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2020/08/08  公明新聞電子版 より

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《土曜特集》
コロナ禍とデジタル化、大きな変化にどう対応するか

経営共創基盤マネージングディレクター・塩野誠氏の講演から

7月14日の公明党デジタル社会推進本部と青年委員会の合同会議では、経営共創基盤の塩野誠マネージングディレクターが、コロナ禍とデジタル化をテーマにオンラインで講演した。

【要旨】

■(世界では今)「安全」か「監視回避」か選択迫られる社会に

■(日本の現状)全体観なく、教育や医療で遅れ露呈

日本は政府も自治体も、デジタル化が遅れている。

各省庁、自治体が独自でデジタル化に取り組んでしまっているので、政府が制度設計を担うコントロールタワーをきちんと打ち立て、自治体を巻き込みながら全体観を持ってリードすべき。

マイナンバーカードは、行政のデジタル化の基盤。

マイナンバーカードの普及と活用を進める上で一番大事なのは透明性。

今はなんとなく、「知らないうちに自分の懐具合や税金の支払い状況などもひも付けられるのではないか」と人々が漠然とした“気持ち悪さ”を感じている。

こうした不安は、例えば自分のデータに税務当局がアクセスしたら通知されるといった形で透明性を確保することで解消される。

国民の納得を得る努力が重要だ。

 

《教育面》

OECD(経済協力開発機構)の調査で、デジタル化に即した教師の育成で日本が最下位。

【グラフ参照】

コロナ禍の遠隔学習で、児童・生徒全員で端末や通信環境がそろい、立派な教材が用意できないと始められない風潮が目立ち、こうした“完璧主義”がデジタル化の遅れを招いている。

できることから始めることが大事。

 

《医療分野》

2000年ごろまでは、日米の状況はほぼ同じだったが、この20年で非常に差が付いた。

米国は、政府主導で各病院のデジタルインフラの整備を強力に促した結果、既往症や投薬歴などの患者情報のデジタル化などが大きく進んだ。

例えば、救急で運ばれても、患者ごとの電子診療記録(EMR)システムによって、こうした情報が分かるようになっている。

それらが全くない中で処置を始めなければならない場合が多い日本とは対照的。

 

■(普及進めるには)“弱者”への配慮が大切。使い方説明など時間、コスト惜しむな

高齢者などを役所の職員らが家庭訪問してマイナンバーカードや機器の使い方などを説明するといった丁寧さが不可欠。

経済的な理由で端末が持てない人などへの支援も必要。

「使いやすさ」も大事、使いにくいと意味がない。

 

《北欧エストニア共和国》

ほぼ全ての手続きがオンラインで可能になっているが、実現に向け、高齢者向けの使い方のレクチャーをするなど、理解と納得を得るのに時間とコストを惜しまなかった。

 

■(政府がIT新戦略)1年間で集中改革を首相が表明

政府は7月17日、新たなIT戦略を閣議決定した。

デジタル化を社会変革の原動力とする「デジタル強靱化」の実現」へ、IT基本法を初めて全面改正する方針を明記。

政府は、マイナンバー制度などについて「この1年間で集中的に改革を進める」と宣言。

国と地方のシステム統合に向けた指針を年内に策定する方向。

新戦略は、デジタル強靱化への具体策を分野別に提起。

《教育分野》

自宅でのオンライン教育の環境整備へ、小中学校で1人1台のパソコン・タブレット端末の配備を、年度内に実現する方針を打ち出した。

《働き方改革》

在宅勤務の促進へ、IT専門家による「中小企業デジタル化応援隊」を結成する。

《防災分野》

マイナンバーの個人向けサイト「マイナポータル」での罹災証明書の申請とコンビニ受け取りなどを掲げた。

《デジタル格差対策》

「年齢、障がいの有無、地域、所得の多寡などを問わず、あらゆる者がデジタルの恩恵を受けることができる環境の整備が不可欠」と明記。

生活困窮者のデジタル利用の実態を把握して必要な支援策を検討するとした。

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