皆様、おはようございます。公明党議員団の吉田忠則でございます。公明党議員団を代表して質問をさせていただきます。
現在、新型コロナウイルス感染症が、ここ日本でも拡大している状況で、一日も早い終息を願うばかりです。本市においては、新型コロナウイルスが指定感染症に指定されたことを受け、「高槻市健康危機管理対策本部」を直ちに設置。これまで濱田市長のリーダーシップのもと対応、対策を講じられてきました。
政府においては、感染拡大を防ぐため、この1~2週間が非常に重要な期間と位置付けた、国の専門家会議の見解を踏まえ、全国の学校に対し一斉休校を要請しました。子どもの健康を守り、学校での集団感染の事態を避ける為には、やむを得ない措置と理解しています。本市は、学校の臨時休業により小学校3年生以下の自宅で一人になる子どもの居場所確保策を決定し、想定する課題に早い段階で決定されました。また、市内公共施設においても休館するなど本市独自の対応も評価するところです。日々刻々と状況が変化する中ですが、情報収集と情報共有を図り、学校現場や保護者、市民からの声、ニーズを適格に把握し、市民が安心できる支援体制づくりに努めていただきますよう要望させていただきます。また、国からの様々な発信についても、もれなく受け止めていただき適切な対応をお願い致します。
市民の皆様も連日の報道等で心配する日々が続いていますが、今後も引き続き、関係機関と連携し、感染拡大防止や市民の不安軽減を図っていただくため、濱田市長をはじめ、職員の皆さん、長年積み上げられた行政経験からの知恵と工夫を最大限発揮してください。
私ども公明党議員団も、今こそネットワーク政党の強みを最大限に発揮し、一致結束して、この難局を市民の皆様とともに乗りこえる決意を冒頭申し上げ、質問に入らせていただきます。
濱田市政3期2年目の令和2年度に向け、昨年8月の大規模な機構改革により、新たな組織で本格的なスタートを切られています。施政方針には、令和2年度も3つの柱「強靱なまちづくり」、「富田地区のまちづくり」、「高槻の歴史を継承するまちづくり」を掲げ、市民福祉の向上につながる施策の充実に、引き続き取組むことと記されています。
施政方針で示された令和2年度予算案は、昨年度予算に比べて1.1%増の予算となっています。その中には、昨年9月に我が会派が提出した令和2年度予算編成についての政策提案も随所に盛り込まれており、本定例会に議案として上程された「手話言語条例」の制定をはじめ、市民の皆様の声が市政に反映されていることを歓迎しています。
それでは、8つの分野から、質問並びに要望をさせていただきます。
1)まず初めに、効果的な行財政運営の推進に係る取組みについてお伺いします。
1、濱田市長は、令和2年度の予算編成方針で、自主財源に乏しい本市は、より一層の歳出改革を推し進めていく必要があると述べられ、新年度の予算が編成されています。国は今後の人口減少に対応できる事業の業務改革や「次世代型行政サービス」への転換を積極的に推進し歳出効率化に前向きな自治体に対し財政支援するなど、地方行財政改革を進めることとしています。そこで、令和3年度から12年度までの10年間、市が目指すべき都市像や施策の方向などを定める「第6次総合計画」の策定に着手されていますが、中長期的なまちづくりへの決意をお聞かせください。
2、地方創生の実現に向け、次期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定されます。本市においても財政的にパイが縮小される方向の中で、多くの市民が希望を持って共感でき、全世代に行政サービスを還元できる取組みが重要です。平成29年に発出した「高槻市みらいのための経営革新」に向けた改革方針との整合性、進捗状況についてお伺いをします。特に外郭団体については、社会福祉協議会と社会福祉事業団、文化振興事業団とみどりとスポーツ振興事業団のそれぞれの統合に取り組むことが示されました。新たな外郭団体は、より良い組織となるよう検討を進めていただくことを期待するところですが、統合の目的や今後のスケジュールについてお聞かせください。
3、職員構成の多様化、高度化するニーズ対応など、複数業務を担えるマルチ人材、専門・得意分野を持つ職員それぞれが、自らの適正を活かし、キャリア形成が可能な人事制度を導入することが重要です。人事給与制度と人材育成手法の確立は一体的に取組む必要があると考えますが、具体な取り組みについてお聞きします。
