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BS1スペシャル「再エネ100%をめざせ! ビジネス界が挑む気候危機」 NHK-BS1 2020年3月1日(日) 放送

https://www4.nhk.or.jp/bs1sp/x/2020-03-01/11/10885/3115845/

 

 地球温暖化対策に対し世界のビジネス界、また日本の現状を知る大変わかりやすい番組でした。今、日本のビジネス界が温暖化対策に本気になって取り組もうとしています。あとは、政府が世界から強く求められている「CO2ゼロエミッション宣言」をして温暖化対策にもっと真剣にそして具体的に取り組みめば、技術革新がおき、日本のビジネス、そして私たちの生活が大きく変わるものと思います。「気候危機」の時代、この10年の行動で人類の未来が決まると言われています。危機感を共有しながらも、持続可能な未来に向けて建設的な活動が必要と感じました。今後、番組の再放送また地上波放送も期待いたします。より多くの皆様に見てほしい番組です。

【番組HPより】

▽台風被害に森林火災、待ったなしの温暖化対策に世界のビジネス界が動いた!
▽切り札はCO2を出さない太陽光や風力、再エネ100%をめざす企業が急増!
▽日本の電力の1%を使うイオンの対策に密着!
▽半導体工場を抱えるソニーの挑戦
▽メガバンクも保険も金融界が大激変!
▽4月から発送電分離、変わる電力会社・東京電力の新戦略
▽未来の再エネはエネルギーのインターネット。ジェレミー・リフキンが語る新ビジネスチャンス

【内容】 (番組の内容をメモし箇条書きにしました。)

◆番組の概要 <気候変動を食い止め、持続可能な世界を実現するために>

・世界のビジネス界は、日本が温暖化対策に逆行していると猛批判。
・世界は、日本に対して石炭火力を急速に段階的に廃止し脱炭素経済への移行を強く求めている。
・対策のカギとなるのが温暖化の原因となる二酸化炭素を出さない太陽光や風力など再生可能エネルギーへの転換。
・再生可能エネルギーは今や化石燃料よりも安くなっている。2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにするために世界は化石燃料廃絶が必須。
・アメリカ証券取引委員会元委員長メアリ・シャピロ氏。「日本は、日本経済をまかなうだけの十分な太陽と風のパワーがあるのに天然ガスと石炭の輸入に頼るなんて信じられない。これは日本のアキレス腱。エネルギー転換を迅速に行えなければ気候変動が加速し、子供たちが暮らせない世界になるだけでなく、日本の産業界は、この20年で先進国から二流国に落ちるでしょう。」
・世界では、再エネ100%の事業運営を目指すRE100の動きが加速。アップルは再エネ100%を達成。
・日本でも多くの企業が再エネ100%への挑戦を始めた。製造業のソニー、流通最大手のイオン参入
・しかし、日本独特の規制に阻まれ思うように進まない。
・世界がみんな再エネ100%と言っているときに、日本だけ30%でいいと言ったら負けるだけ。再生可能エネルギーが安価になっていくことが、日本の成長につながる。

◆世界の金融界の日本への要求

・去年9月、世界各国で一斉に行われた気候変動への対策を求めるデモで世界で約7,00万人以上が参加。グレタ・トゥーベリーさんが訴え。
・デモ最中に、世界の主要な銀行のトップが国連本部に集まった。日本のメガバンクの姿も。
・国連事務総長「私が最も強くお願いしたいのは気候変動対策に投資し、化石燃料等への投資をやめることです。気候変動の影響を考慮しない企業やプロジェクトに今後融資を行わない」と宣言。

◆保険会社の危機感

・金融界の変化の背景にあるのは、加速する温暖化の経済への影響。異常気象が相次いだ2018年の保険金の支払いは、過去最大の1兆7000億円。台風19号などに見舞われた2019年も1兆円を超える見込み。地球温暖化による自然災害の激甚化に、日本の大手保険会社も、危機感を強めている。
・MS&ADホールディングス副社長藤井さん。「経営を安定させるために”異常危険準備金”と言って火災保険とかで異常な損害があったとき取り崩されるような準備金を用意している。これを去年、今年と2年続けて大きく取り崩しをしているので来年もう一回同じことが起きると相当ダメージが大きい。ビジネスの中でどういう風に地球温暖化に対応できるかと言う事は我々の極めて重要な課題である」
・この会社では、災害の情報を正確に把握するデータ解析システムを新たに構築。顧客や自治体に事前に備えてもらうことで少しでも被害を軽減したいと考え。「保険会社の使命としてやっている。温暖化による深刻な被害を食い止めるためには、二酸化炭素の排出を減らすしかない。」

◆この10年が地球と人類の未来を決める

・「パリ協定2015年のパリ協定では2100年までの温度上昇産業革命前と比べて1.5度以内に抑えると言う目標を立てた。ところがこのままでは早ければ10年後の2030年に1.5度上昇してしまう。今地球が不安定化する瀬戸際にある事は科学的に明らかです。これからの10年が地球と人類の未来を決めると言っても過言ではありません。」ポツダム機構影響研究所共同所長 ヨハンロックストローム氏
・『上昇を1.5度以内に抑えるために、二酸化炭素の排出量を10年後に現在の半分。2050年には実質ゼロにする必要がある。』と科学者は指摘する。

