☘️本日(8/27)の公明新聞に掲載
石川氏ら新設の救命救急センター視察/大阪・高槻市の大学病院
2022/08/27 7面
大阪府高槻市と茨木市、摂津市、島本町の3市1町の重篤患者に対応する三次救急の機能が7月、大阪府三島救命救急センター(高槻市)から大阪医科薬科大学病院(同)に引き継がれた。これを受け、公明党の石川博崇参院議員と高槻市議会公明党(笹内和志幹事長)は、浜田剛史市長と共に、同病院の救命救急センターを視察した。同大学内には次世代の放射線がん治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」を実施する「関西BNCT共同医療センター」もあり、“一大救急・医療拠点”として期待を集めている。
■重篤患者に24時間対応
大阪医科薬科大学病院の新本館A棟1階に設置された救命救急センターは、事故による重度外傷など、生命に危険がある重症患者に初期の高度治療を専門に行う。さらに一般撮影室、救急撮影室、CT検査室なども備え、検査と治療を合わせて迅速に処置することができる。
また同センターから3階の救命救急ICU(集中治療室)へは専用エレベーターで患者を搬送できるほか、中央手術棟へ同じ階で直結しているため、救命率の向上にもつながるという。高須朗教授は「最後の砦となるべく、患者さんを24時間、迅速に受け入れていきたい」と話した。
■放射線がん治療「BNCT」の専門施設の状況も聴く
一方、次世代の放射線がん治療「BNCT」の専門施設「関西BNCT共同医療センター」は2018年に開設。国内に2カ所しかない治療拠点の一つだ。
BNCTの利点は、がん細胞のみならず、正常細胞も傷つけてしまう従来の放射線治療とは対照的に、正常細胞にほとんどダメージを与えず安全性が高いところ。照射は原則1回、60分以内で終わり、患者の負担は軽い。腫瘍を効果的に攻撃するため、秋田和彦技師長は「ミリ単位で固定具などを使いながら患者さんの位置を調整している」と説明した。
視察後、石川氏は三次救急に関して運営事業費補助金の改善を後押ししたいと語る一方、BNCTについて「医療の未来にとって大きな希望の光」と話した。
これまで高槻市議会公明党は府三島救命救急センターの移転に関して、16年12月の定例会などで、医師確保や施設の耐震化対策を取り上げるとともに、市内の医療機関への併設を求めてきた。またBNCTについては公明党の国会議員が保険適用を後押しし、一部で実現したほか、府議会公明党が議会質問や府知事への要望を通じて、この治療法を実施できる体制整備を一貫して推進してきた。