2003.10.24 : 平成14年度決算委員会・第1分科会
夜間も受講できるIT講習。セキュリティーを確保と障害者への配慮。
〇長橋委員 今、立石先生もIT講習、電子都庁についてご質問をされましたけれども、私もなるべくダブらないようにIT講習、いよいよ進んできておりますし、これについてご質問を何点かさせていただければと思います。
木谷部長もいわれたとおり、ITの革命といいますか、ITの推進が世界じゅうで進んできている中で、最近はブロードバンド、大容量で今度は画像とか映像、こういった伝達も進んできている。私も一応インターネットぐらいといういい方はおかしいんですけれども、できるわけですけれども、ほとんどついていけないという状態にあるわけです。それに伴ってインターネットの利用者の拡大がどんどんふえてきている。そういう中にあって、IT講習というのは大きな役割を果たしたんではないかなと思うわけで、こういう質問をさせていただくわけです。
IT革命とともにITが進んだということは、都民の生活、暮らし、また経済活動、これも大きく変わってきているわけでございます。そういう中で都庁が電子都庁推進計画、こういったところが都民の暮らしや社会の激変、経済情勢の変化の中にあって非常に大事なことであると思いますし、こういったところから電子都庁推進計画が成り立っていくものだと思うわけでございます。
今いわれたとおり、いつでもどこでも二十四時間インターネットが活用できるし、今、電子申請の話も出ましたけれども、さまざまなサービスやそういったものが受けられる。今までの郵便ポストに行ったり、窓口に行ったりということをしなくても済むようなことがどんどんふえてきている、こういうことでございます。
その一番の基盤をなすには、インターネットができなければしようがない。そういった意味で、この情報通信技術の推進、このIT講習というのが行われた。どうやってスイッチを入れるかというところから始まった初期講習でございますけれども、これを特例交付金やいろいろな基金で行ってきたわけです。まず初期のあれですけれども、簡単にしますが、この予算と支出額がかなり乖離しているんですけれども、平成十三年度の繰越分も含めて執行率が低い、これについてまずお尋ねをしたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 ご指摘の三五ページの(3)と(4)に情報通信技術、二つございまして、まず上の方ですけれども、これは平成十四年度分でありますが、緊急地域雇用創出基金により東京都が実施したものでありまして、この不用額は入札による契約差金でございます。その下の平成十三年度繰越分と書いてあるものですが、これは情報通信技術講習推進特例交付金により区市町村が実施したものでございまして、不用額は契約の差金及び区市町村が事業化できなかった分ということでございます。
〇長橋委員 都の分と区市町村の分、こういうわけですけれども、立石先生もご質問されましたが、十三年度から始まっているということでございますので、IT技術の早期普及、これは日本として、こういう情報通信立国でやっていくということは大事だと思うんですけれども、資料をいただきましたら、インターネットの人口普及率というのがございまして、これは現在、平成十五年で、先進国だと思いますけれども、第十位である。一位はアイスランドという国ですね。それから電子政府化というのがありまして、これが二十二カ国中、日本は十七位から十五位に上がった。一位はカナダですけれども、日本は活用期というところに入っていて、成熟期にはまだ至っていない。カナダとかシンガポールというところは一位、二位なんですけれども、そういった電子政府、いわゆる国民の方が使いやすさであるとか、サービスが非常に成熟しているというところからくると、まだまだこれからいろんな意味でどんどん進めていかなければいけないと思うわけでございます。
また、いただいた資料で、これは古いんですけれども、郵政省が通信に関する現状報告というのがあって、これは平成十年度で、それを見ると、各都道府県別のどれだけ進んでいるかというのがあるんです。これは古いので、その後大きくTAIMSとかあれしているんですけれども、平成十年度だと、東京は庁内OA化が四十七都道府県のうち最下位であった。こんなことで聞いて、平成十年というと五年前ですけれども、そのときには東京は一番おくれていたなと始めて知ったわけです。
そういった意味で、このIT講習、これは非常に大事だと思うんですけれども、平成十四年度、昨年まで行われた実施状況、応募状況、そして当初目標はどうだったのかということを含めて、それが実施されて都内の成人人口にとってはどれぐらいの割合をやったのか、そういうのを、例えば区市町村はどれぐらいであったか、東京都はどうだったか、当然区市町村の方が多いと思いますけれども、そこら辺をちょっと教えていただきたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 一点だけちょっと補足させていただきますと、平成十二年度にもちょこっとやってございますので、一応十二、十三、十四というふうに経過をしてきたというふうに考えております。
