ヒロシマ平和研究教育機構主催の国際シンポジウム「被爆80年を超えて」:エリザベス・チャペル(英・オープン大学)
12月21日、広島平和記念資料館メモリアルホールにて、ヒロシマ平和研究教育機構主催の国際シンポジウム「被爆80年を超えて」が開催され、聴講させていただきました。
◆「転換期にある今日の世界における核軍縮の展望」と題して基調講演を行われたのは、国連の中満泉事務次長(軍縮担当上級代表)です。
質疑応答の中で、非核三原則について「日本政府が『非核三原則を堅持』し続けていただきたい」とのご発言がありました。
また、非核三原則の見直しについては、「NPTにも影響を及ぼす」「地域の安定にとって非常によろしくない」「核を巡る国際的な議論の場で大きなイシューとなる」と、極めて重要なご指摘がありました。詳しくは→ https://www.komei.or.jp/km/tanaka-masaru-hiroshima/2025/12/21/203149/
中満事務次長の講演で特に印象に残ったのは、「核兵器は盾ではなく、剣となっている」との言葉でした。まさに“ダモクレスの剣”を想起させる表現です。そして、被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という言葉は、世代や国境を越えて共感を呼ぶ、普遍的なメッセージであるとも語られました。
◆基調講演、質疑応答に続いては、下記のパネリストによるディスカッションが行われました。
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■「ヒロシマで学ぶ」~海外研究者の研究報告~
◆モデレーター:佐藤史郎(広島市立大学・広島平和研究所 教授)
◆報告者:
・フランコーエスコバ(英・キール大学)
・ エリザベス・チャペル(英・オープン大学)
・ヴァシレヴァ・ヴラデサヤ・ビラノヴァ(広島大学平和センター 特任助教)
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2014年、被爆者の方々とともに平和交流の旅で訪れた英国でお世話になったエリザベス・チャペル(Elisabeth Chappell)さんが登壇されました。エリザベスさんは広島を幾度も訪れ、被爆者の方々への取材を重ねてこられました。被爆80年を迎えた本年には、実話をもとに自ら脚本・プロデュースを手がけた演劇をロンドンで上演。
今回の来日では、被爆者の小倉桂子さんをはじめとする証言者への取材に加え、「原爆の絵」の制作に取り組んできた広島市立基町高校・普通科創造表現コースの生徒たちへの取材も行われました。被爆の記憶をいかに継承していくかを研究しつつ、自らもその継承に取り組む姿勢が、非常に意義深く報告されました。
ディスカッションでは、中満事務次長より、アートを通じて表現し、若い世代にも伝えていくことの重要性が語られ、芸術が果たす役割の大きさが改めて示されました。
私自身も、「芸術と平和」に関する取り組みに関わってきた者のひとりとして、その役割を果たしていけるよう、今後も力を尽くしてまいります。幾重にも意義深いシンポジウムでした。ありがとうございました!
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