いよいよ政令市5年目の節目を迎える新年度予算が上程されました。特徴は、防災・減災、安心のまちづくりへ84億円が計上された他、学校をはじめ市有施設の耐震化に29億円、東区役所など市民サービス拠点の整備に20億円など、今までの行政改革で生み出した財源を積極活用した点です。以下、個人質問の模様をご報告します。
1.市が行う契約などの見直しについて
官製デフレが言われて久しくなります。契約や発注にあって、無駄の排除は必要条件ですが、企業の適正な利益は無駄でもなければ悪でもありません。むしろ適正な利益を十分条件として認めることを「理念」や「思想」にできるかどうかが問われるところまで、もはや来ているというのが私の率直な実感です。
そしてその元凶は、マイナスシーリング(理屈抜きに予算を一律にカットする財政手法)です。
それを毎年続けたらどうなるか。
答は、表①のとおりです。
髙谷市政は平均5%のマイナスシーリングを8年間続け、対象となる事業予算を9年前の3分の2まで下げてしまいました。
これは例えば、役務で言えば、8年間で人件費を3分の2に下げた会社が受注していることを意味します。そんなはずはないだろうと思われるかもしれませんが、試しに3年間の役務契約(清掃分)の実績を調べてみたところ、表②のとおり前年の92~96%と、マイナス5%の前後で推移していました。そんなことはあるのです。しかも民間はこれが毎年掛け算(つまりスパイラル)でやってくるのです。マイナスシーリングを変えないと、まともな民間は持ちません。
→ これまでの議会答弁で「適正価格で契約締結を行うよう努めてまいります」と繰り返している間に、発注価格だけが底なしに下落してきたことを指摘し、「シーリングが対象事業に影響を与える可能性は否定できないので、その点は留意する」という答弁を引き出しました。
そこで、「留意する」ことが「適正な利益を残す」ことにつながる仕組みとして、公契約条例等の検討を要望しました。
また併せて、中小企業振興条例の見直しと支援メニューの拡充、障害者優先調達法の施行に合わせた積極的な目標の設定を求めました。
2.生活交通について
①250号線、宍甘交差点付近の渋滞緩和
私は250号線長岡、宍甘以東の渋滞緩和対策として、下り2車線化を、また計画中の外環状線が宍甘で交差すると更に渋滞がひどくなるため対策を講じるよう求めてきました。ちなみに記録が残っている昭和58年以降、宍甘の渋滞を改善するよう本会議で主張してきたのは山田録二郎氏(故人)を除いて私だけです。
→ 調査結果と、整備に向けた検討状況を質したところ、長岡から東の下り車線の増設と、宍甘交差点の立体化で渋滞緩和を図る方針が示されました。
以下は翌日(3/6)の山陽新聞26面です。
②ふれあいセンター福祉バスの停留所の増設
上道コースは、平成11年と13年に停留所が新設されて以降、10年以上が経過しておりますが、バス事業者が運航している250号線沿線には、ただの一つも停留所がなく、バス路線がない平島-西大寺間においても、新規停留所の要望が出ているものの、ゼロ回答が続いています。
この間の急速な高齢化を考えれば、事業開始当初よりもニーズの増大は明らかであり、介護予防は本市の重要課題に位置づけられています。
そこで、本来、無料の福祉バスは道路運送法の制約を受けず停留所の設置や変更については住民の要望に柔軟に対応できるはずなのに、なぜ事業目的に沿って改善しないのか質しました。
→ バス事業者と合意を得た上でないと、道義的に増設は困難との見解が示されました。驚いたことにバス路線がなくてもだそうです。この呆れた答弁を是非インターネットで見てください!
http://www.okayama-city.stream.jfit.co.jp/
引き続き、議論してまいります。
3.岡山市教育振興基本計画について
今、子どもたちの深刻な問題を突き付けられている割には、基本計画から教師(教育委員会)の側の覚悟が伝わってきません。謳われているのは「自立する子どもの育成」ばかりで、しかも共生や協調が強調され、子供に「良い子」を求めすぎている感があります。本来は、子どもの最大の教育環境たる「教師の育成」にこそ項を割くべきです。
また「基本計画」には、「教科の知識に限らず」とか「教科学力だけでなく」という表現が目立ちます。斜に構えないで真正面から鍛えていかないと、子供たちに力がつきません。その意味では、子どもにも教師にも適度な競争(すなわち切磋琢磨)は必要ですが、それを避けているのは教師(教育委員会)の側に映ります。(そこには全国学力テストの公表で教師や学校の実力差を知られることを恐れるのと同じマインドを感じます)
→ そうですね、という答弁は返ってきませんでした。そこで、管理職ではなく若手の教師によるワーキングチームで、教師と教育のあり方を検討すること、また、基本計画の3年後の見直しに向け、まずは授業の中にディベートなどいくつかの「競争」を取り入れる試みを始めるよう提案しました。