2002.12.13 : 平成14年 総務委員会
行政評価と政策評価の結果と今後都政。七つの戦略的取り組み。中小企業ニューマーケット開拓支援事業。
〇長橋委員 私の方からも、まず初めに、行政評価についてお伺いをしたいと思います。
平成十一年から、試行期間二年を含めて、本年本格実施二年目でございまして、都合四回の評価を重ねてきたわけでありますけれども、都民への説明責任、こういうのを果たしていくということが大きな使命でありますし、そしてなおかつ、都民にわかりやすく、また実効性のある制度にしていく、これを知事本部としても積み重ねてこられたと思いますけれども、そこで、まず最初に、この行政評価制度につきまして、都民の声を踏まえて、この四年間、どのような改善を行ってきたか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 この四年間における改善の内容というお尋ねでございます。
平成十一年度の試行開始以来、都民にとってわかりやすい評価となりますよう、寄せられた意見を踏まえまして、評価票の様式でございますとか、結果の公表方法の改善を行ってきたところでございます。
試行結果に対するご意見としましては、政策評価票がわかりづらいというご意見がございましたので、平成十三年度の本格実施に際しましては、図やグラフを活用しまして、わかりやすい現状分析、評価となるよう、全面的に改定を行ったところでございます。
それからまた、評価結果の公表につきましては、地元区などの図書館で冊子を読めるようにしてほしいというご意見に基づきまして、平成十三年度から区市町村の図書館にこの結果を送付させていただいております。
それから、インターネット上での結果公表や意見募集につきましても、試行当初から行っておりますが、これにつきましても、見にくいというようなご意見もございまして、平成十三年度に全面的な改定を行いまして、見やすくいたしました。
それから、今年度は特にアンケートの様式を変更いたしまして、今後行政評価で取り上げてほしい分野を尋ねるなど、そういうより幅広くかつ具体的な意見を取り入れるよう改善を行ったところでございます。
〇長橋委員 今年度から図書館でも見れるようになったということで、改善を図ってきたというのはわかるわけですけれども、もっともっとわかりやすい、また、本当に目につくような形で都民に示していただければ、ますます改善が必要なところは、まだ考えればいろいろあると思います。
テーマの選定でございますけれども、これもやはり都民の視点に立ったテーマ、この選定が大事であると思いますし、今回の政策評価は、産業政策ということで、昨年の道路交通の円滑化とか、ヒートアイランド現象の緩和と違って、かなり大きなテーマであります。
そこで、今回の政策評価のテーマ、どのように選定を行ったのか、また、その選定に対しては、都民の声をどのように取り入れたのか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 政策評価のテーマの選定についてのお尋ねでございます。
政策評価の実施対象、テーマにつきましては、都政が取り組んでおります主要な課題で、新たな方向へ動き出した後、検証が必要な政策、またはその方向性の展開の見直しが求められている施策等々の中から、緊急性、必要性に応じて選定しているところでございます。
今年度の選定に当たりましては、ご案内のとおり、世界的な市場間競争の激化、長期低迷が続きます我が国日本経済のもと、厳しい状況にあります東京の産業、これを活性化するために、産業政策の充実、見直しが求められている状況等を考慮いたしまして、産業政策を評価実施対象といたしたものでございます。
それから、選定に当たりましては、都民生活に関する世論調査、例えば暮らし向きが昨年より苦しくなった等々の意見、そういうこと、それから、問題提起型の評価を行ってほしいといった都民の声、そういうものを参考にしながら今回のテーマを選定させていただいたところでございます。
〇長橋委員 選定に当たっては、都民の意見では、暮らしが本当に苦しくなってきている、こういう視点がもうどこも渦巻いているのではないかと思いますし、苦しい経済、社会情勢の中で、産業の活性化、これは本当に大事なことであると思いますし、産業の活性化は、今に始まったことではなくて、従来より東京の産業の活性化がさまざまな部局で図られてきたわけでありますけれども、そういった枠を超えて取り組んでいかねばならない、こういうことだと思います。
そこで、テーマの選定に当たって、だれのための評価なのか、また、都民のための評価という視点でやはりテーマの選定をしていくということが大事だと思いますので、ぜひ都民の声をより生かしたような選定を今後お願いをしたいと思います。
次に、今回の政策評価、この特色または特長というのはどんなものなのか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 今回の政策評価の特色というお尋ねでございます。
