11月は児童虐待防止を推進する月間
「189」いち・はや・く 児童相談の対応件数は過去最多
(10月28日 公明新聞より) 来月は、こども家庭庁の「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」期間。児童虐待の現状や相談のためのダイヤル「189」について確認するとともに、公明党の取り組みを紹介します。
■児相の対応件数は過去最多
全国の児童相談所(児相) が2022年度に対応した虐待相談件数は21万4843件で、過去最多となりました【グラフ参照】。警察による通告の増加などが原因とみられます。
児童虐待防止法が定義する虐待は、暴力などの「身体的虐待」、食事や入浴などの世話をしない「ネグレクト」、わいせつ行為などの「性的虐待」、言葉や態度などで傷つける「心理的虐待」の四つがあります。
22年度に児相が対応した虐待のうち、59・6%が心理的虐待でした。子どもの目の前で家族に暴力をふるう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」も、これに該当します。相談の経路は「警察等」が最多の52・3%でした。
■子どもの「サイン」見逃さず電話を
虐待を受けている子どもや、虐待している保護者には、特徴的なサインが現れることがあります【イラスト参照】。子どもの場合は不自然な「あざ」や「やけどの痕」、衣服の汚れ、表情が乏しいなどです。大人の場合は家の中や外が散らかっている、近所との交流がないなどです。
「虐待かな?」と思ったら、迷わず児相の全国共通ダイヤル「189(いち・はや・く)」に電話してください【イラスト参照】。「189」は通話料無料で24時間365日対応。匿名で電話でき、電話した人の個人情報や電話の内容に関する秘密は守られます。
こども家庭庁は、間違っていてもいいので、虐待の可能性を感じたら電話するよう呼び掛けています。また、児相は自身が虐待をしてしまいそうな保護者からの相談も受け付けています。
■公明は相談や経済的支援、「こども家庭センター」などを推進
公明党は00年に施行された児童虐待防止法を推進したほか、児童福祉法の改正を一貫してリード。児相や市区町村の体制強化、親による体罰禁止の法律への明記、児相とDV対策を担う関係機関との連携強化などに取り組んできました。
このほか、「189」の番号3桁化や通話料の無料化も推進。子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」の創設を訴え、実現させました。22年度からは、妊娠期からの伴走型相談支援と10万円相当の経済的支援を一体的に行う「出産・子育て応援交付金事業」が始まっています。
また、妊娠・出産から子育てまで切れ目ない支援を行う「子育て世代包括支援センター」の設置を推進。今年4月からは、同センターと児童福祉を担う「子ども家庭総合支援拠点」の機能を統合した「こども家庭センター」に改められ、876自治体に1015カ所あります(5月現在)。
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高槻市・オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン
https://www.city.takatsuki.osaka.jp/site/waiwai/104736.html