公明党
広島市議会議員(西区)
田中まさる

「2021新春対談㊦ 信頼の政治で未来を創る 斉藤てつお 氏 × 平林晃氏」(公明新聞2021/01/10 中国版より)

未分類 / 2021年1月10日

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「2021新春対談㊦ 信頼の政治で未来を創る 斉藤てつお氏 × 平林晃氏」(公明新聞2021/01/10 中国版より)

 前回㊤(1日付)に続き、次期衆院選に挑む公明党の斉藤てつお副代表(広島3区)と平林晃・組織局次長(比例中国)に防災・減災や気候変動などの重要課題について語り合ってもらいました。
 平林 現場を回り、改めて痛感させられるのは、中国地方は土砂災害の危険箇所が最も多い地域であることです。

■命と地域守る「防災・減災」に全力

 斉藤 近年、私たちは広島土砂災害、西日本豪雨などの大規模災害に見舞われ、多くの尊い命が失われました。いかに人々の命と暮らしを守っていくのか。「防災・減災」は最大の政治課題です。

 平林 発災直後には、広島土砂災害では、不足していた重機を手配し、西日本豪雨では、自己負担だった宅地内の土砂撤去を行政が実施できるようにするなど、斉藤さんが活躍されたと聞いています。

 斉藤 刻々と変化する被災者の思いに寄り添い、ひたすら復旧・復興に走ってきました。昨年8月、広島市安佐南区、安佐北区で砂防ダムなど計99カ所を整備する事業が完了しましたが、まだまだ対策は道半ばです。

 平林 河川の氾濫対策も急がれます。岡山県倉敷市の高梁川・小田川の合流点付け替え工事を視察しました。昨年7月の江の川の水害もそうですが、氾濫の原因となる「バックウオーター現象」への対策が不可欠だと思いました。

 斉藤 公明党の主張で昨年12月、総事業費15兆円規模に上る「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が閣議決定されました。防災インフラの整備を急ぎつつ、早期避難といったソフト面の支援にも力を注ぎたい。

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 平林 斉藤さんが尽力した土砂災害防止法の改正で、なかなか進まなかった警戒区域の指定が進み、住民に地域の危険性を知ってもらう環境づくりは前進しています。

 斉藤 ただ一方で、早期避難を促す活動は、地域の自治会、自主防災組織が人材、財政面で苦労しながら奮闘してくださっています。住民による「自助・共助」を、行政が「公助」で支える仕組みを整備しなければなりません。

■新しいグリーン、デジタル社会へ

 平林 気象予報の正確さも避難行動に影響します。加速化対策では、デジタル化による災害情報の高度化が柱の一つに据えられました。

 斉藤 「線状降水帯」の発生を予測するレーダーの性能を大幅にアップする研究、開発が進んでいるそうですね。

 平林 実は私も、その研究チームに所属していました。また山口県で衛星データを防災・減災に活用する先進的な取り組みが進んでいます。こうした“命を守るデジタル化”を大いに進展させたい。

 斉藤 激甚・頻発化する災害の背景には気候変動の問題があります。その要因の一つである二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出削減に長年、取り組んできました。

 平林 斉藤さんは環境相時代、「2050年、80%削減(05年比)」への具体策を示した“斉藤ビジョン”を発表したほか、エコカー減税、太陽光発電の買い取り制度など革新的な環境政策を次々と打ち出しました。そうした取り組みが昨年、CO2排出量を森林などが吸収する量までに抑え、実質ゼロとする、政府の「2050年カーボンニュートラル」宣言につながっています。

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 斉藤 「脱炭素社会」の実現には新技術や産業の革新が必要です。CO2を貯留、有効利用する技術や再生可能エネルギーの普及、活用などがそうです。これを成長の種として経済と環境の好循環を生み出したい。また、視点を地域に移すと、吸収源となる森林の整備も重要な課題です。

 平林 鳥取県や島根県などで、航空レーザー計測を使った林業のスマート化を進めようという動きがあります。

 斉藤 素晴らしいですね。水源かん養や崩落防止などの機能を持った豊かな森林を取り戻すことで、鳥獣被害対策や中山間地の活性化にもつなげたいと考えています。

 平林 近年、日本の科学技術力が世界の中で競争力を失ったと指摘されていますが、防災・減災や脱炭素などの分野で、科学技術立国・日本の真価を発揮していけば、必ず新しい社会への展開が生まれると信じています。

 斉藤 その通りです。また科学的な視点は「信頼」の基盤でもあります。北欧が“高信頼社会”なのは、誰もが納得するエビデンス(証拠)を示し、透明性の高い政策を遂行、説明責任を果たすからだと指摘する専門家もいます。まさに「信なくば立たず」です。共に「希望と信頼の政治」の実現へ走りましょう。

■党副代表、衆院議員、衆院選予定候補(広島3区)/斉藤てつお氏

 【略歴】党新型コロナウイルス感染症対策本部長。元環境相。衆院当選9回。東京工業大学大学院修士課程修了。68歳。

■党組織局次長、衆院選予定候補(比例中国)/平林晃氏

 【略歴】党国際局次長、同デジタル社会推進本部事務局次長。東京工業大学大学院修士課程修了。立命館大学教授。49歳。