特例交付金と基金ということで行いましたので、それで分けてご説明をさせていただきますが、平成十四年度までに都区市町村が特例交付金で実施したIT講習では、二十歳以上の都民約四十五万人を募集いたしまして、応募倍率が約一・六倍でした。これが非常に大きいものでございます。それから緊急雇用基金により東京都が実施したIT講習では、約一万人を募集し、応募倍率は二・四倍でございました。合計いたしまして、実績で考えますと、全体で三十九万人が受講いたしまして、これは当初の目標である四十万人をほぼ達成した、九八%という状況でございます。これは、ご質問にありました都内の成人人口の比較では、約四%に該当いたします。
これは、都民のIT基礎技能の向上に貢献することができたというふうに考えております。
〇長橋委員 都内成人人口の約四%、高齢者の方、私の近くの方も会社をリタイアして講習に通っているんだということをお伺いして、非常に楽しみにしながらできるし、インターネットができるようになって大変喜んでおられました。
ちょっとその前に、区市町村が四十五万人募集して、東京都は一万人募集した、合わせて四十六万人。目標は四十万人ですからいいんですけれども、受講者は合わせると四十万人だった。四十六万人募集したけれども、実際に受講したのは四十万人だった、こういうことで六万人の差があるわけです。テキスト代千円で無料でということで気軽にできるわけで、倍率も東京都は二・四倍とかということですけれども、募集したのに受講しなかったというのが六万人もあるというのは、どういう理由があるのかなというのをちょっと教えていただきたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 確かに全体では応募倍率が非常に高いんですけれども、東京都の全域で実施してございますので、ある地域では非常に高かったけれども、あるところでは募集枠に足りなかったというところも現実にございます。
それから、当選はしたんだけれども、やっぱり当日いろんな事情で休んでしまったという都民もございますので、結果としては応募の人数よりも実績の方がやや下回ったということになっています。
〇長橋委員 地域によっては、場所も恐らく大体便がいいところで、区市町村なんかは中心地でやったんだと思いますし、東京都のところも聞きましたら、大きなところでやっていますから、せっかくの募集枠がありながら受けられなかったということは、もっと工夫のしがいがあったんではないかな、こういうふうに思うわけです。
立石先生もいわれていましたけれども、やはりインターネットができる、ITができるということとできないという人の差がいろんな形で出てきたら大変なことになる、こういうふうに思うわけですね。ところが、インターネットの利用者数が、ちょっと資料を見せてもらったんですけれども、驚いたのは、今は携帯電話でもインターネットができる、メールができるということですけれども、二〇〇〇年のときには利用者数が、携帯電話が二〇〇〇年二月だと、三万人だった。それが二〇〇三年、ことしの二月現在では七百三十五万人、何百倍になっている。また、恐らく初めは携帯電話でやっていたのが、最近は、じゃ、自宅にパソコンも買おうとかいうので、そこからふえてきたという人もいるでしょうし、それから自宅のパソコンから利用したのも、二〇〇〇年だと八百二十一万人が、二〇〇三年では二千百九十六万人、三倍近くまでふえてきているというので、本当に急激なIT人口の増加があるわけです。
そういうことで、これが逆に求人や、それから雇用条件とか就職活動とかというところで、さまざまなデジタルデバイドという問題が起きてくるんではないかな、こういうふうに思うわけでございます。やはり障害者や、それから高齢者の方はなかなか取っつきにくいということもあったりしますし、特に視聴覚障害の方は普通のパソコンでは使えないわけで、そういった方々に対してきちっと環境を整えてやっていくことが大事だと思うんですけれども、そういった障害者の方、また高齢者の方、こういった方々に対してどういう配慮をしたのか、またどういう環境を整えたのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 ご指摘のとおり、いわゆるデジタルデバイドの問題は非常に重要でありまして、今回のIT講習会の中でもかなりその点に配慮した講習が行われております。まず、視聴覚の障害者に対してですけれども、都立の盲・ろう学校や、あるいは区市の施設など三十カ所以上使いまして、障害に配慮したIT講習を実施いたしました。それから高齢者に対してですけれども、二十カ所以上でやはり実施をしております。
なお、東京都が実施をしました一般向けのIT講習会ですが、アンケート調査によりますと、六十代以上の方が三六%を占めております。そうした意味では、高齢者の方々が今回の講習会に積極的にご参加いただいて、有意義であったというふうに考えております。