4、人口減少、少子高齢社会、厳しい財政状況を背景に、市民ニーズは複雑化・多様化し、業務は質量ともに増大することが予想されます。その解決のためには、ICT技術の活用や新たな工夫で、業務効率化と住民サービス向上の一体的な実現を図った取組みや、さらに民間委託が不可欠と考えます。市の見解をお聞かせください。
5、定住促進プロモーション事業については、2次にわたる営業戦略において、人口の社会増という一定の役割を果たしたところです。昨年の機構改革で観光シティセールス課が本事業を引継ぎ、「MY LIFE・MORE LIFE」の新キャッチコピーのもとで、発展的な取組みを期待するところです。各自治体とも、精力的にシティプロモーションに取組まれているなかで、これまでの総括と今後どのような目標をもって取組まれるのかお聞かせください。
昨年2月、本市と島本町との間で、「観光振興に関する連携協定」を締結されました。消防行政や他の行政分野でも、さらなる効果を期待できる連携については、適切な判断を導き出していただきたいと思っております。とりわけ頻発する災害への対応や福祉分野などにおける連携は、まずは隣接市町との連携を中心に、幅広い検討を要望させていただきます。
2)次に、都市機能の充実に向けた取組みについては、高槻インターチェンジ周辺のまちづくりへの支援や新駅設置と新たな市街地形成についての検討など、本市の飛躍的な成長・発展の可能性を秘めた取組みを着実に進めることを要望します。
6、副都心富田については、まちづくりの「基本構想」の策定に取組まれます。富田芝生線の供用開始、富寿栄住宅の建て替えを機に加速度を増した取組みに期待をしています。現在点在している各公共施設の再構築・再編にあっては、今後の稼働率や費用対効果を見据え、複合化・多機能化・集約化も重要な観点になろうかと思います。その後の跡地、余剰地の活用、いわゆる「地域の共有空間づくり」も含めると、地域住民・市民の意見を、いかに新年度に行うコンセプトの策定に反映できるかが、非常に大切な取り組みになると考えますので丁寧に取り組んでいただくことをお願い致します。そのなかで、第4中学校区における施設一体型小中一貫校の位置や規模も検討されることになりますが、教育効果、また地域との関係構築の側面においては、今後の教育委員会の力強い説明が求められると考えます。これまでの同校区での取り組みの成果を施設一体型小中一貫校で、どのように発展させ、市内各校区をリードする役割を担うことができるのか、教育委員会のご見解を伺いたいと思います。
7、JR高槻駅北・駅前広場整備についてお伺いします。当該地は、高槻の玄関口として、百貨店や商店街等の商業施設が賑わいを形成し、高次医療機関、大学等の教育施設が立地する中、7月にはホテルの開業も予定されるなど、市・内外から多くの人が集まる賑わい・交流拠点として、さらなる機能の発揮が期待されています。広場の整備にあたり、防災、防犯、交通安全対策、さらに、バリアフリー化や周辺の南口とのアクセス道路、地下道の美装化など、どのように取組まれるのかお聞かせください。
8、国においては、平成30年度から「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」が実施されています。一昨年、地震や台風などの自然災害により、広範囲での被害があった本市では、ハード面の取組みやインフラ老朽化対策は急務と考えます。迅速かつ財源の確保等の観点から、国の施策との連動した取組みは重要と思いますが見解をお聞かせください。
本定例会において、高齢者無料乗車制度の見直し案が上程されました。本市の説明では、市営バスを取り巻く状況は、少子高齢化等の社会経済状況を背景として、市営バスの収入が減少する中、平成 9 年 9 月の対象者数を根拠とした現在の高齢者無料乗車制度に係る補助金 6 億円のみでは、制度の維持が困難。今後の収支動向については、生活交通路線維持等に係る一般会計からの補助金が 2 億 5,000 万円程度であるなかで、運賃収入が毎年4,000万円程度減少している、さらにはバスの大量更新を迎えることから、本制度を見直さない場合、令和4年度以降は経常損益についても赤字が続いていくため、本制度を持続可能な形に見直そうとするものです。我が会派として、本定例会の中で、慎重かつ丁寧な議論を進めるとともに、市営バスの存続のための幅広い議論を求め、その判断をして参ります。
