2003.10.20 : 平成14年度決算委員会・第1分科会
歌舞伎町雑居ビル火災その後。消防法令の大改正。高層建築物の防火安全対策。
〇長橋委員 私は、歌舞伎町雑居ビル火災、その後の状況についてお伺いをしたいと思います。
この火災も放火の疑いがある、このように承っているわけでございますけれども、私の地元、池袋でございますけれども、ことし春先だったですけれども、放火と思われる火災が、周囲百メートル以内に相次いで起こりました。偶然、私の知人が早期に発見をして大事には至らなかったわけでございますけれども、放火による火災、これが全国的にも火災原因の第一位である。特に東京においては、昭和五十二年以来一貫して、放火または放火の疑い、これが第一位、火災全体の四割を占めている。大変憂慮すべき事態であると思います。
東京消防庁では、町会や自治会、また関係行政機関等と協力して、放火されない環境づくり、こういったものを推進しているわけでございますけれども、放火に対しては厳しく、またより厳重に、撲滅ができるように、都民の生活の安全、生命を脅かすこの放火に対しては、ぜひさらにご尽力をいただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
さて、この歌舞伎町雑居ビルについてでございますけれども、この火災、四十四名もの人命が失われた、大変な大惨事でございました。このビルは、地下二階、地上五階建て、延べ面積も約五百平方メートルということで、比較的小規模なビル、こういうことでございます。こういったビルは、私の地元の池袋周辺でも数多くあるわけでございまして、改めて雑居ビルの火災の恐ろしさ、これを痛感したわけでございます。
この歌舞伎町の雑居ビル火災を踏まえて、東京消防庁では直ちに、小規模雑居ビルの緊急特別査察を実施して、同じような火災の再発防止を図られた、こういうふうに承っておりますけれども、緊急査察以外に、東京消防庁ではどのような取り組みを行ったのか、まずお伺いをいたします。
〇関口次長 新宿区歌舞伎町雑居ビル火災後の類似火災の再発防止に向けた取り組みについてでありますが、緊急特別査察を実施したほか、第一に、都内全域において、階段・廊下クリーンキャンペーンを実施し、階段や通路などの避難施設に物品を置かないよう、都民に対し普及啓発いたしました。
第二に、有識者から成る小規模雑居ビルの火災安全対策検討委員会を設置し、その結果に基づき、総務省消防庁に対して、消防法令の改正を要望いたしました。
第三に、火災予防条例を改正し、階段、廊下などの避難施設を有効に管理するため、火災の予防または避難に支障となる物件を置く行為などを禁止することといたしました。
第四に、警視庁、都市計画局など関係行政機関と一体となった、雑居ビルに関する東京都安全対策連絡協議会を設置するとともに、各市及び各区においても、関係行政機関との間に連絡協議会を設置し、合同の立入検査を実施いたしました。
第五に、防火対象物の規模などにかかわりなく、火災危険の高い対象物から重点的に立入検査を行うとともに、違反指摘事項の是正状況について確認を徹底し、警告不履行に対しては再警告を行わず、直ちに命令に移行するなど、違反処理を強力に推進いたしました。
〇長橋委員 緊急特別査察、こういうことを行って、それ以外にも今いった消防法令の改正などを行った、こういう要望をした、また厳重に、違反処理を強力に推進したというようなことでございますけれども、立入検査の実施件数が、ちょっと資料を見せていただきましたけれども、平成十三年度は六万件近くこの実施件数があったんですけれども、平成十四年度が、雑居ビル火災もあって非常に減少しているというふうになっているんです。これはなぜか教えていただきたいと思います。
〇関口次長 平成十四年の査察は、新宿区歌舞伎町雑居ビル火災直後の緊急特別査察における違反事項を含めて、これまでの立入検査で指摘した違反事項の早期是正を最優先とし、改修指導や是正状況の確認及び警告、命令等の違反処理の徹底を重点方針としたことから、立入検査の実施件数については減少したものであります。
〇長橋委員 火災危険度の高いところから重点的に行って、違反処理を行った、こういうことであると思いますけれども、火災安全対策につきまして、有識者から成る小規模雑居ビルの火災安全対策等検討委員会、これを設置して、その結果、総務省、消防庁に法令改正を要望した、こういうことでございますけれども、その結果、消防法令はどのように改正されたのか、まずお聞かせください。