〇長橋委員 障害者の方、高齢者の方、こういう方々がもっと身近にインターネット、ITを使えるような、そういった環境をさらに整えていただきたいなと思うわけです。
あわせて、今度はお母さん方、特に若いお母さん方は最近はインターネットを活用している方が多いわけですけれども、ただ、全部が全部じゃないと思いますし、特に小さなお子さんを抱えていると、こういったIT講習を受けたいといっても、子どもをどうするんだとなるわけでございまして、さまざまな講習でも保育とかいうこともやっていますけれども、IT講習についても、こういった働くお母さんの方のためにはどういうふうな配慮をしたのか。
もちろん、それから昼間働いていて、自分の職場で若い人はできるけれども、ちょっと世代的に五十代、六十代、わかりませんけれども、東京都の職員はそんなことはないと思うんですが、自分もひそかに講習を受けたい、話してもなかなか通じないというようなことをよく聞くわけです。そういった昼間働きながら夜受講したい、こういった方も配慮されたと思うんですけれども、どのようにやったのか、教えていただきたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 まず、小さなお子さんを抱えたお母様ですけれども、IT講習希望者に対しては保育つきのコースを設置いたしました。それから、昼間勤めている勤労者に対してですけれども、土日の二日間で集中して受講できる講座や、夜間だけ連続して受講できる講座も実施いたしました。
〇長橋委員 さまざまな配慮をされてやったということでございます。それに対して今度は、そういったIT講習をやりますよというような、まず周知が必要だと思うんですね。やはり興味ある方、恐らく抽せんとか、中には早い者勝ちで応募ということが条件だったと思うんですけれども、そういったなじみのない方とか、そういった方々にどういうふうに周知をしたのか、そこら辺ちょっと教えていただきたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 都民への周知方法ですけれども、二カ月ごとに「広報東京都」に掲載いたしまして、募集をいたしました。それから、都庁の中の総合案内センター、区市町村の窓口、東京都の都税事務所等のいろんな施設にもポスターを掲示いたしまして、またリーフレットをそこで配布いたしました。それから、東京都のホームページからも応募できるようにいたしました。
〇長橋委員 ITの初歩といいますか、インターネットの初歩ということであると思いますけれども、学んだらやはりそれを活用したくなる。特に行政のサービスであるとか、さっきいったいろんなさまざまな申請、いろんな施設の利用なんかもこういうことでできることになるわけですけれども、そういう中で、従来どうしても、私なんかも一応できるんですけれども、そういう詳しい方に話を聞いていくと、新たな発見がたくさんあるわけで、こんなこともできるのかと。ところが、日常的にそういったところを勉強しようと思っても、どうしてもなかなかできなくて、あきらめてしまっているところもあるわけなんです。
私なんかは平均ぐらいだと思うんですけれども、平均ということは、どうやったらインターネットにつなぐのか、どうやったら東京都につなぐのかというところも、東京都の中から総務局のホームページをどうやって開くのかということ、総務局から開いていくとまたいろんな情報があるんですけれども、どうやって開いてみるのかということが、私なんかも見つけたいのになかなか見つからなかったりする場合もあるわけですね。そういったことで考えると、高齢者の方とか、全く初歩の方が使いやすいということが、都民の視点から考えると大事だと思うんですね。
ハードの部分もあるわけですけれども、今いったソフトの部分で、一つはサービスの向上というか、実感として都民の皆さんとか事業者の方が、こういうことでよかった、得をしたといいますか、というように感じることが大事だと思います。
例えば、ここに書いてあるんですけれども、電子申請で都営住宅に入居したいときだとか、各種助成を受けたい、こういったことも電子申請でできるようになるということで、サービスの向上ということを考えると、どういうふうに考えているのか。
それからもう一つはわかりやすさ、やはりホームページの中でわかりやすさとか、易しさというのが、使いやすさですね、これが大事であると思います。どうしても行政の仕事というのは、話せば簡単なことも意外と複雑になっていたり、それからいろんな施設を借りるに当たっても、いろんな条件があったり、手続が複雑であったりするわけでありますので、そういったことも使い勝手のよさといいますか、わかりやすさというのも大事だと思うんですね。
それからもう一つは、さまざまな申請に当たってやっぱりセキュリティーの問題が大事になってくると思います。個人情報の保護の観点も必要ですし、また、すべてこれに頼ると、ウイルスの侵入とかということも東京都でも過去あったと思うんですけれども、そういったセキュリティーの問題、こういったところはきちっとしていないと、都民が受け入れていくに当たって、また成熟といいますか、電子都庁を目指すに当たって、そういったところが課題ではないかなと思うんですけれども、そこら辺についてはどうお考えでしょうか。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 三点のご指摘がありました。サービスの向上をどうするか、それからわかりやすさ、使いやすさ、最後にセキュリティー、本当にこういうことだと思うんですね、今のIT社会の問題がここにあると思います。
