公明党
広島市議会議員(西区)
田中まさる

「きのこ会写真展『原爆が遺した子ら ― 原爆小頭症・声なき被爆者の80年』」旧日本銀行広島支店

未分類 / 2025年10月11日

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ヒロシマの被爆建物で国の史跡にも指定されている旧日本銀行広島支店にて「きのこ会写真展『原爆が遺した子ら ― 原爆小頭症・声なき被爆者の80年』」が開催されており、妻と伺いました。

◆きのこ会とは、原爆による小頭症の被爆者とその家族による団体で、2025年8月現在、会員は10人。妊娠初期に放射線を浴びた胎児が小頭症になる事実は専門家に知られていましたが、長く隠されてきました。1951年からABCC(原爆傷害調査委員会)が胎内被爆児についての追跡調査を行いましたが、親たちには「栄養失調が原因」と虚偽の説明がされていました。

1965年、広島研究の会の呼びかけで6家族が集まり「きのこ会」が結成され、「原爆症認定」「終身補償」「核兵器廃絶」を活動の柱とされました。会の名前には、『きのこ雲の下で生まれた小さな命ではあるが、木の葉を押しのけて成長するきのこのように元気に育ってほしい』との願いが込められています。そして、1967年には6人が原爆症認定を受け、後に全会員が認定されました。

会場の写真家・重田雅彦氏と菅沼清美氏の写真からは、心温まるまなざしが深く伝わってきました。また、ご家族の優しさと愛情も、一枚一枚の写真を通して感じられました。そして、核兵器が絶対的な悪であることを、あらためて胸に深く刻みました。

下記は、展示にあった写真のキャプテンからです。

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◆写真『お父さんと一緒、楽しいひとと時』

「ワシの人生は信子のために費やした」
信子さんをこよなく愛するお父さんは、娘のために 島で生きた。そのお父さんが晩年こうつぶやいた。「ワシは長くはないだろうが、1分でも1秒でも、信子には先に死んでもらいたい。ひとり残ると本人が困ることもあるだろうし」愛する娘に先に死んでほしいとまで言わせたのは、 原爆放射能に他ならない。
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会期は、2025年10月13日(月祝)10:00〜17:00(最終日は15:00まで)までです。
会場:旧日本銀行広島支店(広島市中区袋町5-21)
入場費:無料
主催:きのこ会、原爆小頭症写真展実行委員会
後援:広島市