9、そこで高齢化社会に向けた公共交通戦略についてお伺いします。高齢化率が比較的高い本市では、高齢化社会で求められる公共交通システムを、市民、事業者、行政が協働して構築し、さらに維持・継続していく必要があります。国からも、地方公共団体が中心となり、「地域公共交通網 形成計画」を策定し、まちづくりと連携した面的な公共交通ネットワークを再構築することが求められています。濱田市長は、令和元年12月定例会行政報告の中で、将来にわたって持続可能な公共交通サービスを確保するため、地域交通の在り方を庁内で検討していくとされていました。どのような検討を具体にされるのか。本市において、専担部署の設置など推進体制、また、地域や民間事業者との連携など、どのように取組んでいくのかお聞かせください。
10、市営バス事業については、持続可能で自立した経営の徹底に向け、高槻市自動車運送事業審議会からの答申を踏まえ、次期「経営戦略」を策定するとしています。まちづくりと一体となった地域公共交通ネットワークの中核をなす市営バス事業には、持続可能性が求められています。特に、バス運賃収入の確保や経営効率を高めること、運転士の確保が重要課題と考えますが、見解をお聞かせください。
11、水道部庁舎については、耐震改修に向け、基本設計を実施するとのことですが、従来の建替えから、大幅な方針変更となりました。方針変更に至った経緯として、費用対効果や効率的かつ効果的な施設管理など、どのような判断があったのか、さらに、耐震改修実施に際し、生活インフラを担う部署として、防災・危機管理の機能の充実等、どのように改修されるのかお聞かせください。
東上牧の衛生化学処理場跡地の利活用については、周辺市民の意見・要望を最大限反映されるよう要望します
3)次に、安全・安心のまちづくりに向けた取組みについては、大阪北部地震等の教訓から、事前防災・減災に資する様々な災害対応が盛り込まれた施政方針となっています。
12、本市は、新たに策定した「国土強靱化地域計画」に基づき、ハード・ソフト両面の対策を適切に組み合わせることにより、防災や減災、迅速な復旧に資する施策を効果的に推進するため、「コミュニティタイムライン」を策定されます。策定の背景、目的等、地域防災力の向上、コミュニティ防災にかける意気込みをお聞かせください。
避難所となる小中学校施設での良好な避難生活を確保するため、トイレの様式化、空調整備、バリアフリー化を急いでいただくとともに、災害の備えとして、乳児用の液体ミルクが注目されています。粉ミルクのようにお湯で溶かす必要がなく、常温で保存でき、そのまま授乳できることから、備蓄する自治体が増えています。災害時の子育て世帯の負担軽減を図るため、液体ミルクの備蓄について検討をお願い致します。
13、本市では、地域防災力の向上を図るため、防災指導員育成事業を継続的に実施されています。一方、防災士は地域における防災リーダーとして期待されていますが、地域の中では掌握されておらず、個人の自主性に任された活動に留まっています。そこで国の新年度予算案には地域の多様な組織との連携体制の構築を支援することが謳われています。これまでも要望しておりますが、茨木市や摂津市で取り組む、防災士資格取得を支援する事業の導入を強く求めます。また、国は郵便局の活用促進の為の予算として、郵便局活性化推進事業が新たに創設されました。全国の郵便局長、約1万人が防災士の資格を有し、本市においても防災士の資格をもつ郵便局の皆さんも、普通救命講習を再受講する等、有事に備え積極的に取り組んでおられます。全国郵便局長会では、高齢者への見守り等の活動指針が出されていることを踏まえ、協定締結する等、総力上げての取り組みを期待しますが、市長の見解をお聞きします。
14、学校安全推進モデル校も具体に決まり、セーフティプロモーションスクール認証に向けた取り組みが始まります。まず、認証にむけた取り組みによって、児童生徒の意識や学校・先生方の姿が、そして地域の安全、安心に対する意識や行動は、どのように変わるのか、お伺いします。できるだけ早期に認証を取得し、その成果が市内全校に広がることを強く期待するところです。どのように進めていかれるのかお聞きします。
通学路等の安全対策については、昨年、痛ましい交通事故・事件が連続して発生したことから、会派として濱田市長へ「子どもを事故や事件から守るための安全対策の強化を求める緊急要望書」を提出しました。今般、通学路等に歩行者の安全を確保するため、歩道への車両進入の防止対策などが予算化されていることを評価しています。また、本定例会の行政報告で、高槻警察署と「防災行政無線を活用した犯罪発生情報の提供に関する覚書」を締結した旨の報告がありましたが、緊急かつ重大な事件が発生した場合に、防災行政無線を利用し、市民に対し犯罪発生情報の提供と注意喚起を行うことを目的としたものです。今回の締結を契機として、高槻警察署との連携をさらに深め、安全・安心なまちづくりに努めていただくことを要望します。