やっぱり何といっても電子申請、私もやったことがありますけれども、便利でございまして、私の身近な者が東京都の職員の採用試験で、東京都のホームページから申請をすることができた。これは多分、東京だけではないかと思いますが、五分間でできたというんですね。ほかのところは行かなくちゃいけないとかいうことがありまして、大変に東京都の方式は便利だったということを実際に使った人間からいわれました。そのほかのいろんなスポーツ施設の予約等においても、やっぱり自宅から行えることは大変便利でありまして、こういうことがこれからどんどん進んでいくと思いますし、進んでいった方がいいと思っております。
ただ、その中で、先ほどもご指摘があった、しかし、使いにくい方々がいる。例えば、パソコンを持っていない方々がいる、あるいは障害を持っていて、あるホームページは、例えば視覚障害、色が識別できない方からすれば見にくいとか、いろんな問題も付随して出てまいりまして、便利になればなるほど使えない方々の問題、これを一層配慮しなければいけないというふうに考えています。
最後にセキュリティーの問題です。これも非常にやっかいな問題でありまして、東京都も先般侵入されました。もうイタチごっこみたいな感じで、これからも続いていくことになると思うんです。したがって、問題があるからといういい方もあるんですけれども、例えば電話を考えましても、やはり電話が便利になると、災害でとまったときにどうしようかという問題がある、それから電話を盗聴されてしまう、常にそういう問題が付随いたします。しかし、電話がない方がいいというふうにはもう考えられないわけでありまして、そういう意味ではこのIT、情報通信技術というものも、だれにでも使えるように配慮していくこと、それからセキュリティーについては、万全を尽くしてやはりセキュリティーを確保していくこと、この二つをしっかり考えながら、なおかつ都民にとって利便性をさらに高めていくために前に進めていく、こういう覚悟でやっていきたいと思っております。
〇長橋委員 最後に、今いったやはり都民の視点というのが大事だと思います。さっき使いやすさとか、便利ということで、これをもらったんですけれども、健康局で「東京都こども医療ガイド」というホームページの箇所なんですけれども、これを見ると、いざというときに会話タイプというのがあるんです。会話をインターネットでしながら、会話というんですかね、クリックしながらですかね、病気やけがの対処の仕方とか、病気の基礎知識とか、それから子育てのアドバイスも、内容がお医者さんとか保健士などで作成をされているということで、こういうことがわかっていれば、子育てとか--私なんかも子どもが小さいときに経験があるわけですけれども、子どもはどこが痛いとか、どこがぐあい悪いというのがわからないわけで、そういったときに夜中ですと、核家族化になってくると、どこに聞いていいのかということがあったりすると、これを見れば非常に参考になった場合もあったんではないかな、こういったことは非常に便利な一つだなと、こういうふうに思います。
この間、第三回定例会で、建設局で聞いたんですけれども、異常気象で雨が非常に降ってきている。そういう中にあって、降雨情報とか水位についてもインターネットで都民に提供している。こういったことはあるわけですけれども、そういったことを含めてどんどん都民の視点ということで広がってくれば、より目が行政に向いてくるんではないかな、こういうふうに思うわけです。
どれだけ都民が電子自治体、東京都行政のサービスを享受できるかどうか、こういうことでこのIT講習が始まったんだと思うんですけれども、さっきいったとおり、区市町村が平成十二年度から、昨年で終了して、東京都も緊急雇用創出基金で来年度まで入っているということで、いわゆる初歩技術ということから始まって、IT技術の底上げということを考えると、そのステップアップをまた考えていかなければいけないと思いますし、ステップアップをしていくに当たって社会的な効果はどういうふうに変わってくるのか。また、今後の都の方向性としてさらにIT技術の推進、講習も含めて進めていくべきと考えますけれども、最後にその質問をして、終わりたいと思います。
〇木谷IT推進室情報企画担当部長 社会的な効果ということでございますけれども、この講習によって都民の基礎的なIT技術を高めることができて、障害者や高齢者も含めて多くの方々が社会の情報化の恩恵を享受する上で大きく貢献できたと考えております。
今後ですけれども、緊急地域雇用創出基金を活用しながら、事業の実施を考えていきたいと思っております。
2003.10.24 : 平成14年度_各会計決算特別委員会第1分科会
