古墳時代とまちかど遺産を巡る
春季特別展「太田茶臼山古墳の時代」と第35回企画展「高槻まちかど遺産」を
まず、高槻市立今城塚古代歴史館を訪問。こちらでは、春季特別展「太田茶臼山古墳の時代-王権の進出と三島-」が開催。
開催期間は3月18日(土)から5月21日(日)まで[開館時間10時~17時・月曜日と祝日の翌日は休館、3月20日、21日、4月30日、5月6日は休館]
淀川北岸に広がる三島平野には多くの古墳が築かれており(三島古墳群)、なかでも太田(おおだ)茶臼山古墳は5世紀中頃に建造、墳丘長226mと流域最大の前方後円墳ということでした。ここにはヤマト王権の一端を担う人物が葬られたと考えられているそうです。
本展では、太田茶臼山出土品を中心に、周辺に展開する同時期の土室(はむろ)古墳群、太田古墳群や総持寺古墳群と新池埴輪製作所跡、渡米系要素の濃い安威遺跡などの集落を紹介。また、宮内庁が所蔵する誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳や大山(だいせん)古墳の多数の出土品も展示されていました。
5世紀の大王墓との比較と6世紀に三島の地に大王墓・今城塚古墳が築かれるに至る前史を探ることができるとパンフレットにありましたが、三島古墳群から今城塚古墳への大きさ等の変化は、太田茶臼山古墳からの影響で、国が介入してきたからではとの説明をいただき権力的な歴史の流れを感じました。
また、多くの出土品も大きい(紐状にした粘土を積み上げていく輪積みの手法だとか)ものが多く、その器等は威厳を表しているともお聞きし、ほかにも巫女の顔や馬の顔、馬の鞍などもあり、雄鶏のトサカの形など印象的で、時を告げる鳥(コケコッコ~)として重宝がられたと興味深いお話も聞けました。このような土器の文化も海の向こうから(百済)、人や技術が伝えられ、さらに感動をした次第です。
春季特別展「太田茶臼山古墳の時代」 <高槻市ホームページ
.
次に、高槻市立しろあと歴史館では、第35回企画展として、「文化財をめぐる 高槻まちかど遺産」が開催。
開催期間は3月18日(土)から5月14日(日)まで[月曜日と祝日の翌日は休館日]
文化財を巡るまちかど遺産は、市民の皆さんから身近な場所の歴史や伝説を募集。高槻を5つに分けて選定し、全地域が出揃ったことから、それぞれの内容が紹介されていました。
本展では、ゆかりのある古文書や古地図、古写真などが展示。それぞれの背景や歴史も紹介されていて、特に保存状態の良さに感動をしました。
また、近年の案内板など「あれってそうだったんだ」と気づかされ、現地に足を運んで再発見する楽しみもできましたが、主な展示品として、芥川宿の絵図、富田村の太閤検地帳、梶原台場の絵図、大塚町の渡船場の絵図、東天川・春日神社のだんじりの修復費を書いた帳簿、大塚村の絵図等々、身近な歴史にも驚かされました。
こんなお話を聞きました…高槻の神峯山寺(かぶさんじ=大字原)は毘沙門天を本尊としていますが、戦いの神とともに商売繁盛の神としても有名のようで、大阪の商人は、行きは淀川を船で上り、三島江や唐崎でおりて芥川沿いを歩いて行ったとか。そこにも道標が…すごい距離ですよね。
追伸…
しろあと歴史館では、武将やお姫様、南蛮の衣装等が置いてあり(ボランティアの方々の手づくりだとか)、簡単に着て写真撮影ができるのも楽しみ方の一つです。実は私も…
また、高山右近の資料等も併設されていました(*゚▽゚*)
しろあと歴史館第35回企画展「高槻まちかど遺産」 <高槻市ホームページ
.
皆様も是非一度ご来館を…