座標軸
公明新聞2026/05/10 1面より
「必要な状況とは考えていない」。イラン情勢を受けた国民生活への影響が深刻化しているとして、公明党議員が補正予算の早期編成を求めたのに対する高市早苗首相の国会答弁だ(4月27日の参院予算委員会)◆公明党が中道改革連合、立憲民主党と合同で行った原油高の影響調査。1万2000件を超える切実な声をぶつけた末の答弁としては、あまりに冷淡ではないか◆3党合同調査で浮き彫りになったのは、物価上昇で圧迫される国民生活と企業の先行きに対する不安だ。石油関連製品の供給不足や高騰で「もう仕事ができない」との焦燥感も募る。医療用手袋などの物資不足も懸念されており、国民の「命」と「暮らし」に暗い影を落としている◆石油は確保されており、ナフサも足りていると、首相は楽観的な見通しを語るが、現場の実態との乖離は明らかだ。そもそも4月に成立した2026年度予算はイラン情勢を考慮していない。公明党などが提出した修正案も否決した。これで十分な対応ができるはずがない◆補正予算を含む経済対策の必要性は急務だ。政府の現下の認識は危機感に乏しいと言わざるを得ない。いや、それ以上に足りないのは、現場の痛みに思いをはせる想像力と言葉と心なのではないか。