今回の政策評価におきましては、いわゆる産業政策といいますと、私どもの産労局が中心になってやっておりますが、そういう局を超えまして、都庁全体、都政全体として、東京の産業を活性化する上で重要な要素を含むと思われる施策、これを幅広く取り上げております。ディーゼル車対策、認証保育所制度、今まで中心的には産業政策というとらえ方はされておりませんが、こういう施策を含めまして、都政全般から幅広く見直し、そして、これらの可能性、今後の施策の展開、そういうものについて評価したところがポイントであろうというふうに思っております。
評価に当たりましては、三点、市場創造、国際的な都市間競争力の強化、現場主義という三つの着眼点を設定し、よく評価を行ったところでございます。
市場創造につきましては、今までですと、いわゆる新規企業の創出ですとか、中小企業金融ですとか、企業育成等の供給サイドの産業政策が中心でございましたが、これに加えまして、東京都が都民ニーズを市場を介して産業に結びつける、都が持っておりますいろいろな規制改革の手段ですとか、それから民間ポテンシャルをうまく引き出します誘導措置とか、そういうものによりまして、新しい市場を都が創造していくことが可能ではなかろうか、これが一点目。
それから、ご案内のとおり、国際間競争が今、非常に厳しくなっております。中国ですとかインドがこれから、今後のグローバルマーケットにおける中心的な地位を占めていくんじゃなかろうかというようなことも危惧されておりますので、日本の中の東京という視点のみならず、国際的な都市間競争での東京のありよう、東京の産業政策という観点から、社会基盤の整備ですとか、新産業育成での世界的な競争の勝ち抜き、そういうものに対する手段、そういうものを評価しております。
それから、これは従前から行っておりますが、先ほどもご指摘がありましたが、現場主義、現場のニーズに立脚しました政策を立案し施行する。こういう今申し上げました三つの着眼点を設定いたしまして、これまでの取り組みを分析、検証いたしておるところでございます。
〇長橋委員 現場主義、これが従来からいわれてきているわけですけれども、これを着眼点の一つに入れたということは、本当に大事なことだと思います。
次に、今回の政策評価、政策指標の扱い方もこれまでと違いますし、産業政策というと、政策指標というまずいろんな観点がありますので、多岐にわたるかと思いますけれども、この東京構想二〇〇〇に掲げられた政策指標の達成度をもとに評価を行っていたものが、今回は異なる扱いをされている、こういうふうに思うわけですけれども、今回の政策指標、どのように扱ったのか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 政策指標の取り扱いについてのお尋ねでございます。
政策指標につきましては、今まで、ある特定のトピック的な指標をとらまえまして、それを中心に議論を進めておりましたが、今回は、ご案内のとおり、産業政策というある意味では幅広い分野をとらまえまして政策対象にした。それから、先ほど申しましたように、各部局を超えて都政全体として産業の育成となるような施策を拾い出し、分析、検証したということもございまして、今回は、特定の指標の達成度のみでこの全体の達成状況を十分に図ることは困難でなかろうかというふうに思いまして、さまざまないろいろな指標を盛り込んでおります。
ただ、基本的には、シンボリックな政策指標としましては、都内の事業所開設率ということで、新しい事業所がどれだけ開設されているかということを使いまして、東京の産業の現状を明らかにすることに努めておるところでございます。
〇長橋委員 昨年のこの同じような時期で、総務委員会で、我が党の織田委員が、東京構想二〇〇〇の政策指標のみならず、それに連動するようなメルクマールとかデータ、そういったものを使用して達成度や効果について都民に伝えていく、これが大事である、こういうふうに指摘したわけですけれども、その点を酌み取って、知事本部としてもさまざまなデータを用いて、東京の産業がますます厳しい、こういうデータを並べたわけでございますけれども、それをどう取り組めば変えていけるのか、具体的に示していくことが大事であろうかなと思います。
そこで、今回の政策評価の結果が、今後都政にどのように反映をされていくのか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 政策評価の結果の、今後の都政への反映のお尋ねでございます。
昨年度行いましたのは、ヒートアイランド対策と渋滞対策、これを評価いたしたものでございますが、これにつきましては、ご案内のとおり、来年度の重要施策に盛り込まれております。今回のこの政策評価では、先ほど申しましたように、市場創造、国際的な都市間競争力の強化、現場主義という三つの着眼点によりまして、今までの産業政策という観点で見られないような施策も含めまして評価を行い、各局横断的な形で、その産業の活性化という可能性、都庁の内在的な力を引き出すという可能性を浮き彫りにしております。
