の積極的な活用により、都立の大学としての特色化、重点化を図るなど、戦略的な研究活動を行い、最先端の研究成果を内外に発信されるよう努力されたい。
一、大学研究と産業界を有機的に結びつけるため、コーディネーターを活用した新産業の創出や新技術の開発を支援するなど、産学公連携の充実強化に努められたい。
次に、教育庁関係について申し上げます。
一、教員の資質の向上のため、教員のライフステージに応じた研修や指導力不足教員に対する研修などを一層充実するとともに、人事考課制度を適切に運用し、活力ある教育現場を実現されたい。
一、都立高校改革を成功させるためには、関係者の理解と協力を得ることが最大の前提条件である。これまでとは異なった創意工夫を凝らしながら、生徒等の多様なニーズにこたえた魅力ある都立高校の実現に努められたい。
一、都立高校における修学旅行の所要経費や卒業アルバムの制作経費を初め、学校徴収金の適正化を図り、保護者負担が過重にならないよう努められたい。
一、都立学校施設の開放については、より一層の推進を図るとともに、都民への情報提供に当たっては、さらなる利便性の向上に努められたい。
一、全公立中学校に配置をしたスクールカウンセラーについては、配置により不登校が改善されてきている実態をかんがみ、今後も継続して実施をしていくことを強く求めるとともに、公立小学校からの相談や派遣要請などを受けやすくする体制づくりに努められたい。
一、少人数指導をさらに充実させていくために、国に対して教職員の定数改善を要望するとともに、保護者等への普及啓発、周知に努められたい。
一、大学生等を学校に派遣するティーチングアシスタント事業をさらに普及啓発していくために、区市町村教育委員会での取り組みを支援するとともに、学生の大学での単位認定を大学側に強く働きかけていただきたい。
次に、警視庁関係について申し上げます。
一、凶悪化、巧妙化する来日外国人犯罪対策や多発する犯罪を抑止するため、必要な警察官の増員を図られたい。
一、来日外国人を中心とする国際犯罪組織や国内の暴力団に対する組織犯罪対策を強化するとともに、取り締まりに必要な装備資器材の整備を図られたい。
一、都民が安心して暮らせる安全なまちづくりを推進するため、街頭・侵入犯罪及び少年犯罪などを抑止するための諸対策を推進されたい。
一、地域住民の安全を守るため、拠点となる警察署や交番、駐在所庁舎の整備を進められたい。
一、大震災等の災害発生時における被災者や負傷者等の救護活動を迅速に行うため、必要な装備資器材の整備を図られたい。
一、交通の円滑化を図り、交通公害抑止対策を推進するとともに、交通安全施設の整備を進め、交通安全対策の充実を図られたい。
最後に、消防庁関係について申し上げます。
一、震災等の大規模災害発生時に活動拠点としての機能を十分発揮できるよう、消防庁舎及び防災員宿舎等の整備を促進するとともに、消防車両や装備資器材の充実に努めること。
一、救急需要の増大に対応するため、救急車や救急資器材の増強を行い、救急業務の一層の充実を図ること。
一、雑居ビル等の防火安全性を確保するため、防火に対する関係者の意識を向上させるとともに、査察体制の充実に努めること。
以上
2003.11.19 : 平成14年度_各会計決算特別委員会意見開陳