◆鍵を握る再生可能エネルギー

・鍵を握るのは二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギー。世界では再エネの価格が急激に下がり最も安い電気となった。
・発電に占める再エネの割合も急速に高まる。ドイツは19年再エネ46%を達成。初めて石炭火力発電を上回る。そして、2030年までに65%を目指す。
・一方日本は、現在およそ17%。2030年の目標も22から24%とはるかに低い。二酸化炭素の排出量のおよそ7割を占めている企業の活動にも変革が求められている。
・使用する電気を全て再エネに変えることを目標とするRE100の加盟が加速。日本でも30社以上が参加している。どの企業も異常気象の増加に危機感を抱いている。

◆イオンの取り組み
・2018年度、イオングループは災害によって72億円の損害。小郡店は台風で2年連続浸水。2050年までに再エネ100%を目指す脱炭素ビジョン2050を発表。
・イオングループ全体で使用する電力は、日本の総電力のおよそ1%。原発1基分に相当。店舗の壁一面に太陽光パネルを設置したり、再エネをかき集めるため各地の電力会社と協力。
・個人の住宅で発電された電気を買い取り買い物に使えるポイントで還元する仕組みも作った。
・さらに再エネの割合を増やすために電気使用量の削減に取り組む。去年9月にオープンした新型店舗。タブレット端末によって照明や空調を細かく調整できる。
・他の店舗にはこのシステムを導入し大量のデータを蓄積。AI=人工知能で分析することで照明や空調を自動で調整する効率的な節電を目指している。
・イオンでは電力会社からもっと再エネを買いたいと思っているが、課題はコスト。企業は、利益を出すことが目的。利益を削ってでも再エネにする必要はない。
・世界と異なり日本の再エネコストは、火力発電と比べてまだ4割近く高い!!
・安価で大量の再エネを入手できる方法はないか。今イオンが模索しているのが、欧米で主流となっているPPA。PPA(電力購入契約)は、企業が、発電事業者と直接固定価格で長期間電気を購入する契約を結ぶこと。自社は、発電設備を持たず建設費やメンテナンス費用は不要。このため比較的安く電力を手に入れられる。
・一方、発電事業者もあらかじめ売り手がありしっかりと収入が見込めるため、リスクなく発電所を建設できるメリットあり。
・イオンは大きなショッピングモールの屋上のスペースを発電事業者に無償で貸し出し、太陽光パネルを設置してもらうPPA契約を結んだ。
・現在PPAの太陽光発電を2店舗で導入。今後全国に100店舗への拡大を検討。こうして10年後の再エネ率10%以上を目指す。

◆洋上風力発電の期待。
・広い海を持つ日本でこれから普及が有力視されているのが洋上風力発電。
・2016年に日本初の商用運転を開始し台風の直撃にも耐えた。水深100メートルのところに浮いている。日本の海は、水深が深く設置できるエリアが非常に広い。
・さらに風の強い沖合に設置でき、大きな発電量が期待。
・大きな課題は、洋上風力で作った電気を海底ケーブルで陸に運ばなければならない。九州電力に利用打診したところケーブルの空きが足りず新設が必要で費用負担を求められた。
・風力発電の普及が急速に進むヨーロッパではケーブルの建設費用は、送電を担う会社が負担し国もそれを支援。
・一方、日本では、発電を担う会社の負担の為、その費用が、電力に上乗せされ再エネ価格が安くなりにくい。
・商品に費用上乗せは、グローバル的に競争力低下。日本だけ独自仕様は、世界に通用しない。

◆日本でも欧米並みに再エネコストを石炭火力よりも安くできるのだろうか?

・急速に再エネの導入が進んでいるドイツと日本のコストの差を分析。
・太陽光発電の場合、パネル価格は大きくは変わらない。しかし、他の項目は倍以上のコストがかかる。中でも大きいのが開発コスト。
・日本は、自治体、住民からの許可に時間がかかる。また、独特の制度や規制のハードルが高く、価格高騰の原因。
・規制が独自すぎて世界の部品メーカーが入ってこられない。また、規制が細かく難しい。日本で新たに認証を受けないといけない為、海外メーカー敬遠。
・まず、日本は、世界のスタンダードをきちんと把握していくべき!
・例えば、発電設備から送電線につなぐための設備、工法、部材を世界のスタンダードに合わせることでコストを3分の1にした事例あり。

◆日本での100%再エネ普及の課題解決に向けて

・イオンは、RE100に加盟している日本企業とともに、国に対してもっと再エネを増やせる仕組みを整備してほしいと声を上げた。

つづきは、②で・・・・。

<見解>

・日本は、世界の規制を乗り越えてコスト、品質、技術競争に勝ち、自動車産業で世界トップをとった。その民間のビジネス、技術ノウハウを活せば、日本の高い技術力により低コストな再エネ開発も可能と思います。それをバックアップする政府の取り組み最重要!!
・日本が、世界に取り越されて自滅に向かうか、世界をリードして変革を起こしていくか、今、政府の本気度、実行力が問われている!!

再生エネ分野で遅れていた日本でも投資が相次ぐ=共同
※写真は、日経電子版「洋上風力発電、日本も舞台に 東北電が青森で3000億円」(2019/12/17 23:00)より引用させて頂きました。

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