視察:広島市・中学校「デリバリー給食」廃止へ向けて「温か い給食」が順次スタート!
【視察:広島市・中学校「デリバリー給食」廃止へ向けて「温かい給食」が順次スタート!】
先週10月26日、広島市の中学校における「デリバリー方式(弁当)」廃止へ向けて、全員給食の「温かい給食(デリバリー食缶方式)」が順次スタートとなり、8月26日から始まった東区の広島市立二葉中学校を会派のメンバーで視察いたしました。
広島市の中学校では、約7割となる43校が、「選択制のデリバリー方式」の給食を採用し、「デリバリー方式(弁当)」か、持参弁当、またはパンの購入などによって昼食がとられていました。
「デリバリー方式(弁当)」は、食中毒を防ぐため、低温管理が必要で、残食率が20~30%前後と高く、アンケート調査では、温度について「よくない」との回答が57%で、給食の時間の楽しさにも影響し、「楽しくない」と答えた割合はデリ「バリー方式(弁当)」が最も多く、その理由が「おいしくないから」とのことでした。また、保護者へのアンケートでも、「食缶方式」を希望する声が最も多くありました。
市民相談で、「温かい給食(デリバリー食缶方式)」を希望する声もいただき、2021年3月3日行われた令和3年度予算特別委員会おいて、「給食の時間が楽しく、温かさも含めて豊かであることは大切なことです。デリバリー方式の学校へ温かい給食が提供できる体制を、できるところから展開するなど、できるだけ早期に整備を進めていただきたい」ことを要望して参りました。
そして、2021年9月24日に行われた広島市議会・文教委員会で、「学校給食の充実に向けた給食提供体制の見直し方針(案)」が発表され、暫定的な取組も含め、おおむね5年以内にデリバリー方式の解消を目指し、「温かい給食」の提供されることが発表されました。
今年度は、デリバリー方式から給食センターへの切り替えが1校、食缶方式への切り替えが4校推進され、8月26日から食缶方式が始まった広島市立二葉中学校へ視察を行いました。
全員給食がスタートするにあたり、学校では、スムーズな体制で配膳・片づけ等できるよう、教職員の方々が練習などを行われたとのことで、実際、生徒たちと進めたら、小学校時代の給食準備等で慣れており、手際よく、進んだそうです。
デリバリー食缶方式による「温かい給食」を試食させていただき、その日のメニューは、「地産地消の日」とのことで、「こまつな」と「もやし」のとても美味しい中華サラダ、そして十分に温かい「生揚げの中華煮」と「玄米ごはん」でした!
学校給食には、月4回の「地産地消の日」のほか、友好都市献立という取組もあり、10月は「重慶市」の日がありました。また、そのほかに、「郷土(広島県)に伝わる料理」の日や「目によい食べものについて知ろう」との取組もありました。
教室での配膳準備では、生徒たちが手際よく、ご飯やおかずをよそっており、ご飯は希望性で普通盛りの他に、「大盛さん」と「小盛ちゃん」との札があり、残食率にも貢献する取組が行われていました。
案内をしてくださった橋本忍校長は、「温かい給食(デリバリー食缶方式)」について、生徒と保護者から喜ばれており、残食率が20~30%だったのが、食缶方式では約1%となり、「午後、体調をわるくなる生徒が減りました」と。
広島市では、最終的に学校給食センターによる給食提供体制を目指しており、給食センター整備が整うまでに一定の期間がかかることから、暫定的な取組もありますが、いずれにして、「温かい給食が提供できる体制を、できるところから展開する」と訴えてきたことが、カタチとなり、感謝です。引き続き、この取組が着実に進むよう、市議会でも取り組んで参ります。
担当課の皆さまをはじめ、校長先生、教職員の皆さま、ありがとうございました。