「NEWSここがポイント 新型コロナのワクチン開発」(公 明新聞2020/08/03 3面より)
「NEWSここがポイント 新型コロナのワクチン開発」(公明新聞2020/08/03 3面より)
■世界で急ピッチに進み、早ければ9月にも供給開始へ。公明、海外品の確保と国内開発への支援を政府に提言
Q 新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発状況は。
A 世界保健機関(WHO)によると、コロナワクチンの候補は165種類(7月31日時点)に上る。このうち臨床試験(治験)中の候補は26種類ある。
実用化へ最も先行しているとされるのが、英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学の共同開発品だ。同社は、初期の治験で強力な免疫効果が確認されたと発表。現在、最終となる第3段階の治験を進めており、9月の供給開始予定を表明している。7月27日には、米バイオ医薬品企業モデルナと米製薬大手ファイザーが、開発品の最終治験開始をそれぞれ発表。開発が急ピッチに進んでいる。
実用化への期待が高まるが、WHOの専門家は、実際の接種開始は来年前半との見通しを示し、有効性や持続性の検証を待つ必要性を指摘している。
Q 日本国内ではどうか。
A 大阪大学発の創薬ベンチャー「アンジェス」と同大学が、6月30日に国内初の治験をスタートさせたほか、塩野義製薬なども開発を進めている。また、三重大学は、創薬ベンチャーや米製薬会社と共同で、鼻に噴霧して接種するタイプのワクチン開発に取り組むことを表明。鼻への噴霧は注射に比べて簡単で、利便性の高さが期待される。
Q 日本政府や公明党の取り組みは。
A 政府は6月から、研究開発の加速化や生産・供給体制の整備を進める「加速並行プラン」を実施している。通常の開発では、①基礎研究②動物を用いた非臨床試験③ヒトへの臨床試験――を段階的に進めた上で生産・供給体制を整備するが、これらを並行して行う。また、2020年度第1、2次補正予算に研究開発を加速させる費用として計600億円を計上した。
さらに厚生労働省は7月31日、米製薬大手ファイザーが開発に成功した場合、21年6月末までに6000万人分のワクチン供給を受けることで、同社側と基本合意した。
公明党は5月、ワクチン・治療薬開発推進のプロジェクトチームを設置し、関係者らと意見交換を重ねてきた。7月20日には、加藤勝信厚労相に対し、アストラゼネカなどの共同開発品について、確保に向けた交渉を急ぐよう求めた。併せて、国内の開発を強力に進めると同時に、他の海外開発品の確保についても交渉を急ぐよう提案した。