今後、各部局におかれます個々の政策にこの考え方が当然反映されていくもの、また反映していただきたいというふうに考えておりますが、私どもも、今後、この評価に基づきまして、産業政策をめぐる幅広い政策議論にこれを活用していただけるよう努力してまいりたい、かように考えております。
〇長橋委員 ぜひ幅広く政策論議を広げる、全庁挙げて広く巻き起こる、なおかつそれが都民の間でも議論が高まる、これが必要であると思います。
最初に聞きましたけれども、知事本部においても、評価結果の公表方法の改善、こういうことに努めていくということでございますけれども、都民の間でも広く議論が行われるようになるには、知事本部としてもまだまださまざまな改善点というのはあるかと思いますけれども、その点どう考えているのか、お伺いをいたします。
〇高島特命担当部長 今後の私ども知事本部の姿勢ということについてのお尋ねでございます。
先ほどお答えしましたように、過去四年の間、さまざまな改善を重ねてまいりました。しかし、ご案内のとおり、本格施行いたしましてからまだ二年度目という若い制度でございますので、ご指摘のとおり改善すべき点は多々残っているんではなかろうかというように思っております。
そういう意味では、今後、都民の間で、都の政策、事務事業のあり方について関心を高めていただいて、もちろん住民参加のもと、幅広く議論が行われるようにこの行政評価のPRに努め、またそのPRの手段の多様化等々にも努力し、そして、評価結果の公表方法の改善等々の点についても努力してまいりたい、かように考えております。よろしくお願いいたします。
〇長橋委員 都政広報番組の活用も考えてPRしていく、より広く広報として都民にわかりやすく説明していく、図書館にもこれが置いてあるそうですけれども、これを全部読むというのはなかなか大変なことだと思います。ぜひわかりやすくお願いをしたいと思います。
次に、重要施策について、若干お伺いをしたいと思います。
重要施策が十一月の十五日に発表されまして、我が党もいち早く談話を出しまして、都民サービスの一層の向上を目指す、こういうことから、政策を戦略的に組み立てて、総合的、複合的にこの展開を図るべきである、今回の重要施策はこうした要請にこたえたものであるということで、一定の評価をしたことを表明いたしました。
また、策定されましたこの七つの戦略的取り組み、これについては、福祉、環境、中小企業、教育、まちづくりなど、いずれも都民生活にとって重要なテーマであると認識しております。今回、基本的にそのような立場に立ちながらも、重要施策がこれから都政の運営に大きな方向づけを示していく、こういうことで、改めて何点か質問をさせていただきます。
今回の重要施策では、制度疲労という言葉が使われております。特に、ライン化された仕事の仕組みと職員の意識、現場感覚に根差した実践的な視点の必要性、こういうことが都政の政策課題の解決を妨げている、そしてそれが、組織体質上の問題が四点に整理をされているわけであります。そして、制度疲労が顕著にあらわれている七つの分野について戦略的取り組みを行い、課題と取り組みの方向を示す、こうなっておるわけでございますけれども、四つの制度疲労を見ますと、国の一律規制から脱却し切れないとか、首都圏全体で取り組む視点の弱さなどとあわせて、職員の意識や現場感覚に根差した実践的視点の必要性、いわゆる職員の体質や職員の資質、これを取り上げてあるわけでございますけれども、最近は民間人の登用なども、今後、大いに議論されている中でありまして、重要施策について、職員のことを取り上げることが大変大事であるかと思います。
そこで、この二つの制度疲労、政策の面でどのように課題をもたらしているのか、具体的に七つの戦略的取り組みの中から、例を示してお示しいただきたいと思います。
〇中田企画調整担当部長 制度疲労による政策面での課題、ご指摘の二点、ライン化された仕事の仕組みと職員の意識、現場感覚に根差した実践的な視点の必要性、この二点に即しまして申し上げますと、まちづくりを重要施策におきましては戦略的取り組みの第一番目に考えておりますが、このまちづくりについて見ますと、これまでのまちづくりは用途地域や容積率などに基づく姿勢が中心でございまして、地域の実情を踏まえたまちづくりに都として積極的に取り組むという視点が必ずしも十分ではなかった、また、まちづくりに活用可能な公有地スペース、これなども、各局が保有する資源が各局独自の視点で取り組まれることが多く、全庁的な視点で活用されていない、こういった課題がございました。
