事故防止へ最高速度を30キロに
(7日 公明新聞より) 視界の悪い日が多い梅雨時は、特に車の運転に注意したい時期だ。高速道路の場合、雨天時の死傷事故は晴天時に比べ約4倍に増えるが、一般道路でも危険性は同様だ。余裕のある運転を心掛け、通行者の安全に配慮する意識を持ちたい。
警察庁は5月30日、住宅街にある「生活道路」など道幅が狭くセンターラインがない一般道路について、車の最高速度を現在の時速60キロから30キロに引き下げる方針案を示した。
登下校の時間帯に小学生の列の真横を車がスピードを上げて通る光景を見かけるが、実際に生活道路で起きた交通事故の死傷者は小学生が多い。
通勤通学での利用が増える自転車を巻き込んだ死傷事故やトラブルも増えており、生活道路の安全確保は急務だ。
国はこれまで最高速度を30キロに制限するゾーン30の導入を通学路などに進めて効果を上げているものの、歩行中や自転車利用中の交通事故死者数は増加している。
事故を減らすには道路拡張や、路面を隆起させて減速させる「ハンプ」設置も有効だが、財政負担が伴うことを踏まえれば、国による包括的な対策の実施が望ましい。
一方、複数の車線がある道路は今と同じ60キロを最高速度とする。また、40キロなど最高速度を示す道路標識がある場所では、標識に従う必要がある。
同庁は、意見公募を経て道路交通法の施行令を改正し、2026年9月の実施をめざすが、大きなルール変更だけに多様な声を反映する姿勢も求められよう。
特に、30キロと60キロの二つの法定速度が併存するようになることから、物流や公共交通機関での混乱も予想される。交通渋滞やドライバーの誤認を招かないための工夫が大きな課題だ。
生活道路での事故防止には、通行者側の安全意識の向上も促すべきだが、身体機能の低下した高齢者が道路の横断に時間がかかったり、車の接近に気が付かず危険な目に遭う場面も増えている。車と通行者が共生できる交通環境の構築を進めねばならない。