4)子育て・教育環境の充実に向けた取組みについてお伺いします。
令和元年6月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が改正されました。新たな大綱では、「子どもたちは国の宝」であり、子育てや貧困の問題を家庭だけの責任とせず、地域や社会全体で包括的かつ早期に取り組んでいく基本的な考え方が改めて示されたところです。本市においては、子どもの居場所づくりとして実施している「子ども食堂運営補助事業」については、新年度より補助対象回数を月2回から月1回程度の実施に変更され、子ども食堂の運営実施団体から喜びの声を伺っています。今後も運営実施団体や学校、保護者からの声を聞き取り、活用しやすく、より効果的な制度になるよう要望させていただきます。また、新たな放課後の居場所づくりの検討にあたり、特に、学童保育の高学年児童の受け入れ、参酌基準で対応している児童一人あたりの専有区画、児童集団の規模など保育室の環境改善についてのご検討をお願い致します。
昨年10月から実施されている幼児教育・保育の無償化については、本市は5歳時のみの無償化を先行実施されてきましたが、今般、国費の活用により、子ども医療費助成の対象年齢を18歳までに拡大することが出来たことは率直に評価致します。
すでに無償化実施より半年になりますが、我が党が全国的に行ったアンケート調査結果から、利用者の約9割の方が評価するものの、保育の質の向上と受け皿の整備が課題であり、事業者側からは、保育士の人材育成・確保への支援、障がいがある子どもの教育・保育の充実が強く求められていることがわかりました。
そこで、保育士などに向けての指導を行う、未就学施設版リーディングチームによる巡回指導体制の創設について要望します。
15、子育て総合支援センターを「子ども家庭総合支援拠点」と位置付け、要保護児童等への包括的・継続的な支援の強化を図るとしています。要保護児童が増加傾向にある中で、虐待対応専門の人材の確保により、妊娠期から子育て期までの切れ目のないワンストップの拠点としての体制強化や「子育て包括支援センター」との相乗効果が期待できます。4月から施行される児童虐待防止法に向けた周知等の取組みや、中核市において設置が可能となった児童相談所の設置検討について、見解をお聞かせください。
学校教育については、ICTを基盤とした先進技術等の活用による教育の質の向上を目指す取組みをはじめ、英語教育についても外国語指導助手(ALT)を全中学校区へ配置するなど、英語に触れる機会を増やす取組みに期待しています。
16、国は、新たなビジョンとして「(ソサイエティ5.0 Society 5.0)に向けた人材育成」「未来の教室ビジョン」を示し、新しい教育、学びの革命を進めようとしています。このようななかで、まずは、次期「教育振興基本計画」に示されるビジョンは、どのようなものになるのか、お聞かせください。また、GIGAスクール構想に基づく「児童生徒1人1台の端末整備」は、特に支援を必要とする子どもたちが、勉強していく上での困難を改善、克服しようとする試みですが、優先した対応をお願い致します。そして、「誰一人取り残されない教育」をめざす子どもたちに光を当てた、AI等の先進技術の活用に関する教育手法の調査研究にも、さらに努めていただく必要があると思います。教育委員会のご見解を伺います。
17、平成29年3月の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正により、「コミュニティ・スクール」の設置が努力義務化されました。全国の導入状況は、平成30年4月1日現在5,432校で「コミュニティ・スクール」が導入されています。「社会に開かれた教育課程」「特色ある学校づくり」において、市内各地域の実情もふまえ、現在の学校評議員制度の評価、「コミュニティ・スクール」の導入についてお聞かせください。
18、新たに統合型校務支援システムが導入されることになり、教員が児童・生徒に向き合う時間を確保できればと期待をするところです。「教員の働き方改革」における、これまでの取り組みの成果をお聞かせいただき、システム導入については、校長をはじめとする教員の意識改革、業務の役割分担、適正化を図る不断の取り組みが必要です。確実な成果を得ていくための教育委員会のご見解を伺います。
図書館事業については、さらなる充実に努めていただくとともに、図書館7館構想の実現については、引き続き要望させていただきます。