また、もう一つの戦略的取り組みの一つでございます多様な危機から都民を守る新たな仕組みづくりにあります食の安心、安全でございますが、これらの取り組みにつきましても、消費者行政と食品衛生行政が分かれているために、例えば食品表示に関します統一的な監視ができていない。あるいは、ご案内かと思いますが、冷凍ホウレンソウ事件、これにつきまして、現場で起こっている情報を適切に集約する仕組みがない、こういった都民の不安を払拭する体制ができていない、こういったことが課題としてございます。
こうした課題を克服いたしまして、実効性ある施策を推進するために、執行体制や現場実態を踏まえた体制の整備など、仕事の仕方や仕組みを改革するということに重要施策では取り組んでいきます。
〇長橋委員 重要施策では、課題に対して戦略的に取り組むということで、二十二の重点事業を実施しているわけですけれども、仕事の仕方や仕組み自体を変えていく、改革に取り組んでいくということでございますけれども、七つの戦略的取り組みを支える、最後にありますけれども、都みずからの改革、こういうことを支える仕組みとして位置づけておりますけれども、その内容は、組織、人事、予算、税制、規制など全制度全般に及んでいる。このように、政策と一体的に制度改革を目指した点がこれまでの計画とは違うところであると思いますけれども、そこで、組織、人事、行財政など、都みずからの改革を重要施策に盛り込んだことによって、都政の構造をどのように改革をしていくのか、お伺いをいたします。
〇中田企画調整担当部長 都政が直面しています課題を解決するに当たりまして、政策分野ごとの施策を推進するだけではなく、先ほども申し上げました、制度疲労が生じています都政の仕事の仕方そのものの改革が必要でございます。そのため、組織横断的な課題に対応するための組織再編あるいは改革を担う人材を育てる人事制度改革、事業の効率的な執行を図るための行財政改革など、庁内の諸制度の改革を行う必要がございます。さらに、福祉改革やディーゼル車対策、大都市の特性を無視した国の画一的な制度の枠組みに対します改革の提案でございますとか、あるいは都独自の先進的な取り組み、広域的な課題に対する首都圏全体での推進体制の整備、こういったものに取り組むこととしております。
今回の重要施策は、このように個別政策課題にとどまらず、人事、予算、税制、規制緩和、こういったものにつきまして、都政の仕組み全体の改革を含むものでございまして、政策と執行体制をあわせた総合的な戦略によりまして、都庁の仕事をトータルに改革していく、そういったものでございます。
〇長橋委員 都政改革の取り組み、これはもう都政が始まって以来ともにあったといっても過言ではないわけであります。職員の皆さんも、時代時代の要請にこたえて、内部努力に、また改革に取り組んできたことは承知しておりますけれども、しかし、いつの時代にあっても、行政というのは危機意識が足りない、こういうふうにいわれ続けているわけで、特に今、景気が低迷する中ではその声が高まっているわけであります。都政の構造改革への取り組みの中に、職員の意識改革、そしてまた、行政運営全般の改革を位置づけた、これは大変意義があることだと思います。政策と執行体制をあわせた総合的戦略による都政の構造改革は、着実に、また積極的に実行していただきたいと思います。
それでは、具体的な戦略的取り組みの一つである産業力の強化、行政評価の方でも産業力について触れられていましたので、今回の重要施策には、我が党が要望してきました制度融資、融資目標が一兆七千五百億円など、取り上げられておりまして、この点は非常に評価をしたいと思います。これに加えて、中長期的な視点から策定された重要施策では、より構造的な側面から東京の産業の強化に取り組むとして、将来に通じる施策を打ち出していくべきであります。
そこで、これまで活力を支えてきた製造業を中心に、事業所の減少が続いているわけでありますけれども、重要施策では、これまでの産業施策のどこに課題があって、今後はどのように産業の活性化を図っていくのか、取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
〇中田企画調整担当部長 ご案内のように、東京の産業は、高度成長期におきまして、日本の経済を牽引する大きな役割を果たしてきました。しかし、高度成長の終えん、日本経済の地盤沈下、こういった大きな環境の変化に対しまして、都はこれに対応した適切な産業施策を十分に講じてこなかったという経緯がございます。このことは、大学や企業、歴史や伝統、こういった多様な社会資源の活用、あるいは地域の特色、現場のニーズ、こういったものを反映した施策が展開ができなかった、不十分であったということにあらわれているかと思います。そのため、今回の重要施策におきましては、地域の特性や資源を生かし、まちづくりなどにも連携いたしました戦略的支援策を行うとしております。
もう少し具体的にいいますと、大学や企業などの資源を生かした産学公連携の仕組みづくり、東京の持つ地域特性を生かし、付加価値の高い製品を生み出す産業の育成、こういった東京独自の産業育成に取り組むこととしております。
