公明党 広島市議会議員(西区) 田中まさる

広島平和記念資料館に展示してある一枚の上着

未分類 / 2020年8月4日

20200804_124818~2.jpg

広島平和記念資料館に展示してある一枚の上着。

この服は、カナダのドキュメンタリー映画『ノーモア広島ノーモア長崎』に、共に出演させて頂いた宅和(旧姓:廣川)和枝さんが、妹の扶美子さんの為に縫った上着で、物言わぬ語り部として収蔵されている遺品である。

1945年8月6日、女学校1年生で13歳だった妹の扶美子さんは、広島市内で被爆。顔の左半分は皮膚がずるむげで、右半分はカリカリで真っ黒焦げとなった。和枝さんは爆心地で妹と再会。「“水が飲みたい、お水ちょうだい”言うけえ、口移しに、一滴一滴、落としてやったら、“ああ、おいしい”。あの声がねえ、今でも忘れることができん。」と。その後、妹を家に連れ帰ったが、「まともな看病もしてやれんで。手足のウジを取り除いてやるだけ。」と。その後、8月30日に亡くなられる。

宅和和枝さんは、妹の扶美子さんへの想い胸に、語り部として、米国や国内の修学旅行生に、平和への思いを語ってこられた。ある大阪の小学校では、宅和さんの被爆体験をもとにした創作ミュージカルを上演。いまは亡き、宅和さん姉妹の平和を希求する想いは、宅和さんと出会った一人一人の心に残っているに違いない。

宅和和枝さんの生前に、ドキュメンタリー映画を制作されたユキ・ナカムラ監督と一緒に、宮島のご自宅を訪ねたとき、「田中さん、頼むよ、平和の思いを伝えていって」と、声を絞るように仰てくださり、今も耳朶に響いている。そして、これからも響き続けるに違いない。

明後日は、広島の被爆から75年となる。

※このドキュメンタリー映画『ノーモア広島ノーモア長崎』は、2007年にDOXAドキュメンタリー映画祭(カナダ・バンクーバー)にてコリン・ロー・カナダ最優秀ドキュメンタリーフィルム賞の最高賞受賞となった。