5)健康・福祉の充実に向けた取組みについては、事業統合を行うことでの、さらなる市民福祉向上の取組みや、健康寿命の延伸に向け、新たな介護予防体操を活用し、前期高齢者の参加も促す取組みなど、高齢者施策については、それぞれ実効性のある取組みを要望させていただきます。
19、医療密度の濃いまちとして全国に誇れる医療分野では、大阪府三島救命救急センターについては、令和4年の大阪医科大学附属病院への移転、高槻島本夜間休日応急診療所については、弁天駐車場敷地への移転に向け、関係機関と検討を進めていると聞き及んでいます。施設単独型から施設併設型に変わることでのドクターカーの運行を始め、現行の医療体制の維持確保を求めます。また、現状と今般の移転に際し、どのようなメリットを考えておられるのかお聞きします。
20、成年後見制度についてお伺いします。現在、市民後見人の養成、利用支援、市長申し立てによる報酬助成等、一定の利用促進はされていますがさらに踏み込んだ体制整備が必要です。「成年後見制度の利用の促進に関する法律」に基づいた基本計画の策定、地域連携ネットークの構築、裁判所への申し立て費用の助成等について、導入に向け、他市の状況も含めて本市の見解をお聞きします。
21、本定例会において「手話言語条例」上程に至ったことに対し、心から敬意を表します。審議の上、議案が可決されることを希望しますが、条例制定を機に、手話が言語であることや、ろう者に対する理解がさらに市民や事業者に浸透するよう推進していただきたいと思います。そのための一環として、幼少から手話に慣れ親しむため、学校園において理解啓発に取組むことは非常に重要だと思われますが、市の取組む決意をお聞かせください。障がい者総合支援法に基づくサービスの充実ですが、ますます増加傾向にあるニーズに対応するため、事業者との連携強化や人材不足が懸念されます。この点についての見解・対策についてお聞かせください。また、障がい者差別解消法が施行されて4年経過しましたが、差別の無い環境整備が促進されたのか、本市の現状についてお聞かせください。
22、地域共生社会の実現に向け、次期「地域福祉計画・地域福祉活動計画」を策定されます。現在、進めている高齢者介護を中心とする地域包括ケアシステムをさらに発展させ、誰もが安心して地域で暮らせる「共生のまちづくり」の実現に向けての計画策定に期待しています。生活上の困難を抱える状態にある人や引きこもりの方に対して、地域住民による支え合いと公的支援とを連動させることに加え、生活困窮者の自立を積極的に支援し、総合的・包括的に支える体制を構築する必要があると考えますが、見解をお聞かせください。
23、令和元年5月、「就職氷河期世代」とされる30代半ばから40代半ばの世代に対して、今後3年間を集中的な支援期間とし、正社員として雇用した企業への助成金の拡充や官民連携の職業訓練などを柱とする支援策を厚生労働省がとりまとめました。宝塚市などが行ったこの世代を対象とした中途採用試験も注目を集めましたが、堺市や大阪府でも令和3年度の採用に向け準備が始まっています。本市においても積極的な取組みを要請します。就職氷河期世代への支援について、市の見解をお伺います。
我が会派からも要望させていただきましたが、「孫育て講座」がこれまで3回実施されています。子育て支援に少しでも興味がある高齢者の方々に対して、自分の孫との関わりだけでなく、「地域の子どもたち」のために活躍の場を広げていただくような支援の仕組みを要望させていただきます。
6)5年後の大阪・関西万博の開催を見据え、新たに「産業振興ビジョン」と「観光振興計画」を統合した新計画を策定されます。「オープンたかつき」など、これまでの取り組みの成果を、新計画のもとで持続的・発展的なものに押し上げるには、事業運営の財源を確保できる強固なマネジメント体制を構築し、さらに専門性の高い人材を好循環で育成、確保していくことが重要な課題と考えます。また、事業承継、設備投資などに対する支援に加え、新型コロナウイルス対策については、その影響が深刻となっている業種や中小企業、商店への支援を、今後の国の動向を注視し、適切かつ迅速に、ご対応いただくことを要望させていただきます。
24、三好山の国の史跡指定に向けた取組みについてお伺いします。三好長慶の居城として知られる三好山の芥川山城跡については、「続日本100名城」に選定されるなど、全国各地から訪れる人も増加傾向にあり、本市の貴重な歴史資産として、より効果的な保存、活用について期待しています。本市では、史跡指定に向けた取組や恒久的な保存と今後の活用を見据え、発掘調査を実施するなどの取組みを進めるとのことです。山城としての評価、指定に向け期間3年と比較的短期での対応となりますが、地元との協働・連携、遺構調査や保存、活用についてどのように進めるのか、お聞かせ下さい。