〇関口次長 国に対して消防法令の改正を要望した結果、改正された主な内容としては、第一に、火災予防措置命令及び使用停止命令等の発動要件が明確化されたこと及び命令を行った場合に公示しなければならないこととされたこと、第二に、消防吏員が火災の予防に危険と認める物件もしくは消火、避難等に支障になると認める物件の除去命令等を行うことができるなどの権限が強化されたこと、第三に、廊下、階段などの避難上必要な施設等について、避難の支障になる物件が放置及び存置されないように管理しなければならないとされたこと、第四に、措置命令等の違反に対する罰則が強化されたこと、第五に、自動火災報知設備等の設置対象の範囲が拡大されたこと、第六に、性風俗関連特殊営業を営む店舗等の用途が見直しされたこと、以上の六項目であります。
その他、これらに関連して、立入検査の時間制限の廃止及び専門的知識を有する者による防火対象物の定期点検報告制度の導入等についても、あわせて改正されました。
〇長橋委員 今、るるお話をいただいたんですけれども、消防法令の大改正というパンフを見させていただきましたけれども、違反是正の強化と罰金最高一億円、こういうことで大変罰金が強化されたと思うんですけれども、この中身を見ますと、今お話聞いてよくわからなかったんですけれども、これを見るとわかりやすく書いてあって、立入検査が二十四時間可能になったとか、命令権限が、今度は署長だけではなくて、出向いた消防吏員にもできるというふうに拡大されたとか、それから、違反命令を受けた建物は、建物の入口に公示が行われてしまう、そういった意味では非常に大きな改正だった、こういうふうに思うわけでございます。
そこで、あわせて東京都の火災予防条例も改正をされたということでありますし、これらの一連の法令改正等を踏まえて立入検査を実施しているわけであると思いますけれども、法令改正から約一年が経過して、立入検査で指摘した違反是正のこういった状況についてはどのようになったのか、お聞かせください。
〇関口次長 当庁では、昨年十月二十五日に改正消防法が施行されて以来、本年四月末までの六カ月間に、延べ二万七千二百三十四棟の立入検査を実施し、総違反指摘件数は六万一千九百七十八件であり、本年六月末までに約七〇%の違反が是正されております。
今後は、是正されていない約三〇%の違反について、早期是正を指導し、違反が是正されない場合は、速やかに警告、命令等の違反処理を行い、厳正な対応を図ってまいります。
〇長橋委員 違反指摘件数が六万一千九百余件と、六万二千件近くあるわけで、これだけの指摘違反件数があったということは、逆に、まだまだ防火意識の低い建物関係者がいるということであると思いますし、今後とも、都民生活の安全、安心を守るためには、特にビル関係者、また、私の地元の池袋は雑居ビルが多いわけでございまして、だれが持ち主なのかということも、非常に権利関係が難しくなっているところもあると思いますけれども、ぜひ、こういったところの防火意識を高めるよう、さらにお願いをしたいと思います。
最後に、歌舞伎町のことではないんですけれども、私の地元池袋は、サンシャインがありますし、周辺には超高層マンションといいますか、そういうのもどんどん建ってきているわけでございまして、高層建築物、これは、はしご車は大体十階ぐらいまでしか届かないということを考えると、それ以上は私なんか住みたいというふうには思わないんですけれども、さらには、丸の内や六本木でも高層ビルが相次いでオープンしているわけでございます。
また、二〇〇三年問題と呼ばれるように、再開発事業による大きなビルの完成が今後も続くわけでありますので、この高層ビルに対しては基準も厳しくなっているんだと思いますけれども、このような高層建築物、事務所ビルだけでなくて、住宅としてもどんどんふえてきている、こういう状況でございますので、この高層建築物の防火安全対策、これがどのようになっているのかをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
〇関口次長 高層建築物は、一般の建築物に比べ、避難や消防活動等の困難性が高いことから、消防法及び建築基準法により、火災を早期に発見するための自動火災報知設備、火災の初期の消火に有効なスプリンクラー設備、延焼の拡大を防止する防火区画、安全な避難のための特別避難階段を設置するなど、基準が強化されております。
さらに、消防隊の活動に有効な非常用エレベーターや連結送水管などの設置、防災センターにおける防災設備の集中管理などにより、防火安全対策の一層の強化が図られています。また、消防ヘリコプターによる屋上からの消防活動を容易にするため、緊急離発着場等の設置を指導しております。
今後とも、高層建築物の防火安全対策の徹底を図るため、建築計画段階での指導や消防同意の審査及び竣工時における消防検査などを、適正かつ積極的に推進してまいります。
2003.10.20 : 平成14年度_各会計決算特別委員会第1分科会
