秋の全国交通安全運動きょうから
早めのヘッドライト点灯。速度は昼間より抑えめに
(21日 公明新聞より) 日の入り時刻の前後1時間を指す薄暮時には、死亡につながる交通事故が多く発生しやすい状況です。
7月から徐々に増加し、10~12月にピークを迎えて月に200件を超えることもあります。
1年で最も危険な時期を前に、今一度、自動車の安全運転のポイントを確認しておきましょう。
そもそも、なぜ薄暮時間帯で交通事故が起きやすくなるのでしょうか。それは、周囲の視界が徐々に悪くなることにより、自動車や歩行者、自転車それぞれ、お互いの発見が遅れるためだと考えられます。
警察庁によれば、2019年から23年の間で当事者別で時間当たりの交通死亡事故をみたとき、昼間の603・5件から、薄暮時間帯は262件増え、865・5件でした。そのうち、自動車対歩行者の発生件数は約3・3倍増加するといいます【グラフ参照】。
加えて、距離感がつかみづらくなる上、速度感が鈍り、スピードを出しやすい状況になりがちです。昼間より抑えめの速度で慎重な運転を心掛けましょう。
運転者の中には、前方が見えなくなってから、ヘッドライト(前照灯) をつける人もいるかもしれません。しかし、それでは、他者から自分の存在を発見してもらうのが遅れて事故につながる恐れがあります。
一般社団法人日本自動車連盟(JAF) が以前実施したユーザーアンケートでは、早めの点灯を80・7%の人が実践していました。
その内訳は、きちんと前照灯をつけているのが40・3%で、スモールランプは45・5%、フォグランプは5・1%でした。スモールランプの主な役割は、自車の車幅を周囲に知らせることにあります。また、フォグランプは、濃い霧などで視界が悪い際に使います。いずれも不十分な点灯状態といえます。
■ 遠い視野を確保するハイビーム
従って、早めに前照灯をつけることを意識してください。基本的に前照灯には、走行用前照灯(上向き、ハイビーム) とすれ違い用前照灯(下向き、ロービーム) があります。ハイビームは、ロービームと比べて2倍以上遠くから対象者、物を早めに発見することが可能です。そのため、夕方をはじめ夜間、暗い道で対向車や先行車がいない場合は積極的にハイビームを使いましょう。ただし、他の車を幻惑させる恐れがあるので、車の通りが多い市街地や対向車と行き違う際などは、ロービームに切り替えてください。
今日から30日まで行われる「秋の全国交通安全運動」の中にも「夕暮れ時以降の早めのライト点灯やハイビームの活用促進」が重点項目の一つとして盛り込まれています。
■ “つけ忘れ”を防ぐオート機能も義務化
前照灯の機能には、周囲の明るさに応じ、自動的に点灯および消灯が可能な「オートライト」があります。これにより、運転者の“つけ忘れ”が減り、事故防止につながるとされます。
16年10月、道路運送車両の保安基準が改正され、オートライトに関わる基準を導入しました。23年10月から、全ての新車に「オートライト」の搭載が義務化されています。