平成30年に発生した台風第21号で被災した森林の復旧や倒木による二次災害の防止を図るため、関係機関と連携し、引き続き災害復旧事業に取り組まれますが、倒木処理により発生する大量の廃材の利活用について、また高槻市バイオマスタウン構想のさらなる取組みについてご検討ください。
7)良好な環境の形成に向けた取組みについては、持続可能な社会の実現に向けた「環境先進都市」を目指した取組みを要望させていただきます。
25、地球温暖化や生物多様性の衰退をはじめとするさまざまな環境問題に直面する中、持続可能な社会の実現に向けて、SDGsをはじめ国際的な取組が進められています。本市においては、「第2次高槻市環境基本計画」に基づき、創エネ・省エネ、担い手育成等のさまざまな取組を行っていますが、具体の取組や成果について、さらに、近年、地球温暖化に起因するとされる自然災害の激甚化、頻発化に伴い、地方自治体にもより一層の役割が求められていますが見解をお聞かせください。また、プラスチックゴミ、食品ロス対策への取組みについてもお聞かせください。
8)市民生活の充実に向けた取組みについては、王将戦開催をはじめとする「将棋のまち高槻」の気運醸成を図る、これまでの取り組みについては、高く評価させていただきます。次期「文化振興ビジョン」の策定や令和3年度の安満遺跡公園全面開園について「市民とともに育て続ける」視点を一層に大事にしていただきながら、令和4年度に開館する高槻・城跡公園・芸術文化劇場の整備については、効果的、安全な誘導環境を整備し、今後の周辺地域や商店の活性化等、力強い取り組みをお願いしておきたいと思います。
26、本市では、マイナンバーカードの普及促進を図るため、市内各施設において出張申請受付を積極的に行うとともに、円滑なカードの交付に取組むとしています。今後、9月から実施される消費活性化策や利用シーンの拡大が予想され、申請件数の増加が予想されますが、受付体制の整備について、また、市民サービスのさらなる向上に向けた活用目的の拡大や、利用者の安心につながるセキュリティ対策についてお聞かせください。
家族が亡くなった後、遺族は役所の窓口で数多くの手続きがあります。現在は、市の案内チラシを頼りに、必要に応じて各窓口を訪ねて回る必要がありますが、家族を亡くした遺族の不安や負担を軽減するため、死亡に伴う手続きの案内や代行する「仮称・おくやみコンシェルジュ」という新たなサービスの導入を要望します。
高槻市公園墓地については、昭和44年に都市計画墓園として公園墓地を開園し、平成30年度の墓所の再貸し付け競争倍率は約12倍とお聞きしております。一方で、従来のお墓では、市民の様々なニーズに十分な対応ができないとの状況を受け、昨年4月に合葬式墓地の整備がされました。合葬室には1万体の遺骨を埋蔵できますが、当初の予想を大きく上回る申請状況であるとお聞きしております。本市において、超高齢化が急速に進む中で、市民のニーズにお応えできる公園墓地の整備をお願いしておきます。
本年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックに加え、来年5月には17日間にわたりワールドマスターズゲームズ2021が関西で行われることになっています。競技種目は35競技59種目におよび、新たなスポーツ振興の契機となることも期待されています。
近年、市民のスポーツ振興に対するニーズも、多様化してきており、こうした中で策定される、次期「スポーツ推進計画」については、スポーツが気軽に楽しめる環境づくり、市民の皆様の笑顔が思い浮ぶような全国に発信できる計画策定を期待しています。
以上、施策全般にわたって質問並びに要望を申し上げました。
濱田市長は、施政方針のむすびに、谷川九段の著書を通し、新しい未来を切り開き、次の時代を築いていくためには、常識を踏まえた上で、常識外の構想が必要である。将棋の世界だけではなく、行政運営においても同じです。共にまちづくりの成功を喜び合いたいと締めくくられています。
濱田市政が目指す「市民福祉の更なる向上と将来にわたり誰もが幸せを実感できるまち」の達成に向け、公明党議員団は、大衆とともにとの立党精神を原点に、令和2年度も市民の皆様のために、その役割を全力で果たしてまいることをお誓いして、公明党議員団の代表質問を終わります。ありがとうございました。