党大阪府本部青年局の勉強会から/(講演要旨) 大阪成蹊短期大学栄養学科長 谷口信子教
(2026/04/26 公明新聞 関西版) まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」をテーマに、公明党大阪府本部青年局(局長=山口悟朗・大阪市議) は今月11日、大阪市西区の関西公明会館で勉強会を開催。
大阪成蹊短期大学栄養学科長の谷口信子教授の講演を聞きました。その要旨を紹介します。
■ 家庭でロスを減らすポイント
日本の食品ロスの発生量は年間464万トン(2023年度、推計値) で、家庭系と事業系の割合はほぼ1対1です。年々減ってきています。政府は30年度までの目標として事業系で60%減、家庭系50%減(いずれも00年度比) を掲げています。
家庭系食品ロスの主な発生要因は、① 直接廃棄(手つかずの食品) ② 食べ残し ③ 過剰除去(皮のむき過ぎなど) が挙げられます。
■ 食べ物をムダなく使うって、料理を作るということです
私の家では、おでんをしたら、最後は炊き込みご飯にリメイクします。また、スイカの皮はぬか床に入れて漬物にし、扱いにくいと敬遠されがちなかぶらは、刻んだ皮を甘酢に漬けてピクルスにします。こうして食べ残しや過剰除去を減らすことができます。
買い物の際は、衝動買いをなくすために、必要なものだけを記したメモを持っていくようにしましょう。冷蔵庫内については、収納した中身を確認できる透明のストッカーを活用するといったことも、直接廃棄を減らす工夫の一つです。
現在、油の値段が上がる中、生ごみの焼却にも多くの重油が必要だと報じられていました。みんなが少しずつでもごみの量を減らす努力をすれば、処理にかかる重油も減らせると思います。
食べ物をムダなく使うということは、料理を作るということです。男女を問いません。「食べることは生きること」というのが私の信条です。食は自分の健康を守ることであり、人を幸せにすることです。
■ 身近に広まる「ナッジ」の手法、言葉一つで行動は変わる
料理を始めるのは、何歳からでもいいと思います。ただし、子どもたちに関しては、5歳がお手伝いをしたいというピークです。単に危ないからといってキッチンに入れないということではなく、お皿を出してもらうでも構いません。みんなの役に立つという気持ちを育み、食べることに関心を持たせてあげることが大事です。
また、料理は段取りを考えながら、同時並行で作業をするので、脳の活性化にもつながります。ぜひ「脳トレ」だと思って包丁を握ってみてください。ちなみに、昨年からはやっている「せいろ蒸し」は調理のハードルが高くありません。加えて、野菜はゆでるより蒸す方が栄養もうまみも、ぎゅっと詰まります。
最近、スーパーやコンビニの店頭では、「エコだ値」と書かれた値引きシールなど、人間の心理に働き掛けて行動変容を促す「ナッジ理論」を活用する事例が増えてきています。上から目線ではなく、言葉一つで人間の行動は変わります。
食品ロスをみんなが意識し、小さな力ですが、積もり積もれば大きな力になると思います。何かできることから一緒に始めていきましょう。
■ 公明党のネットワークの出番/杉青年委員長があいさつ
この日の勉強会では冒頭、公明党青年委員会の杉久武委員長(参院議員) があいさつ【写真】。杉委員長は、消費者庁が先ごろ実施した、スマートフォンアプリを活用してコンビニの売れ残り食品を必要な人に無償提供する「コミュニティパントリー」(公共の食品庫) の導入実証事業を紹介。今後、全国に広げていくには各自治体の理解や支援が欠かせないとし、そのために「国と地方のネットワークを持つ公明党の出番だ」と語りました。
