公明党
広島市議会議員(西区)
田中まさる

コメ助のここが知りたい! 政府の「AI基本計画」骨子案の内容は? 公明新聞2025/10/06 3面より

未分類 / 2025年10月7日

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コメ助のここが知りたい!
政府の「AI基本計画」骨子案の内容は?
公明新聞2025/10/06 3面より

■イノベーションの促進とリスク対応を両立させ「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」をめざすよ。

 コメ助 生成AI(人工知能)を使う人が周りに増えてきたよ。

 A 確かに。総務省が7月に発表した情報通信白書によると、国内で生成AIを使った経験があると回答した個人の割合は2024年度の調査で26・7%となり、23年度の9・1%から約3倍に増えている。とはいえ68・8%の米国、81・2%の中国とは大きな開きがある状況なんだ。

 AI関連の投資額も見劣りする。米スタンフォード大の調査では、24年の民間投資額は米国の約1091億ドルに対し、日本は約9億ドル。米中に限らず世界各国が開発に力を入れており、出遅れれば競争力の低下にもつながりかねない。

 取り組みを強化する必要性が高まる中、政府は9月12日、AI戦略本部の初会合を開催。年内の閣議決定をめざす「AI基本計画」の骨子案が示されたよ。

 Q 内容は?

 A イノベーション(技術革新)の促進とリスク対応を両立することで「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」とする目標を掲げた。その上で、四つの基本的な方針として▽利活用の加速的推進(使う)▽開発力の戦略的強化(創る)▽ガバナンスの主導(信頼性を高める)▽AI社会に向けた継続的変革(協働する)――を打ち出しているんだ。

 具体的には、政府による積極的な利活用や、現実世界でロボットなどを動かす「フィジカルAI」の開発・導入などに取り組む。また、データセンターの整備など開発や利活用を推進するための基盤を強化する。

 一方、犯罪への利用や偽・誤情報の拡散など、AIを巡るリスクを指摘し「技術進歩とともに変動するリスクを適時適切に把握し、透明性・公平性・安全性を確保することで国民の不安払拭を(図る)」としている。

 Q 公明党の考えは?

 A 党「生成系AI利活用検討委員会」の河西宏一委員長(衆院議員)は4月の国会質疑で、AIの活用に関して、最終的な意思決定は「人間が行う」との理念が重要だと指摘し、基本計画に「人間中心」の理念を明記するよう要請。AIリテラシー教育の推進も訴えた。いずれの主張も骨子案に反映されているよ。