さらに、現場主義という視点に立ちまして、区市町村や地域、こういった方面からの具体的な施策の提案を踏まえまして、現場や地域と一体となった実践的な取り組みを推進していくとしております。
〇長橋委員 現場に行きますと、さまざまな技能や才能を持っている人がいるわけでございまして、いろんな方にお会いして、こういう才能があるということを感銘を受けるわけでありますけれども、このような方々や地域の持つ特色、歴史、伝統などを、ぜひ産業振興に生かして、東京の活性化を図っていただきたいと思います。
そういう中で、重点事業が幾つか挙げられておりますけれども、今回新たに実施します中小企業ニューマーケット開拓支援事業、この中にこれがありますけれども、どういう事業なのか、お答え願います。
〇中田企画調整担当部長 中小企業ニューマーケット開拓支援事業についてのご説明でございますが、ふたをあけてみますと、東京には、地域特性の一つといたしまして、今、現状では非常に厳しい経済環境がございますので、景気の落ちているものはございますが、ものづくり産業を育ててきました優秀な技術を持つ中小企業が多いというのが一点ございます。さらに、東京には割と大企業の集積がございまして、そのため、例えば既に定年などで一線を退きました方がいますが、そういった方には、技術開発や営業、こういった方面につきまして非常に高い能力を持つ方が非常に多く存在しております。
今回の中小企業ニューマーケット開拓支援事業では、こういったことに着目いたしまして、従来の行政という枠組みを超えまして、市場動向に詳しい、ただいま申し上げました大企業のOB、そういった方を、民間人を積極的に活用いたしまして、優秀な技術や製品を求める大企業と、潜在的な技術力を持つ中小企業、こういったニーズを結びつけまして、製品開発の指導から新たな販路開拓、これを一貫して行うという事業でございます。
さらに、この事業を着実に実現していくということで、新たな仕組みといたしまして、競争原理を働かせる成功報酬方式、それと、また行政は、どちらかというと今まで待ちの姿勢が多いというのが否めなかったと思うんですけれども、この中小企業ニューマーケット開拓支援事業では、現場に出向きまして企業を発掘する、こういったシステムを取り入れております。商談成立の数の目標を立てまして、そういった目標管理を通しまして事業成果の向上を図っていきたい、そのように考えております。
〇長橋委員 今までの都の行政と違って、現場に出向いて発掘をしていく、なおかつ目標管理また成功報酬方式などを取り入れていく、今後のこの成果というのは大変期待するわけでありますけれども、この重要施策において、都政の構造改革、こういうふうに銘打っているわけでありますけれども、改革への取り組みが、都政の改革を進めていく中にあってどのように成果を反映させていくのか、そして、都民サービスの向上や、首都東京の再生に大きく寄与していかなければならない、こういうふうに思うわけであります。
そこで、都民がこういった重点事業の施策の効果をできるだけ実感できるような取り組みを、ぜひお願いをしたいと思います。
最後に、行政評価を含めて、重要施策などの都政運営の基本的な方向づけに対して大変重要な分野を担う知事本部におきまして、今後この役割をどのように果たしていくのか、本部長にお伺いいたします。
〇前川知事本部長 都庁というのは大変巨大な組織でありまして、大体現在でも十八万ほどの職員を抱えておるわけでありますが、この組織全体をいわば総合的な観点からきちんと運営をし、またその持っている潜在的な力を十分に発揮させる、これは正直申し上げてなかなか容易なことではないわけであります。ともすればライン化しがちでありますし、あるいはまた現場から遊離してデスクワーカーをするとか、あるいはまた国の画一的な規制をなかなか突破できないとかいろんな問題があるわけでありますが、これを何とか解決--解決とまでいわなくても、何とか問題点を減少させて、都庁の力を十分に発揮させる、そのために我々知事本部というのは、舞台の上でいえば黒子ないしはわき役として、ちゃんとやれというのが私どもに与えられた課題であろうというふうに考えております。
そういう意味で、今回の重要施策は、種々ご批判はあろうと思いますが、策定のプロセスから若干肩に力も入りましたが、各局との横断的、総合的な調整については、かなり力を入れてきたつもりであります。そしてまた、今後、より重要なのは、重要施策の実践はもちろんでありますけれども、それも含めて、都政の直面する重要課題の解決に向けて、総合的なこういった調整機能を知事本部が十分に発揮する。その場合、政策内容の調整だけではなくて、議会、国、住民あるいはプレス等を含めたいろんな社会的な関係の中での実現プロセスもできるだけ調整をしていく、この両面にわたって努力をすべきであろうというふうに考えております。
今後とも、こうした視点から全力を挙げていきたいと考えております。
2002.12.13 : 平成14年第4回定例会 総務委員会
