2月はじめの会派視察、二日目は大牟田市
本日は高槻市議会3月定例会での本会議質疑、様々な質疑がありましたが大綱的なこと。詳細は常任委員会で審議。我が会派は、各常任委員会に所属していますので細かく確認をしていきたいと思います。
さて、3月3日の「あきひログ」で、会派視察、筑後市の視察報告をさせていただきました。今日のあきひログでは、大牟田市の視察報告をさせていただきます。
人口117,360人、面積81・45平方キロメートル、福岡県の南端で有明海に臨み、老年人口比率34・54%、高齢夫婦世帯6,724世帯、高齢単身世帯8,811世帯で高齢化が進んでいるようです。
昨年、市制施行100周年を迎えられた大牟田市、歴史の中では、明治時代より石炭の採掘により日本の近代化をけん引。三池炭鉱などの関連施設が、明治日本の産業革命遺産として世界文化遺産に登録され、歴史を感じる大牟田市役所が印象的でした。
現在は、人口減少への対策を最優先課題とされ、「子どもを産み育てたいと思ってもらえるような環境づくり」等、「あらゆる世代が成長できるまち」を目指すために、人を中心に据えたまちづくりを展開されています。
大牟田市でのテーマは、①大牟田モデルについて、②福祉収集についてです。
「大牟田モデルについて」
平成12年に関係12省庁が共同で策定された「新オレンジプラン」に沿って、各自治体でも認知症対策を進めておられますが、大牟田市は、先進的な取り組みから「大牟田モデル」と称されているようで、市の普及啓発や介護者への支援の推進等を学ばせていただきました。
まず、驚いたのは、健康福祉推進室長が介護保険がはじまった当時より、この部署に携わって18年になること。「大牟田モデル」そのものではないかと感じました。
ご説明の中であった「月の砂漠」のお話しが印象的。介護保険制度がはじまって間もない頃、認定調査員が涙ながらに調査事項をまとめていたそうです。
交通事故で全身麻痺となったご高齢の方、長年の夢だった夫婦でエジプトを旅し、帰国したばかりだったよう。若い加害者は毎日のように謝罪に。「あなたの誠意はわかったから、もうこなくていい。これからは自分の分まで頑張って生きてほしい」、「ただ、もう一度、エジプトの砂漠でラクダに乗り、月の砂漠を歌いたかった」と・・・
当時の介護保険課の方が、友人のバイオリニストに事情を話し、その方の自宅でホームコンサートを実現。目をつぶれば、そこには月の砂漠が・・・
たとえ介護が必要になっても人生は続く、これまでどおりの生活を続けることこそが、諦めていた夢を叶えること。介護サービスはそれを応援するものだと。
当初の苦労話しも聞かせていただきながら、10年前に他市で実施されていなかったことが「大牟田モデル」といわれる由縁のよう、「認知症コーディネーター養成研修」等、現場の職員が核となり市が事務局となっての介護施設のバックアップ等々。
認知症の人とともに暮らすまちづくりの原点、「いつでも、どこでも、誰とでも、自分らしく、幸福に暮らしてほしい」という願い。自分の施設だけ良くてもだめ⇒大牟田市認知症ケア研究会の発足。市内介護事業所に勤務する職員と市保健福祉部長寿社会推進課、地域認知症ケアコミュニティ推進事業へ
取り組みとして、「認知症コーディネーター養成研修」は修了生126名、現在受講中11名、「小規模多機能型居宅介護と地域交流施設」、介護予防拠点と地域交流施設の併設を義務付け現24事業所、「ほっと安心ネットワークと模擬訓練」、警察と連携した組織づくり、平成28年度訓練参加者数2,945人、「子どもたちと学ぶ認知症・絵本教室」、平成16年度から12年目、8000人を超える子どもたち。等々
認知症から広がる地域包括ケア、「認知症フレンドシップキャンペーン」、本人ネットワーク支援イベントの開催。認知症でも安心して外出できるまちへ
高槻市も頑張っています。資料では、人口:351,829人、面積:105・29平方キロメートル、老年人口比率:27・48%、高齢夫婦世帯数:21,354世帯、高齢単身世帯数:17,460世帯。
日常生活自立支援事業や認知症サポーター養成講座をはじめ12事業を展開。「認知症の方へのサービス」、「たかつきオレンジガイド~たかつき認知症ガイドブック~をご活用ください」、「認知症について」等々、ご参照を。
本市のさらなる取り組みに期待して代表質問でも。
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次に「福祉収集について」
高槻市でも、市民からゴミの個別収集を望むお声をいただきますが、莫大な費用を必要とすることも現実問題。そんな中で、今後、高齢化が進展する中、ゴミ出しも厳しくなるのではないかと感じているところから、大牟田市に学ばせていただきました。
大牟田市のごみ収集については直営もあり、現場作業の中で、困っておられる方の声を聴き、対応されたことがきっかけとなったそうです。そこから、ゴミの排出が困難な高齢者や障がい者の皆さんにとっては負担となることも感じるとことから、福祉的な視点での施策が求められ事業展開に至ったようです。驚いたのは、清掃業務担当課の中に福祉部門を設けられていることでした。
市の人口は平成9年の炭鉱閉山に伴い減少、29年4月には11万7千人(将来42年には9万3千人と予測)、高齢化率は35・1%で福岡県内で11位。また、高齢者単身世帯も14,171世帯で24・9%となっています。
「福祉収集」は平成16年から試行開始。その後、福祉関連部局と協議・連携しながら23年に制度化、現在に至っているそうです。
「大牟田市福祉収集実施要綱」を定め、対象規準として、市内に居住し、近隣や地域、親族等の協力が得られない高齢者及び障がい者で、ゴミの排出が困難な世帯、①要介護・要支援認定を受けている方、②身体障害者手帳の交付を受け、1、2級に該当する方、③精神障害者保健福祉手帳の交付を受け、1級に該当する方、④自分で外出が困難な方と、いずれかに該当する方となっています。
所定の用紙で申請いただき、面談などでヒアリングを行い、審査、認定・非認定と通知をされているそうです。
市は昭和60年から戸別収集を実施されていますが、資源物や一般ゴミとの区分け、集積場所の設置も課題のようでした。また、「福祉収集」について、「公助」が入ることで、「共助」である地域コミュニテー、人と地域のつながりについてはどうなのかと・・・
本市も、今後、地域の中での「福祉収集」の、あり方を考えていかなければいけないのではと感じます。
大牟田市の関係者の皆さま、貴重な時間をありがとうございました。
(参考)あきひログ 筑後市と大牟田市