広島市・令和5年度決算特別委員会:総括質疑
本日、広島市・令和5年度決算特別委員会の総括質疑が行われ、公明党から並川雄一市議(委員)と私が、質問に立ちました。
1 インフラ整備における安全対策等について
2 国際平和文化都市における安全対策等について
◆「インフラ整備における安全対策等について」では、近年、気候変動の影響によって、自然災害も激甚化・頻発化している状況で、広島市では、特に豪雨災害や水害の経験からも、中心市街地であるデルタ地区の浸水対策に取り組まれてきたところです。
令和5年度の下水道事業会計決算の監査による審査意見書では、「合流式下水道で整備している中心市街地では、都市化の進展による雨水浸透域の減少や局所的な豪雨に下水道の排水能力が対応できていないため、今後とも浸水被害の発生が懸念される」とのことで、浸水対策を着実に推進するようにと述べられています。
デルタ地区内における浸水対策工事として、広島市三篠・観音地区大規模雨水処理施設整備事業計画が進められており、その事業の総事業費と令和5年度の取組について伺い、このたび9月26日の朝8時40分頃に道路陥没が発生した事故とデルタ地区内で行われてきたシールド工事について等の質疑を行いました。
質疑では、まず、避難者(10/3現在24世帯44人)の避難生活が早期解消されるよう訴えるとともに、被害を受けた住居や事業者の建物の所有者と居住者に対して、また、営業そのものに影響を受けた事業者に対しては、どのような補償をおこなっていく考えなのか等を伺いました。そして、今後の浸水対策工事では、旧福島川エリアに沿って北上するルートが計画されている件について、ルートとなる地域住民の方に対して、今後、説明会も必要であることを訴えました。
また、広島市のデルタ地区において、上水道、下水道関係において、同じようなシールド工事を行っているところはあるか、また、過去に行われたシールド工事について伺いました。
水道局では、水道管の更新や災害対策を目的に配水幹線の整備を進めており、とりわけ交通量や輻枝する地下埋設物等を考慮する必要のある大口径管路の整備においては、シールド工事を実施しており、現在、災害対策の取組として、新たにデルタ地区南部を東西に結ぶ重要幹線の整備を進めており、中区吉島地区と南区出島地区を結ぶシールド工事を1件施工しているとのことで、このほかデルタ地区においては、過去に7件のシールド工事を実施されていました。
また、下水道局においては、デルタ地区の浸水対策事業に平成3年度から取り組んでおり、現在施工中のシールド工事は、本工事の1件のみで、また、過去に施工したシールド工事は、干田地区や江波地区などで、13件ほどありました。
今回の事故を受けて、他の工事への影響があるか伺ったところ、市側から「今後、有識者による委員会を設置し、原因究明、再発防止策、安全対策を検討することとしており、こうした検討結果については、他の地区で計画されているシールド工事においても反映させ、万全な安全対策を講じてまいります。」との答弁がありました。
いずれにしても、このたびの浸水対策工事における道路陥没事故の原因究明については、あらゆる可能性を排除せず、調査にあたり、再発防止策と安全対策を講じていただけるよう要望いたしました。
次に、道路の管理暇疵についての質疑を行い、西区にある太田川放水路に沿って両側にある堤防道路について、広い範囲で路面状態が凸凹で、轍が複数か所に広がっており、危険な状態であることを訴え、安全対策の面からも、道路の舗装補修に取り組んでいただきたいことを要望いたしました。
◆「国際平和文化都市における安全対策等について」では、令和5年度に行われたG7広島サミットと平和記念式典の安全対策についての取組について伺いました。
広島平和記念式典での安全対策の強化についてでは、被爆者とご遺族、そして、高齢者の方をはじめ、障がい者の方、乳幼児を抱えた方、妊婦の方等が式典に出席する際には、長時間並ばなくてもよい配慮と工夫を強く要望いたしました。
また、警備・誘導等について、主管となる担当課がしっかりとイニシアティブを取っていただかないと、困って苦情を受けるのは現場の市職員等であり、その影響を受けるのは市民であることを述べ、警備体制の見直しを行い、情報共有の徹底によるスムーズな運営体制の構築を要望いたしました。
広島市が国際平和文化都市として発展していく中で、安全対策については、必要不可欠な取組ですが、市民への配慮や対応が置き去りとならないよう、十分な検討の上で取り組んでいただけるようお願いし、質疑を終えました。
来週は、決算における分科会です。しっかり取り組んで参ります!