11月13日~15日、保健福祉委員会で行政視察に。
11月13日は、うつ病デイケアと認知行動療法について沖縄県立総合精神保健福祉センターを訪れました。
センターの仲本晴男所長とは、以前岡山で一度お目にかかっており、公明党岡山市議団としても、全国の議員ネットワークを通じて集団認知行動療法の普及・推進を目指しておりましたので、今回の視察を楽しみにしておりました。
所長の講義は、まず、うつ病の特徴からでした。
・わが国の気分障害の8割は「うつ」で、WHOの将来予測では、うつ病は2020年に総疾病の第2位になると予測されていること。
・うつ病は病期に応じた援助が必要なこと。すなわち急性期は「ムリをさせないで心的エネルギーを蓄える」精神療法が必要だが、慢性期になっても「ムリをしない」ことを主眼にすると治療につながらず却って悪化すること。
・うつ病は気分と行動と思考の改善が相関している心の生活習慣病なので、薬だけでは治らないこと。
そして、集団認知行動療法(CBT)について次のような取り組みや成果を話してくださいました。
・ここでのうつ病デイケアは、働きたいのに働けない人に着目して30~55歳の慢性期のうつ(主治医がいる人)を対象として設定したこと。
・成果の出る治療であっても、待ち(受け身)では患者は来ない(知らない)ので企業を回って「営業」をしたこと。
・集団認知行動療法(CBT)はなかなか儲けにならないので民間では広まりにくいことから、「公」が引き受けないと「うつ」に悩み苦しむ方の援助ができないということ。
・うつ病デイケアの修了者の統計から、開始前に無職(会社を辞めた人を含む)の33人のうち10人が就労(33%)、4人が求職中(12%)。全体でも開始前には終了中の方は16%だったが54%に改善されたこと。
すごい成果を出していらっしゃいます。
私は、障害者の就労支援に一貫して取り組んでまいりましたが、障害を持っていても働けるという支援とともに、障害を治して働くという、もうひとつの選択肢が可能になる取り組みです。
(※注、うつ病の方の多くは障害者の認定を受けていませんが、それは働くうえで精神障害者保健福祉手帳を取得するメリットがほとんど見当たらなく、デメリットが大きいためです。多くの方は、自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を受けると受給者証が交付されますので、自己負担割合が1割になります。)
本市においても、こころの健康センター(精神保健福祉センター)において、集団認知行動療法に積極的に取り組むべきであると従前より申し上げてまいりましたが、開設に向け是非とも沖縄県へ研修に行く態勢がとれるよう後押ししてまいりたいと思います。
11月14日は、那覇市立病院の地方独立行政法人化の取り組みを視察いたしました。
岡山市においても市民病院の地方独立行政法人化に向けて準備が進んでいる最中であり、組合対策を含め開設直前までの奮闘の様子をつぶさにうかがうことが出来ました。
職員待遇の基本は民間より高く公務員より安いという設定で極めて妥当と感じました。結果として人材確保のみならず職員の労働環境の改善が進み、またそうした人的基盤により、収入構造も同時に改善し好循環が生まれています。大いに参考になった訪問でした。
11月15日は福岡県「子どもの村福岡」を訪れました。
今年2月の代表質問で私は、この福岡の取り組みを例に挙げて里親施策を前進させるよう求めましたが、現地ははじめてでした。
何よりも本気の一人がいてこそ事業が立ち上がる好例です。特に印象に残ったのは、「行政は市政だよりや民生委員のアナウンスをしているというが、それでは里親は増えない」と。これは里親が「里親体験」を語ることで、共感が広がった事例の説明の中で話された言葉です。行政がやらない運営の工夫を、市民のネットワークで成し遂げてこられています。また一方で、「行政ができないことを市民がしなければ」と。これは行政の課題から市民の課題にするとこの大切さ、主体性について触れられた言葉です。そしてもうひとつ。「小児科医は、多くの虐待を受けた子どもたちを汽車に乗せたが、その汽車がどこに行ったか、子どもは、どこで降りたかについては、関心がなかった」と。これは今、「この子どもの村福岡」を支援する小児科医の会会長の言葉です。
国連から3度勧告を受けている日本の子どもたちの現状を変える取り組みを岡山市においても前進させてまいります。










