公明党 広島市議会議員(西区) 田中まさる

連休明け 子どものSOS注意 コロナ禍で心に負担/NPO 法人『全国不登校新聞社』 石井志昂編集長に聞く」(公明新聞2021/ 05/07 2面より)

未分類 / 2021年5月7日

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連休明け 子どものSOS注意 コロナ禍で心に負担/NPO法人『全国不登校新聞社』 石井志昂編集長に聞く」(公明新聞2021/05/07 2面より)

 5月の連休明けは例年、体調不良や不登校という形で子どもの“SOS”が出やすい時期。その上で、子どもの不登校や自殺について取材してきたNPO法人「全国不登校新聞社」は「今年は特に注意を」と呼び掛けている。昨年、小中高生の自殺者数が、統計のある1980年以降で最多の499人となり、とりわけ5月を過ぎてから顕著に前年を上回るペースとなったためだ。コロナ禍が長引き、子どもの心身への影響も心配される中、再び5月を迎えて気を付けるべきポイントは何か。同新聞社の石井志昂編集長に聞いた。

■体調不良、不登校など つらい気持ち受け止めて

 ――5月に子どものSOSが出やすい理由は。

 石井志昂編集長 新年度になってから続いた環境の変化や、人間関係が固定されることによるいじめの本格化、学校行事への重圧などが背景にあると考えられる。

 よくあるストレスサインとしては▽連休後に体調を崩しやすくなる▽運動会などの学校行事後に登校できない▽手洗いや入浴を繰り返すなど、こだわりが強くなる――などがある。

 ――コロナ禍の影響は。

 石井 子どもたちと話をすると、多くは「コロナには慣れた」「しょうがない」と口では言うが、先行きが見えない不安を抱え、さまざまな我慢が続いていることで、心理的な負担は大きくなっていると思われる。私が聞く中でも、不登校が増えている。生活困窮など苦境を訴える声も多い。

 昨年は6月や8月に子どもの自殺が特に増えたが、6月は休校していた学校の再開、8月は夏休みの短縮で、いずれも「休み明け」の状況があったことに留意するべきだ。今年5月は、連休の休み明けという状況に加えて、この1年間のコロナ禍による負担が積み重なっていることになる。子どものSOSをいち早く受け止め、適切に対応することが重要だ。

 ――子どものSOSに気付いた場合は。

 石井 親や教員など精神医療に詳しくない人の対応として、カナダの自殺予防のグループがまとめた「TALKの原則」が推奨されている。これは①言葉に出して「あなたのことが心配だ」と伝える(Tell)②死にたいと思っているかどうか率直に尋ねる(Ask)③絶望的な気持ちを傾聴する(Listen)④少しでも危険を感じたら、安全を確保する(Keep safe)――というものだ。

 子どもからの「死にたい」という訴えを軽く受け流すと、子どもは「自分の命が軽く扱われている」と感じてしまう。安易に励ましたり、叱ったりするのも誤った対応だ。まずは子どもの気持ちをしっかりと受け止め、必要に応じて専門家などにつなげてほしい。